今回は国産、トヨタ行きます。
自社の「あの車」に近づきたい近づけたいと「開発段階では」頑張ったんですが結果は・・・そんな車です。
【TOYOTA ALTEZZA】
「トヨタ アルテッツア」です。
はい・・・・
「てっさ」です!(違っ!)
九州にいた頃はたま~に食べていたんですが、北海道に来てからは全く食べていません。ちなみに正しいお作法は真ん中から食べることだそうですよ、端から行きがちですけど。
まあ、カワハギでお造りにしても美味なんですが、こちらの人・・・釣れても捨てちゃうんですよねカワハギ、小さいしな。
カワハギも薄造りにして肝を醤油で溶いて食べると・・・あ~ヒンナヒンナ!、てっさかカワハギを久しぶりに食べたいなぁ・・・話がそれました。
当初は、小型軽量なFRスポーツとして開発されていたんです。この噂が流れ車の雑誌などでは
AE86の再来か?と色めきたっていたんですが・・・。
開発途中から海外販売も見据えて、ライバルとして設定されたのは当時のBMW3シリーズやメルツェデス(徳大寺風表記)のCクラスなどの欧州Dセグメント車に変更、結局ボディは3ナンバー枠へ拡大され
1998年、てっさ・・・いやアルテッツアはデビューしました。
スペック(4気筒のRS200で)
水冷直列4気筒DOHC16バルブ、排気量1998cc、最高出力210馬力です。
RS200は
3S-GEエンジンの4気筒、グレードは他にはAS200もありますが、こちらは2リッター直列6気筒の
1G-FEエンジンで160馬力となります、何故か6気筒のほうが下のグレード扱いなのです。両方ともMTの設定がありましたが、RSは6速MT、ASは5速MTでした(後にASも6速MTに変更されましたが)。
ちなみに4気筒であるRS200は、エンジン搭載位置がかなり運転席側寄りになっていて、いわゆるフロントミッドシップに近い配置になっています。
基本的にボディはプログレと共用していますが、RSの6MT車にはトルセンLSDを装備してあったり、NAの4気筒ながらも210馬力とリッター100馬力越えを達成していたりとかなりスポーツ指向な味付け、足回りは前後ダブルウィッシュボーンが奢られております。
はい、装備だけならそこら辺のガワだけスポーティーカーよりスポーツカーなのです。
内装、クロノグラフ風のメーターがお洒落、一部ではオモチャっぽいとも言われていましたが、私は嫌いじゃないけどなこれ、案外見やすいそうですよ。
セミバケ風味のシートやアルミ風ペダル類がまたスポーティーです。
リヤビュー、クリアカバーに包まれた丸型4灯テールランプ、欧州車を意識した感じのデザインです。
ちなみに海外でのお名前は・・・
【レクサス IS200】
はい、実は初代レクサスIS200とはアルテッツアだったのです。
これが開発途中での路線変更の最大の理由でした、当初の予定では「平成のAE86」を造るはずだったのがレクサスに・・・だから開発途中で仮想敵がBMWやメルツェデス(by徳大寺)になったのです。
2001年にマイナーチェンジ
グリルデザインなどが変更になり、AS200のMTも6MTになりました。
そして、同年7月 に
ステーションワゴン風味の「アルテッツァ ジータ」(レクサス ISスポーツクロス)が追加されました。
なんでこれを・・・と、当時は思いましたけどね。まあ、考えてみると欧州車にはシューティングブレークなどのワゴンも設定されていましたし、それへの対抗だったようですが。ジータは約10cmほど車体が延長されています。そしてジータには2JZ-GE直列6気筒エンジン、排気量2997cc、最高出力220馬力のAS300が追加されました。
そう、実はアルテッツアはその気になれば3リッター直6を搭載できるのです。エンジンマウントの流用が可能ですからね。
ちなみにジータのAS300にだけ、AWDモデルもありました。
その後、全グレードのHIDヘッドライト化、特別仕様車の追加が行われて2005年に生産終了、全体的な販売推移で面白い現象が起こっていまして、最初は若年層を中心としてRS200の方が売れていたそうですが、モデル末期にはチェイサーやマークⅡから乗り換える40~50歳代が中心となり、AS200のAT車が売れ筋になって行ったそうです。若者のスポーツ車離れがこのあたりから始まったんでしょうかね?。
モータースポーツの世界では?
改造範囲の狭いN1耐久や、ネッツトヨタ主催のワンメイクレースなどが開催されていました。
ワンメイク車両はRS200をベースにした専用のカップカーが販売され、ナンバーをつけたままのレースは出来ませんでしたが、ヴィッツのワンメイクレースからステップアップをした人々が熱戦を繰り広げていたそうです、一部では国内のラリーにも参加していたとか。
全体的な販売台数は11万台とまずまず、しかし、てっさ(しつこい)は結構酷評も受けやすい車、何が悪かったのか?。
まず、車重が重い!、RS200は乾燥で1300kgを越え、ジータにいたっては1400kg台とかなり重い部類、剛性感を出すための補強やら強化が裏目に出たパターンですかね。ボディ自体はしっかりしているのですが。ちなみに一番車重が軽いのは、何故か6気筒を搭載していたAS200(MT車)だったそうですなんでだよ!w。
そして2~3速のギア比が離れすぎで加速感の谷が出来てしまっているのも残念ポイント、Zエディションでは最終減速比を下げて対処しようとしたのですが、肝心の2~3速はそのままという体たらく、これは欧州などでの騒音測定(2~3速のフル加速でやるらしい)に対応したらこうなったそうですが。
また、3S-GEエンジンは静粛性に難アリ状態でした。だからレクサスISでは2リッター直6と3リッター直6の設定です、4気筒の3Sは国内のみの設定だったのです。
そう、一見走りそうな車ですが、何かと走りをスポイルしてしまうウィークポイントも多めな車だったりします。普通に乗るなら熟成された6気筒のAS200の方が静かで良いとも言われていますよ。
さて、中古市場
以前よりかは若干の値上がり傾向はありますが、正直底値です。
RS200のZエディションで下は70万円あたりから上は130万円あたり、AS200のAT車なら50万円あたりから見つかります。ショップのチューンドでやっと200万円あたりと、案外お求め易い価格帯です。しかし、MT車を中心に若干値上がり傾向が見られるとのことなので、買うなら今が旬だと思われます。正直、ATで良いならお買い得ですよ、ATで速さを求めないのならばAS200の後期型は底値なのでオススメです。
トヨタから久しぶりに小型FRのMT車が出る!との噂で、当時はAE86の再来か!と話題騒然、いざ蓋を開けたら・・・実はレクサスブランドでの販売も含めた世界戦略車で、なんだよ3ナンバーの4ドアセダンかよ、車重が重すぎるぞ、こんなの86じゃないわと酷評も受けてしまいましたが、欧州での販売も睨んだ車体は同じクラスの外車に引けをとらない剛性感があり、足回りは2リッタークラスとしては高級な物が与えられ、4気筒ならフロントミッドシップ気味で前後重量配分も良く、その走りは侮れない。
この車がそれなりの実績を上げたからこそ、今のトヨタ86やBRZが生まれることになったと言っても過言ではない車、それがトヨタ アルテッツアかと。
所有するなら、迷うなぁ~、RS200のZエディションを選べば走りは間違いないでしょうが、静粛性の大人なASも捨てがたい。個人的には海外向けのISのようにセダンボディで3リッターNAエンジンがあればなぁと個人的には思います。まあ、その載せかえは部品の流用が効くそうなので簡単らしいのですが。やはり世代的に直6エンジンに惹かれる物がありますし。
2リッターの1Gをチューンして200馬力を目指しても良さげ、タコ足とかハイカムとか入れたりしてみたいかも、ターボはいらないかな。
後はしっかりした車高調を入れて・・・あればビルシュタインが良さげ、車高は2cmほどで軽~く落とす程度で良いかな。
外装はおとなしめで、スポコン風な派手なのが主流ですが。
外装はこれが個人的な理想、リヤウイングもこういうタイプが良いな、派手な足付きN1風ウイングは私は好きではないので、車高はもう少し上げて大人な感じで・・・時には遊ぶ感じが良いかな。買うなら今が旬なんでしょうけどね、パーツもわりと豊富ですし。
ジータについて個人的な考えですが、欧州車のシューティングブレークやスポーツバックへの対抗だったのでしょうけど、恐らく国内ではレガシィやインプレッサの対抗としてもトヨタは考えていたのかも。
つまり、インプレッサワゴンも仮想敵だったのかなと。
このクラスの小型なスポーツワゴンが欲しくなり開発したのかもしれませんね。
安価に入手出来て走りを楽しめる車が欲しいなら、今、アルテッツアはオススメな車だと思いますよ。