
子供の頃から若い頃まで「美味しい」と評判の店に時々行くのが楽しみだった。
今は、残念なことに廃墟となった。
最初に行った時は貸し店舗の間借りをする小さな店だった。
テーブル席もカウンター席も少なくお世辞にも広いとは言えなかった。
しかし、料理は美味しく待ち人も列をつくっていた。
ウワサがウワサを呼び人気に火がついた。
予算にメドがついたのか店は移転。
店構えも大きく立派になった。
「どんなモノか。」と思い行ってみると、味はそのまま。綺麗な店。
このまま人気に拍車が掛かった。
すると店舗が増えて行く。
更なる大人気店になるかと思っていたが…
数日後の時間が経って再び訪れると駐車場がガラガラになっている。
料理を口にした瞬間…
この店は、利益ばかりに目がくらみ、肝心な「ウリモノ」を忘れてしまった。
「ウリモノ」よりも「経営」に視線が向いてしまったようだ。
大きくなりすぎて肝心な「ウリモノ」の質が下がってしまった。
客席数も増え、忙しさも倍増となったのも原因なのかもしれない。
そして、もっと肝心な客は自然と離れていく。
一度失った信頼を取り戻すのは簡単な事じゃない。
そして廃墟となってしまった。
客として言わせて貰うなら、本当に残念に思うのは、あの料理が口に出来なくなってしまった事。
お金を払ってまでも食べたくなるあのメニューは思い出話になってしまった。
最近、品質低下のニュースを耳にする。
だいたいその根本的な原因は、業務拡大や他分野への参入、多角経営。
もちろん成功している所もあるけれど…
「ウリモノ」を失ったら、客は離れるし、他所に勝てるワケないじゃんか。
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Posted at
2010/08/29 19:29:40