今回はドイツの可愛いのを。メーカーはVolkswagenから。
【Volkswagen 1500(1600)】
「フォルクスワーゲン 1500(1600)」です。
こう書くとピンと来ない方のほうが多いと思われますので一般的な名前も。
【Volkswagen type 3】
「フォルクスワーゲン タイプ3」ですね。
でも、正式な車名はあくまで「VW1500(1600)」なんですよ、販売された時はにこの名前でした。
そもそもビートル(タイプ1)もVW1200とか1300とかの名前が正式名称ですから。ビートルとはあくまで愛称、ドイツではKäfer(ケーファー、小さな虫という意味)と呼ばれていました。
1960年、VWはビートル(タイプ1)の次を模索していました。生産の60%を輸出に向けていたのですが、米国メーカーや他のヨーロッパのメーカーの追撃、国内での販売不振、そして単一車種を作り続ける事の不安、それらから新しいVW車を作ろうという動きが活発化していました。
そして1961年に発表したのが、VW1500(以下タイプ3)なのです。

2ドアですが、一応分類的にはセダンなんですよ、2ドアセダンになります。

同時に、このタイプ3カルマンギアも発表されました(以前取り上げています)。
基本的なスペックはこちら。
空冷水平対向OHV4気筒、排気量1493cc、最高出力は45馬力です。エンジンレイアウト、駆動方式はビートルと同じくRRですよ。
翌年1962年には

バリアント(ワゴン)も追加されました。
更に1965年には。

流麗なファストバック(ファーストバック)も追加、同時にエンジンの排気量アップも実施。
空冷水平対向4気筒OHV、排気量1584cc、最高出力は54馬力にアップしました。
このエンジンはセダンやバリアントにも搭載、そしてファストバックが「1600TL」、セダンは「1600L」という名称に変更になりました。
さて、鳴り物入りで発表、販売したタイプ3ですが、当初はなかなか好調なセールスでしたが、1960年後半~終盤には伸び悩み、結局はマイナーチェンジを重ねたビートルより販売台数が落ち込む始末。
1968年には世界初の電子式燃料噴射装置を搭載した1600LEや1600TLEを追加、更に1969年にはフロントオーバーハング(ボンネット)の120mm延長が施され、フロントラゲッジスペース(ビートルと同じくRR駆動なので、トランクはフロントボンネット側です)の拡大を図るなどのテコ入れもされましたが、1973年に水冷FFのパサートと世代交代、生産中止となりました。
ビートルに比べると、不人気だったとはいえ、生産期間は12年間、約250万台が販売されたので(ほとんどはセダンとバリアント、よってファストバックは珍車ですよ)全く売れなかったわけでは無いのです。まあ、ビートルと比べれば少ないのですが。
この期間の中で更に大型化した

「タイプ4」も作られ販売されましたが、こちらは正直な所セールスは「爆死」状態でした(^_^;)。
さて、タイプ3でよく思われがちなこと。
「エンジンはビートル(タイプ1)と全く同じなんでしょ?」
いいえ、ビートルのエンジンより冷却ファンの位置を後方に下げ、補機類の位置などを工夫して出来る限りエンジンの高さを低くしてあります。タイプ3以降の空冷水平対向は海外では「パンケーキ、フラット4」などと呼ばれていたりします。だって薄くしないとバリアント(ワゴン)の積載性が大変な事に(-_-;)。
申し遅れましたがドイツ車のワゴンタイプは「バリアント」と呼称します。アウディやBMWでも同じです。
さて、中古ですが。
上は250万円(ほとんどはバリアント)、下は150万円台あたりから(セダンやファストバック)ですね、徐々に値上がり傾向が見られますので「欲しければ今が買い!!」だと思います。欧州旧車も徐々に値上がり傾向です、クラシック(オリジナル)ミニあたりもじわじわと上がって来ていますからね。よって、今が買いですぞ!!。
尚、タイプ3は軽くイジるとカッコ良くなりますよ~。
例えばセダン。

どーですか?、軽くローダウン、ポルシェアロイホイール(古いポルシェの純正ホイール、ポルシェタイプとして形を似せた安価な物もありますよ)、モール類の撤去とパテで穴埋めのスムージングなど、アメ車の改造の文法を当てはめるとハマります。
バリアントも。

これもセダンと同じアメ車的な文法で改造されています、いいですなぁ( ´∀`)。
ファストバックだって。

こうなります。
まあ、空冷VW改造はアメリカの文化なんですけどね。西海岸側で花開いたので総じて「Cal look」(キャル ルック)と呼ばれていますが。
ビートルにもオールドスクールスタイルとか、ラットスタイルとかハイテックとか色々とありますよ。
何?、非力過ぎるし遅い・・・だと?。
アメリカ製パーツがたくさんありますぜ!!、1800にボアアップ(またはバスの1800エンジンに載せかえ)とかターボ化とかスーチャーもあるし、なんならNoS(ニトロ)も行っときますか?、ダメ?、じゃあもう空冷ポルシェのフラット6に載せかえますか?、はい、「なんでもあり」なんですよ。
でも、ノーマルに純正ルーフキャリアとかを付けてピカピカに磨いてミントコレクションで乗るのもアリですよ。
夢が広がりんぐな空冷VWの世界、ハマると危険舐めたら死ぬでw。
やはりタイプ3もいいなぁ。街で見かけるのは、バリアントがほとんどですけとね。
そういえば旭川には空冷VW専門店があるんだよなぁ・・・(^_^;)
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2016/12/18 00:26:04