2009年06月04日
樹海の夜は…(怪談 一段目)
え~~、「東海道五十三次シリーズ」も無事に終わり(笑)、そろそろ夏の定番「怪談話」の季節になると言うことで?、新たに「怪談シリーズ」に挑戦です♪
このシリーズ、全て私自身が実際に体験したか聞いた話です。全部で二十編ぐらいはありますので週一ペースくらいでアップしていきますね(笑)。
はじめに…。
真面目な話、私は今まで幽霊というものをはっきり見たことがありません。もちろんUFOやら宇宙人なんてものも。金縛りも残念なことに一度もありません。なもので、幽霊を信じるかと聞かれると正直??となってしまいます。でも霊魂というものは信じてます。ここら辺の説明が難しいですね。書き始めると止まらなくなりそうなんでまた別の機会があればゆっくりと…。
まぁ、世の中お化けや幽霊が怖いという方が大多数ですが、冷静に考えてみてください。何が怖いって、生きた人間ほど怖いものはこの世には存在しません。生きた人間の恐ろしさなんて、ちょっと新聞やニュースを見れば誰でも納得。幽霊は人を殺しに来たり騙したりしませんから。
と、そう考えれば少しは気が楽になったのでは?(笑)
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『樹海の夜は・・・』 (私的心霊体験①)
言わずと知れた富士山のふもとに広がる青木ヶ原の大樹海。日本有数の恐怖スポットとしてあまりにも有名です。これは、ジープに乗るようになってから知り合った四駆仲間とともに無謀にも樹海の中で深夜の肝試しをやった時の話です。
ご存知の方も多いと思いますが、青木ヶ原の樹海の中には自然遊歩道が整備され散策を楽しめるようになっています。でもそれはあくまで昼間の話。日が落ちて深夜ともなると樹海の表情は一変します。遊歩道のあちこちには樹海に自殺しようと訪れる多くの人を思い留まらせる為の看板が不気味に佇んでいます。
ある暑い夏の夜、そんな恐ろしい樹海の中で肝試しを兼ねて簡単な飲み会をしようと、当時ジープを通じて知り合った仲間4人と軽い肝試し気分で樹海の奥に続く遊歩道を進んで行きました。遊歩道の入り口から1キロも歩くと、そこはもう漆黒の闇と静寂の世界。何の音も聞こえず何の気配もしません。
そろそろここら辺りでいいだろうと場所を決め、酒とつまみを出して飲み始めました。時刻は午前0時を回ったぐらいだったと思います。しばらくは樹海のなんとも言えない不気味な雰囲気をびくびくしながら楽しんでいましたが、お酒も入り陽気な会話が弾んでいるとそこが樹海の真ん中だということをわすれるほどでした。ところが…。
時計を見ると深夜の1時過ぎ。そろそろ“草木も眠る丑三つ時”と俗に言われる午前2時が近づいたあたりから、周囲の空気が一変しました。そう、まさに突然と言っていいほどの変わりようで樹海の雰囲気が変わりました。
それは決して恐ろしいと言うものではなく、むしろ楽しげな、明るい雰囲気の空気が自分達の周囲に充満しつつあるのを肌で感じ取りました。まるで…、そう、例えるならラッシュ時の新宿駅のホームに立っているような、自分の周りに大勢の人がギュウギュウに立っているような…。夏の生温かい風が体をかすめると、まるで歩いている人が自分の横をすれ違った時に服が擦れ合うような感覚が自分の肌に残ります。周囲は真っ暗闇だし何の音も無いはずなのに、ざわざわと賑やかな騒音というのか、人が大勢行き来している感じがしてならなくなってきました。
仲間達も一様に同じような感じを受けているようで鳥肌の立っている者もいました。樹海の空気が一変してからほんの数分の沈黙があったでしょうか。誰ともなしにもう帰ろうということになり、そそくさと大慌てで片づけをし、走るようにその場を立ち去ったのをよく覚えています。
今考えればとんでもないことをやったんだなぁと思います。あれが若気の至りというやつでしょうか。もう2度と同じ事はやらないでしょう。というか、怖くて出来ませんて(笑)
往年の名作「オーメン」♪
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Posted at
2009/06/04 00:13:31
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