
映画館で映画を見るのは何年ぶりだろう?って思うぐらい久しぶりに大きなスクリーンで映画を見てきました、「
風立ちぬ」。
ところで・・・
思い返せばここ10年ほど、誰かが世界の中心で愛を叫んだ後ぐらいから、泣かせる邦画の多かったこと・・・私の薄汚れて擦り切れた感性では、気恥ずかしくて斜めからしか眺められないし、ついついステレオタイプに思えてしまう語り口(しばしば「叫び」)に飽き飽きしてしまって「お涙頂戴♪」と言われても、なかなかそうはならないものでした。
ですが、「風立ちぬ」、この映画のラストでは泣きました・・・不意に、とか、図らずも、とか、不覚にも、という言葉を言い訳気味につけないといけないくらい、スカッと、とか、スゥーッと、とか、フワリと涙がでました・・・狼狽しあたりの気配を探ると、隣の妻もハナをかんでいましたので、ややホッとしましたが(笑)
映画の中の登場人物は誰一人泣いていない、のに、最後に現れた零戦の一隊が遥か高空に昇華する(紅の豚にも同じシーンがありましたが)あたりから、淡々とした乾いた悲しみが押し寄せて来たのはどうしてだろう?と思うくらい見事にお涙を頂戴されてしまいました(笑)
良い映画です。
我が家では「
おのみっちゃん」あるいは「『ナンバーッわんっ!』のお姉さん」として人気の
瀧本美織がすごく良かったと思います。瀧本美織ではなくあくまで「菜穂子」が話しているという自然さ、ほどよく抑制された(声の)演技が素晴らしいラストへつながったのだと思います。
追伸:とはいえ、実在の堀越技師=実話、という衣を借りて、小説「風立ちぬ」=フィクションの部分で泣かされたということでもあり、「やられた」感も否めないのは事実です(嗚呼薄汚れた我が感性♪)
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Posted at
2013/08/18 23:08:19