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2024年02月12日 イイね!

ニューエッジ同期会

ニューエッジ同期会(以下長文)
発端はtamapさんの昨年末のブログ、ご愛車のフォーカスST170の「終活」を考え始めたとの記事を読んで、ぜひとも我がフォーカスGHIAとの横並びをしたいと考えた。それに対してtamapさんが快諾してくださり、自身のショップ敷地を場所に提供してくださるとのありがたいお申し出もいただけた。そこでふと、私が長年温めていたアイデアを実現できるのでは?と思い立ったのである。つまり、せっかく初代フォーカス同士で並べられるなら、同世代のニューエッジ・デザインの仲間たちーKa、モンデオ、フィエスターも揃えて「ニューエッジ同期会」を開けるのではないか、と。それで、これまでブログなどで近しくさせてもらっていたghiaさんとアオクロモンさんへお声がけしたところ、お二人とも賛同してくださり、それぞれフィエスタ1600GHIAとモンデオST220でのご参加で、今回の同期会開催の運びとなった。あいにく初のニューエッジ・デザイン市販車であるKaだけは、近くで参加を呼びかけられる相手がいなかったが、もしここにKaがいればほぼ完璧と言える布陣で開催できたのは本当に幸いだった。
まずはお仕事の日にもかかわらず快く協力を申し出てくださったtamapさんと、ghiaさん・アオクロモンさんへ何よりもお礼を申し述べたいです。本当にありがとうございました。

ちなみに昨日はちょうど、tamapさんのショップでフィエスタのオイル交換作業を予定されていたすら@さんが、開催時刻に合わせて来てくださったので、ニューエッジ期4台+その次世代としてのキネティック期1台が揃ったことになる。

このような場を催させてもらったきっかけである「ニューエッジ・デザイン」。私が歴代フォード車のデザインテーマの中で今なお最も好きなテーマである。そう思う理由を以下に記したい。

絶対的に新しい。ニューエッジ・デザイン誕生の発端はデザイナーが目にしたミネラルウォーターのボトルだったとされる。単に自動車のデザインのセオリーに従うのでなく、プロダクトとしての美を表現するという挑戦的な姿勢が尊い。
オリジナリティが高い。プロダクトデザイン的発想をベースにした結果、それまでのいかなる車種とも異なる形を生むことに成功した。似た形が他に存在しない(特にKaとフォーカス)というのは自動車の歴史においてものすごいことである。
品位がある。エッジの立ったシャープさとおおらかなカーブを組み合わせた造形は洗練され、清潔感も備わっている。特徴であるグラフィック表現も某フランス車みたいにあざとくない。
自動車本来の美を巧みに表現できている。Kaのボディ成形は金属のプレス技術の進化があってこそ可能だったという。それが象徴するように、ニューエッジ・デザインとは金属パネルによる美的表現であって、自動車という基本は金属で構成される移動体(それも、一品ものでないマスプロダクションとしての自動車)が持つ固有の美しさを的確に表しているのがニューエッジ・デザインなのである。

ニューエッジ・デザインの市販第一号が96年登場のKaで、その後98年登場のフォーカスがニューエッジの精神を最も端的に示した記念碑である。この2車は言ってみればかなりエッジ度合いの高い、ヤンチャなニューエッジ・デザインである。見ようによってはややトリッキーな印象を与えるかもしれない。
それに対して、2000年登場のモンデオではフォーカスのモチーフを継承しつつも、欧州フォード最上位サルーンとしてのフォーマリティを備えるべく、過度に尖った表現は抑制され、ニューエッジ2.0とでも言うべき洗練度を見せた。そしてこのモンデオで確立したデザイン手法を踏襲した2001年登場のフィエスタは、Bセグメント車としてより多くの人に受け入れられやすい大衆性を意識しつつ、ニューエッジ・デザインの集大成と言える熟成された造形美を誇っている。
昨日も改めてモンデオとフィエスタを並べることで、両車の間を流れる造形の秩序を実感した。モンデオにしてもフィエスタにしても、MCを受ける前のディテールのプレーンなモデルであるこれら初期型だと、上述した「金属の美」感がよりストレートに伝わってくる。



モンデオはフォーカスほどには極端な表現は見られないとはいえ、ボディパネルの面質やランプ類のカットラインなど、ニューエッジな造形処理が相通じているのがこの写真からもわかるのではないだろうか?
これについてはghiaさんの昨日の「何シテル?」の、モンデオとフォーカスのリアエンドのアップ写真もぜひご覧いただきたい。ghiaさんもニューエッジなポイントがリアエンドにあることをしかと見抜いていらっしゃる。



ちょっと面白いことがあった。皆さんで昼食をご一緒しに行った洋食店の店先にこの2車を駐車しておいたら、店のスタッフの方から「同じ車ですか」と言われたのである。
同一のフォードエンブレムが目に入ったからかもしれないが、しかしフォード車について関心が特にあるでもない人(おそらくそう想像する)の目にも、双方に共通する趣き・佇まいがキャッチされるのだということを実感した瞬間だった。



ニューエッジ・デザインは2001〜フィエスタをもって最後となり、それ以降はニューエッジの要素を節々に残しつつも次代のデザインテーマを模索するかのような、過渡期的な2005〜フォーカスを間に挟み、いよいよ2006年以降、新しいキネティック・デザインが登場する。その第一号車であるS-MAXはまだ恐る恐る様子見・・といった造形だったが、すら@さんの2008〜フィエスタでキネティック・デザインのテーマが全開となった。2008〜クーガと共に、これぞThe キネティック!と言いたくなる、まさしく動感に満ちた、ニューエッジ・デザインとは明らかに一線を画する造形である。





最後に。tamapさんのフォーカスST170は確かに外装はやや劣化が進んでいたし、機関でも細部の不具合が散見されるようだが、今となっては貴重なフォーカスのパフォーマンス・グレードとして、フォードのSTモデルが本格的にマーケットを築くきっかけとなった金字塔として、願わくば一定の手を入れられてさらに存命されんことを!









Posted at 2024/02/12 12:19:16 | コメント(4) | トラックバック(0) | Ford | クルマ

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「H工房さん名物、終業間際の光景。店舗横の道路に入庫中の各車がいったん出されて縦列に並べられてから、改めて敷地内に戻されたのち、店の門が閉められる。今日はちなみに珍しいシトロエンC1の姿も。」
何シテル?   05/21 18:11
自然体で、気兼ねも気負いもなく付き合えて、けれど愉しいクルマ。Fordを30年以上にわたって乗り継いでいます。2016年をもってFordは日本から事業撤退しまし...
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