今回はホンダさん、生産終了してもう3年以上たつんですね、なのでそろそろ取り上げましょう。

そう、あのホンダ ビート(紹介済)の再来をご紹介。
【HONDA S660】です。
まず2011年の東京モーターショーにて

Honda EV-STERというオーブンEVスポーツコンセプトカーを発表しました。これは小型乗用車のサイズだったんですが、軽自動車サイズにリデザインして、2013年の東京モーターショーにて

軽自動車エンジン搭載モデルHonda S660 CONCEPTを発表
そして2015年

ホンダはS660を発表販売しました。
スペック
水冷並列3気筒DOHC12バルブインタークーラーターボ、排気量658cc、最高出力64馬力です。

エンジン、DOHC12バルブインタークーラーターボ、それをミッドシップ配置で搭載、見ての通りミッチミチですね。エンジン自体はN-BOXと同じS07A型エンジン、ただし、S660は専用のターボチャージャーを装着しています。

インタークーラーはエンジン右側上部にあり、このような導風版で風を送ります。

導風版を外すとこのようにインタークーラーコアが露出します。

フロント足回り、サスペンションはストラット式を採用、ブレーキはディスクブレーキ、タイヤサイズは165/55R15です。

リヤ足回り、こちらもサスペンションはストラット式を採用、ブレーキも前と同じくディスクブレーキ、タイヤサイズは195/45R16、MRらしく前後でホイールから異径サイズとなっております。

フロント~左サイド、やはりどこかでビートを意識してたんじゃないかなと思わせるデザイン、後の2016年に登場した二代目NSXとも似たような顔、小さなNSXという位置付けでもありましたからね。特にサイドのラインが軽自動車とは思えない凝った造形だなと思います。

右サイド~リヤ、エンジンルームが後方ですからやはり後方はかなり高くなっていますね、後方視界はほとんど無いとか、この辺は苦労の跡が見てとれるかと。水平対向や180度V型エンジンなら・・・実用軽自動車のエンジンで奇数気筒だし無理かw、なるべく価格を抑えようとした結果ですかね、努力の跡ですな。

ハンドル回り、いわゆるDシェイプ型のハンドルを採用、トランスミッションは6MTと変速機構つきのCVTが選べました。

内装、サポートのしっかりした座席、ただしMRですので当然2シーター、積載性はアウト・オブ・眼中です。

メーター回り、中心がスピード、その周囲がタコメーター、左右には燃料、各種警告灯などを配置しています。

ちなみにルーフのソフトトップはこのように着脱します。中央へ巻いていくタイプですね。このトップはどこへ収納するの?

フロントボンネットを開いて

この部分に収納します。屋根を開かなければ一応ここはラゲッジスペースにもなりますが、正直ラゲッジ容量は無いに等しい造りです。

ちなみに無限からオプションとして、樹脂性のハードルーフも出ていました。

さて、走りのほうは?、剛性感や足回りの追従性は特筆モノ、ちょっとやそっとでは破綻することは無いとのことでまさにコーナリングマシン。ただ、検索するとオーナーの談では「エンジンがね」という一言が散見されます。正直回す楽しさはビートの方が上だとか、実用軽自動車のエンジンを流用するのはビートでもやっていたけど(ビートはアクティのエンジン流用)なんかこう物足りないのがS660のエンジンなんだとか。車重も830kg台と軽く・・・は無いんですよね。これはオーブン化の弊害とも、剛性を稼ぐために補強ガチガチだそうなので。つまり、コーナリングは最高レベルに楽しい、しかし、エンジンがややモッサリで回す楽しみは無いということだそうです、まあ、ROMをイジって能力を解放してやればかなり改善するそうですが、本来S660は80馬力でホンダは出したくて、国交省と交渉はしていましたからね、でも断られた。

ケータハム・セブン160、ご存知かと思いますがこれスズ菌のジムニーの660cc直列エンジンを搭載しています。排気量などは変えずにROMチューンで80馬力を出力していますよね、コレが良くてなんでS660はダメなのよ・・・現行の170は同じ手法で85馬力なんだよな。てことはコレのROMを組めばジムニーも80馬力になるのか?(野望)、やりませんけどというか多分無理w。
グレード構成はベースグレードのβ、快適装備を加えた上級グレードのαが基本構成

そして更に2018年に追加されたモデューロXもあります。無限製エアロで空力性能向上

リヤにガーニーフラップつきの車速感応アクティブスポイラーを標準装備、

内装はワインレッドの差し色が入る専用の物です。

2016年にも無限製コンプリートの無限S660RAを600台限定で販売
そして最終年2022年に

モデューロXバージョンZを実質のファイナルエディションとして販売、予想を上回る受注で更に追加生産されたそうです。315万円の軽自動車なのに・・・。
上記の通り2022年をもって生産販売を終了、2015年から約7年間の生産販売と案外モデルスパンは長かったのです。
さて、中古市場
ベースグレードのβ、上級グレードのαという構成ですが、中古車ではどちらも大差がない相場です。βでも社外の良いパーツがついていればαを越えたりします。両方でだいたい160~180あたりが相場、これでパーツがつくと200万円オーバーの物も、やはりまだまだ強気な相場ですね。そしてモデューロXですが、現在下は290万円あたりからで上は400万円と・・・最早軽自動車とは言えない価格になっております。

ホンダ50周年、その一環として開発を開始、当初は普通乗用車のEVとして発表、それを軽自動車規格のエンジン車両として手直し、目指した物はビートの再来、開発はかなり手探りだったそうですが、販売されるとその値段や走行性能に注目が集まりましたが、やはり実用性は皆無な車なので二の足を踏んだ人も多かったとか、しかし、軽自動車という枠を越えた2シーターオープンスポーツ、それがホンダS660かと。
購入するなら?モデューロXと言いたい所ですが、あえてベースグレードのβを入手して自分好みにイジるのもアリかな、マフラーや足回り交換、車高はあまり変えずにやりたいかな、無限以外のエアロを組むのも良し、そしてROMチューンやインタークーラー交換などもやりたい所ですね。

こんな感じでイカつくする事も可能です。

個人的にはこれぐらいが良いかな、ノーマルのデザインを生かしつつ主張する感じが良い。ルーフは無限製のハードルーフにして私なら開けないかな。

こちらはホンダアクセスが出したS660 ネオクラシック、認定中古車をベースに外装を大幅に交換した着せかえ車ですね。中古車の価格プラスキットや工賃でさらに200万円以上かかりますけど。尚、外装の交換で製作するので車重は全く変わっていないんだそうですよ。
ビートの再来にして至高の軽自動車スポーツ、これからまだまだ相場が上がりそうですね。
余談、どのようにしてS660は開発されたのか?
少し上記しましたが、ホンダの創業50周年、これが2010年のことでその時ホンダ社内で新商品企画コンペが行われ、そこで若手の椋本さんという方が提出した企画がこのS660の元になったそうです。

こちらが椋本氏、企画を提出した当時22歳だったそうです。
最初のコンセプトは「ゆるスポ」だったそうで

企画書ではこんな感じ

そしてそこからモックアップと実走可能な試作車を造って良いとなり、椋本氏以下若手社員のチームが出来てゆるスポは製作され

遂に実走可能な試作車が完成、画像を見る限り当初はFFだったのかな?。本当はこれでああ楽しかったねで終わるはずだったのが当時の社長の目にとまり、それなら市販化を目指そうとなったんだとか。

そして上記した通り普通乗用車規格のEVとしてさらに試作されて

最終的にエンジン搭載、軽自動車規格で市販に漕ぎ着けたそうです。今のホンダでは考えられませんね、ホンダさん、エンジン屋がエンジン捨ててどうすんのよホント、宗一郎さんが草葉の陰で泣いて・・・いや、ブチキレてスパナが飛んで来るぞ間違いなく。