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マヨイガのブログ一覧

2026年05月08日 イイね!

好きな車(*`▽´*)

今回は三菱、一見普っ通~な生活コンパクトハッチ(セダン)なんですが・・・


と、言いたくなることオンパレードだった車をご紹介。

【MITSUBISHI MIRAGE】
「三菱 ミラージュ(四代目)」です。

1991年


歴代四代目のミラージュとして販売開始、かなり丸みを帯びたスタイリングで登場しました。
スペック
水冷並列4気筒SOHC12バルブ、排気量1298cc、最高出力88馬力です。
平凡なリッターカーのエンジンでは?となったかと、いえいえ、まずはベースグレードからで段々スペックが狂気じみた物へ変わって行く様をお楽しみくださいませw


エンジン、画像は1.5リッターです。他には1.3~1.6リッターのガソリンエンジン4機と1.8リッターのディーゼルターボのラインナップでした。トランスミッションは4ATと5MTとなっております。


フロント足回り、マクファーソンストラット方式、ブレーキはディスクブレーキを装備、タイヤサイズは13~14インチとグレードにより違います。


リヤ側足回り、リヤは一般的なトーションビーム式ではなくなんとマルチリンク式と贅沢な物を装備、ブレーキはリーディングドラム式ですがそこはまあベーシックなコンパクトカーですからね。リヤ側タイヤサイズも13~14インチとグレードによって差異があります。


内装は外観に合わせた曲線基調なスタイル、ベーシックな車とはいえなかなかの上質感かなと。シート材質はこれもグレードにより違います。 
これは4ドアセダンですが、後席はこんな感じ、コンパクトながら充分なスペースが確保されています。


フロント~サイド、全体的に曲線で構成されたスタイル、ちなみに設計はいわゆるバブル期だったので上質感を目指したそうです。今見ても現行より悪くないなと個人的には思います。


リヤ側~サイド、ハッチバックはそこは割りきりな3ドアのみでした。


こちらセダンには4ドアのモデルと


2ドアクーペのスポーティーなアスティも存在していました。流石バブル期の設計ベーシックコンパクトでも選り取り見取りな選択肢の多さですね、これも好きなポイントです。
さて、これまでを見てなんだよ今よりかは贅沢だけどベーシックなリッターコンパクトカーじゃんとお思いかと、いやいや、ここからが本番ですよ、この車の「気が狂っとる」なグレードの紹介を行きます。


ミラージュと言えば?、そうスポーツグレードの「サイボーグ」ですね、1992年にこの四代目にも追加されました。


エンジンは水冷並列4気筒DOHC16バルブ、排気量1597cc、最高出力はなんと175馬力を発生、先代サイボーグはターボつきで145馬力ほど、そこからのNAでいきなり馬力がジャンプアップ、これ当時のホンダのテンロクVTECエンジンより5~10馬力ほど上回っています。この四代目サイボーグから三菱新開発のMIVEC(Mitsubishi Innovative Valve timing and lift Electric Control system)と呼ばれるマルチモード可変バルブタイミング機構を採用、つまり三菱版のVTECですね。尚、これを知ったホンダさんは・・・何故か喜んだとか、テンロクスポーツ界が活気づくと。しかもこのサイボーグ車重は乾燥で1040kg・・・遅いはずが無いというヤツですね。


尚、快適装備を省いた5MTクロスミッション装備で競技用のRSも存在します。駆動方式はFFで通常のサイボーグは5MTとATが用意されていました。足回りはストラットと5リンクのマルチリンクを採用、リヤブレーキもディスクブレーキに変更されています。


インパネ回り、センタースピード、左タコメーターの配置、タコメーターは10000rpmまで刻まれていて間違いなく高回転ユニットの証です。


リヤ側、見ての通り一見地味~なコンパクトハッチですが、実はEK9シビック以上の動力性能を秘めているって・・・これはそそられるよなぁw。
そして、気が狂っとるその2も居ます・・・


こちらのミラージュセダン、一見なんの変哲もない小型セダンに見えますが、良く見るとサイドに変な文字が入っているんですよ。「DOHC 24VALVE」と書いてある・・・


このセダン、なんとV型6気筒24バルブのNAエンジン搭載なんです。ではその驚愕のスペックはこちら。
水冷V型6気筒DOHC24バルブ、排気量【1597cc】、最高出力140馬力です・・・って

いやV6エンジンはともかく、排気量1597ccのつまりテンロクのV型6気筒DOHC24バルブって何なのよ?w、形式名は6A10型エンジンと申しますが実はこれ「量産車世界最小排気量のV型6気筒エンジン」なんですよ。このちょっと前にコレを達成した某自動車メーカーも居たんですけどね、それについては余談にて。1気筒あたり250ccほどしか無いそうです。


搭載グレードは4ドアセダンの最上級グレードであるロイヤルとVIEサルーン、当時価格ですがロイヤルでV6エンジン車が200万あたりで買えちゃうといういい時代だったなぁ。ただ、馬力を見ての通りスポーツではなく、あくまで上級上質な小さな高級車として開発された車でして、かなり良く回るエンジンなんですが如何せん低速トルクが細くて・・・排気音だけが前に行く車だったそうで加速は正直鈍いとか。


セダンロイヤルインパネ回り、基本的には共通ですがちょっと質感が高い感じになっております。バブル設計だったので、小さな高級車路線も用意されていたんです。でも世界最小のV6エンジンはやり過ぎやろw




上記した2ドアクーペのアスティにもホットモデルを用意、RXというMIVEC搭載のグレードです。この一見大人しそ~うなとっつぁんコンパクトクーペが5MTで175馬力って、これまたそそりますねぇw


サイボーグはモータースポーツでも活躍していて、国内のサーキットやラリー、ジムカーナ競技などに参戦しております。アスティもRXがありましたが、実際の競技ではやはり全長の短い3ドアハッチが好まれたようです。
これだけ気が狂ったような多種多様なバリエーション展開を誇りましたが、正直他社のコンパクトハッチやセダンほどは売れなかったそうです。
1995年に


比較的にキープコンセプトな五代目にバトンタッチ、生産終了となりました。この五代目ミラージュもかなり狂気な車・・・なんですけどいずれまた。
さて、中古市場
四代目サイボーグはなかなかタマが無い、その前のターボの三代目サイボーグでなんと280万円・・・高くね?。この次の五代目サイボーグだと180万円あたり、ちなみにアスティRXは数台あって160~180万円あたり、走行は当然10万キロ越え、四代目サイボーグはもしタマがあれば180万あたりなのかな?、何にせよ高騰していると思われます。むしろ普通の四代目ミラージュはほぼ無し、逆に希少かもしれませんね。ただ、MIVECについては初期は切り替わらないというトラブルが結構あったそうです。つまり「無いベック」な個体もたまーにあるとか、なのでエンジン始動から高回転までブン回させてくれる所で買うべきとのこと、エンジン確認は必須作業です。























かなり地味~な生活コンパクトハッチなのにバブルが生んだ贅沢設計のリヤマルチリンクの足回り、1600ccで175馬力とホンダシビック(EK9)より軽くて高出力なサイボーグ、上質な小さな高級車を目指しましたと地味なとっつぁんコンパクトセダンに世界最小排気量のV型6気筒DOHC24バルブエンジンをぶちこむ狂気w、更に派生の2ドアクーペも作りました→5MTで175馬力のMIVECもあるでよ・・・そんなある意味狂気の塊のような車


こう言いたくなるw・・・それが三菱ミラージュ(四代目)です、いや、本当にそそられる車だよなぁw。
所有するなら?そりゃ3ドアハッチのサイボーグといいたい所ですが、アスティRXを外観とマフラーはなるべくノーマルの中身(特に足回り)はガッチリ固めて、あえて高齢者マークをつけて走りたいな性格悪いですからw。それはまあ冗談として、サイボーグをマフラーと足回りメインで軽くイジって乗るのが良いかと。V6はマフラー入れると音は快音なんですけどね・・・加速が遅いの、音だけが前に行っちゃうんですけどね。




まあ、こんな感じが良いなと思います。後はルーフリヤエンドに小さな垂直ウイングをつけるぐらいで、ランチア・デルタみたいなヤツですね。
本当この頃の三菱は、ブッ飛んでて好きだなぁ・・・今?、何か面白い車ってありましたっけ?最早単なるSUV屋だし。


一応海外ではこんなのも造っていたみたいですけどね、現行ミラージュベースのラリーカー、なんだよ素材はあるんじゃんこういうのも造ってくれよ、まずは素の(ちゃんとした)日常コンパクトハッチからでいい、コルトかミラージュの名前でさ。


余談、泣いたMAZDA



皆様この車を覚えていますか?、ユーノスプレッソと申します。マツダの多チャンネル販売時代に生まれた小型クーペですね。1991年の3月に販売された車、発売当時エンジンが話題になりました。


排気量1800ccの世界最小排気量のV6エンジン、最高出力140馬力で鳴り物入りの登場で世間を騒がせたのです。しかし、その後1年たたずに三菱が1600ccのV6で140馬力のエンジンを四代目ミラージュセダンに搭載、世界最小排気量V6の座はアッサリ三菱に明け渡すはめに、ただでさえ当時ユーノスブランドなどの多チャンネル販売で体力的に無理をしていたマツダさん、まさに泣きっ面に蜂😭💥🐝状態・・・。マイナーチェンジで微妙~に145馬力になりましたが最早マツダの意地だったのやらw、ユーノスプレッソもいずれご紹介します。コイツもマフラーを入れると快音なんですが、低速トルクが細くて加速が遅めで音だけが前に行く車なんですけどね・・・。
Posted at 2026/05/08 14:39:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きな車
2026年04月24日 イイね!

好きなバイク( ´ー`)

今回はバイクもイギリスから、名門バイクメーカーが造ったバイクをご紹介。

【Norton Commando 750】
「ノートン コマンド 750」です。




違~~う!コマンドーじゃなくてノートンのコマンドな!

これはノートン先生だね、お前も違~~う!w

1968年


イギリスの名門ノートンが送り出したコマンド750、この頃イギリスでも徐々に日本製バイクの台頭が始まっていた時代、その対抗としても開発されたバイクです。
スペック
空冷4サイクルOHV並列2気筒、排気量745cc、最高出力60~65馬力あたり・・・詳しく解らずでした。
画像のはそのFRP製のリヤフェンダーの形からファストバックと呼ばれたタイプです。派生がいくつか存在します。車体解説で混ざるかもですがご容赦願いますm(._.)m。


空冷OHV並列2気筒、排気量745ccのエンジン、当時のイギリス製バイクらしさ全開な美しさがあります。パッと見た目はSOHCっぽいんですがOHVだそうです。この当時のバイクらしく振動もあるそうですが、それが味わいになるエンジンだとか。分類的にはいわゆるバーティカルツインですが直立ではなく若干前方へ傾斜しています。これは磨きあげたくなりますね。


フロント回り、初期はリーディングドラムのフロントブレーキ、テレスコピックフォークにフォークブーツのトラディショナルなフロントサスペンションを装備


1972年からはシングルディスク化されています。




リヤ足回り、ドラムブレーキにチェーン駆動の基本的な物、リヤサスペンションはツインショックを装備しております。タイヤサイズは前後共に4.10-19インチです。これは・・・現在では入手に苦労しそうだな。




メーター回り、ハンドルは当時としては低めのパイプハンドル、メーターは通常はスミス製の機械式が装着されています。右側タコメーター左側スピードメーターの配置です。


最大の特徴であるフレーム、鋼管のクレードルタイプを採用、このフレームはアイソラスティックフレームと申します、大排気量2気筒エンジンの振動対策が目的で、アイソラスティック機構と呼ばれるそのシステムはエンジン・ミッション・スイングアーム及び後輪を一体化して、フレームとの接続にラバーマウントを介した構造で振動の低減を目指して開発されました。


それまでのノートンの代名詞とも言えるフェザーベッドフレーム(画像は後期)、これを捨てて新たなフレームで振動対策をしたのです。このコマンドの前のアトラスというバイクがあったんですが、走行中の振動にクレームがあったそうで、この振動の対策にノートンはかなり苦労したそうです。
上記しましたが派生型もいくつか存在していまして。




1969年に追加されたアップマフラー装備のスクランブラーである750S


1970年にファストバックから一般的なテールにしたロードスター


1971年に追加された、コンペティションモデルでもあるプロダクション・レーサー、レース用にチューンされたモデルでイエローペリルの愛称がつけられていました。これは100台ほどの少数生産モデルでした。


1972年に追加された、タンク容量を大型化してロングツーリングにも対応させたインターステーツ(ステート?)も存在します。


その走りは、当時としてはスーパースポーツ、しかし、現在だと馬力的にもドコドコと流す走りが良いそうで、現在のツインエンジンに比べたら振動はありますが、アイソラスティックフレームの効果で不快ではない心地よい鼓動感とのこと。インターステーツなら航続距離も長めでロングツーリングもこなせるそうです。
1973年に


850ccのコマンド850(画像はMk-3)へ移行し、750ccは生産終了となりました。850もまた次の機会に紹介します。
さて、中古市場
走行26000kmほどのファストバックを1台発見、お値段は170万円ほど、年式を考えたらめちゃくちゃ高額とは言えないかも、ただ、部品供給は・・・どうなんでしょうね?。


















これまでのフェザーベットフレームを捨て、低振動を目指したアイソラスティックフレームを採用、心地よい鼓動を感じつつ不快な振動は抑えることに成功、バリエーションも多彩でセールス的にもかなり成功したバイク、それがノートン コマンド750です。
所有するなら?、72年以降のフロントディスクブレーキのモデルかなと、ファストバックかロードスターが良いな。このバイクはなるべくイジらずに維持で・・・と言いたい所ですが、ホイールはタイヤの選択肢を増やすために前後18インチ化をやりたい、アルミリム化とリヤタイヤの幅を少し拡げたいですね。キャブは可能ならCRキャブレターを装着で。足回りはリヤはKONI(コ二)の赤サスが良さげ。


徹底的にイジるならば、プロダクション・レーサー仕様にするのもアリ、部分的に現代化しながらカフェスタイルを追及したい。やっぱり古い英国バイクでカフェをやるとキマるんですわ、コマンドの前のアトラスでやってもカッコ良いんですよ。やはり「本物」の輝きってヤツなんでしょうかね。
ノートンが出したある意味最後の輝き、この後ノートンを含むイギリスの各バイクメーカーは、日本製バイクの台頭で徐々に暗黒時代に入ってしまうわけですが・・・。

余談、ノートンの歴史


Norton Motorcycle Company(画像はピンバッジ)、1897年ジェームズ・ランズダウン・ノートンによって創立、かなり昔に誕生しています。当初は他社のエンジンを供給してもらい、車体を製作したり自転車の製造もする会社でした。1908年から自社製エンジンを造るようになり、100%自社製バイクとなったそうです。1907年にはエンジンはプジョー製でしたが、あのマン島TTレースを制覇しています。


1937年のマン島TTレーサー、途中戦争を挟みましたが1950年までに通算で10勝をしたそうです。
1925年にはジェームス・ノートン氏は若くして死去しましたが、会社としては戦間期には軍用サイドカーなども生産、戦後1950年に上記したフェザーベッドフレームを搭載したモデルを製作、ちなみにフェザーベッドとは乗り心地の良さから「羽毛のベッド(Featherbed)」と比喩されたことに由来しています。このフレーム構造は革新的で、当時の日本のバイクメーカーもこぞって模倣したほどです。
しかし、1953年には財政難となりAMCに売却されその傘下に、結果優秀なギヤボックスが手に入るという良い面もありましたが、1960年代に入ると徐々に日本製バイクの台頭が始まります。これにより親会社であるAMCが1966年に倒産、また新たにノートン・ビリヤーズという新たな会社に再編されました。上記しましたが1960年代後半からはイギリス製モーターサイクルの暗黒時代が始まっていたのです。1973年にはトライアンフも加わりノートン・ビリヤーズ・トライアンフという合弁企業態勢に、しかし、1977年にはその集合体企業も倒産して一度は消滅、各国に権利が散らばったような状態となりました。1988年に一度復活、以前紹介したロータリーエンジンのバイクを製作したりしましたが、バイク生産を停止して細々とロータリーエンジンをバイク用以外に生産するという状態に、つまり部品メーカーになっていてその状態が長く続きました。2010年にマン島TTに復帰したりと活動はしていましたが、2020年にインド資本のTVSモーターカンパニーの傘下となり現在に至っております。おおまかで途中はしょっていますがこれがノートンの歴史です。
現在のモデルは


昨年発表されたノートンマンクスR、1200ccV型4気筒のスーパースポーツ、206馬力を発生、価格は未定ですがこれからデリバリー開始だとか、400~500万は行きそうですね。生産はイギリスだそうです。


ドミネーターSS、日本では10台販売予定、バーティカルツインエンジンを積んだ古き良きカフェスタイルなモデル、価格はなんと529万円だそうですw、現在のノートンはハンドメイドで少数生産の高級バイクメーカーとなっております。
Posted at 2026/04/24 14:50:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2026年04月10日 イイね!

好きな車(* ゚∀゚)

今回はイギリスから、ライトウェイトスポーツの至宝をご紹介、以前ご紹介した車の拡大版であります。

【Ginetta G12】
「ジネッタ G12」です。

以前紹介した

こちらのジネッタG4、これをベースにエンジンの配置変更や出力を向上させた車が存在します。


それがこちらのジネッタG12です。1966年に生産されました。
スペック
水冷直列4気筒DOHC8バルブ、排気量1594cc、最高出力158馬力です。


まずはエンジン、DOHC直列4気筒をミッドシップ配置で搭載、これがG4との最大の違いです。


こちらはジネッタG4、エンジンはフロント側に搭載されたFRレイアウト、これをミッドシップ配置に変更したのがG12です。まあ、G4も見ての通りフロントの車軸よりエンジンが後方にある、いわゆるフロントミッドシップレイアウトなんですが。





フロント足回り、鋼管パイプAアーム、ダブルウィッシュボーンサスペンション、ブレーキはディスクブレーキを装備。




リヤ足回り、こちらも鋼管パイプアーム、ダブルウィッシュボーンサスペンションを装備、ブレーキはディスク式です、ほぼフォーミュラーカーですね。


鋼管パイプを溶接したフレーム、これに被せる外装はFRP製です。


フロントセクションは前側へ開く方式


リヤセクションは後方上へ開く方式です。


インパネ、かなりシンプル、センターの大きいメーターがタコメーター、左がスピード、右が水温など。


イギリス車ですから右ハンドルが正解ですよ。トランスミッションは5MTでノンシンクロのドグミッション、ギアボックスは後輪側にあるトランスアクスル式を採用しています。


シートはバケットシート、前後に若干動く程度でリクライニングなどはありません。


ハンドルの右下に見えるのがシフトノブ、右側にあるんです。見ての通り前後にしか動かないんです、ドグミッション方式なので。発進時はクラッチを踏み1速へ、後はクラッチ不要でレバーの前後でギアチェンジが出来ます。


フロント側、基本的にはジネッタG4とスタイルは変わらないです。この車両は前輪のオーバーフェンダーから前方に繋がる部分がカナード状になっています。そうなっていない車両も存在しますけど。


サイド~リヤビュー、抑揚の大きなサイドラインが美しい、ミッドシップ化でリヤウインドーが垂直なガラスへ、エンジンフードが後方まで伸びて後ろは切り落とされたようなコーダトロンカなスタイルです。リヤセクションはG4から大きく変化しております。 


こちらは元になったジネッタG4(クーペ)のリヤ側、見ての通りリヤセクションは全く違いますね。
ところで、ここまでG12を見て気づきませんか?、申し訳程度の保安灯火類はあるけど、これ本当に公道走れるのか?と、G12は本来はG4をベースにミッドシップに改造したサーキット専用車なんです。なのでこのいわゆるオリジナルG12と呼ばれている車両はかなり生産台数が少ないんです、28台~40数台と諸説アリでして。なんだよ公道走れないのかよとお思いかと、大丈夫です。


ちゃんと公道を走れるG12も存在します。いわゆるレプリカになるんですが、レプリカと言ってもジネッタカーズの手により1968年から製作当時の型を使い月1台のペースで少数が再生産された物もあるようですし、同じ治具を使ってDARE社によって公道走行が可能なように改良したG12が生産されております。現在公道を走っているG12のほとんどはこのDARE社製作の物だそうです。製作環境的にほぼ本物と言っても過言では無いと思われます、むしろ公道を走らせるならこちらが最適解かと。1990年~2000年代に生産されたとか。


なのでこのレプリカは搭載されているエンジンが車両ごとにマチマチで、こちらはいわゆるロータスツインカム1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載したもの。


255馬力の2.3リッターDOHC直列4気筒フォード製のDURTEC(デュラテック)エンジンを搭載した最強モデル。ちなみにこのエンジンのベースは当時FORDが提携していたマツダのMZRエンジンですよ、ケーターハムスーパーセブンなどにも搭載されていました。チューニングを手掛けたのはあのコスワースだそうです。


2リッター190馬力のコスワースエンジンなんてのも存在します。つまりDARE社製は車両によって搭載エンジンにバラつきがあるそうです。


レプリカのインパネ回り、オリジナルに比べるとだいぶ常識的な物になっております、このメーター配置などもオーダーの違いでバラつきがあるとか。


シート類、2座のバケットシートは変化無し、しかしその素材などはバラつくそうです。
足回りなどはオリジナルとほぼ同じ、装着されているサスペンション類はまた車両により色々、クァンタム製のサスが入っていたりもします。




ボディサイズはレプリカはオリジナルよりやや小さくなっているそうで、灯火類も増設されているようです。


さて、その走りは?オリジナルで車重は乾燥で600kgを切っており、そこにミッドシップ搭載の165馬力、はい、遅いわけが無いってヤツですね、というかオリジナルはG4を改造したほぼレーシングカーですからね、足回りはフォーミュラーカー並みですし、コーナリングはまさにヒラヒラと舞うように走れるとか。レプリカ系はその素性を引き継ぎつつ、エンジンによっては190馬力とか255馬力とか・・・こうなると加速だけでも怖いのレベルだそうです、一般道路ではとてもアクセルを踏みこめないとか。尚、ノンシンクロのドグミッションは1速に入れて発進するのも一苦労だそうで、慣れていないと50%の確率で1速に入れられないそうです。1速に入れるとバイク(バイクは基本的にドグミッション)のようにガチャンと音と衝撃が来るとか、やはり本来は街中ではなくサーキットを走るための車なのですね。こういう販売形態の車でしたから、いつ頃まで生産販売されていたかは解らず、現在は新規の生産は無いそうです。なので中古を探すことになります。
さて、探すためにその中古市場
流通しているのはDARE物と呼ばれるレプリカ車両、そりゃオリジナルは基本的に公道走行不可ですからね。お値段は搭載エンジンや程度により1100万円あたりからが相場だとか、やはりデュラテック搭載の究極モデルが人気で次点でコスワース製エンジン車両だとか、しかしミッションに慣れないと・・・大変な事になりますよと、下手をしたら壊してしまいますとのこと。かなり気難しそうな車です。
























本来はライトウェイトスポーツであるジネッタG4をベースに、ミッドシップ化などを施したコンペティション(競技用)モデル、サーキットを走るために生まれた純粋なレーシングカー、それを元にしたレプリカは公道走行も前提にしつつその純粋さも継承、エンジンについては大幅な排気量アップやパワーアップを果たしオリジナルよりさらにスリリングな車に、しかし、そのトランスミッションなどから気難しさもあり、まさに乗り手を選ぶ車それがジネッタG12です。
所有するなら?現実的なDARE物になるでしょうね、実際入手するならそちらになるでしょうから、出来たらコスワースエンジンのが良いな、まあ、お高くて無理でしょうし保管環境を整えるのも大変でしょうから。イジる・・・せいぜいホイールを鍛造軽量ホイールかマグネシウムホイールにするぐらいかと、というかイジります?コレを?ご冗談をw、ホイールとボディを自分好みのカラーにするぐらいかなと。

こういうブルーに白のセンターストライプでACコブラ風なカラーにしたいかな。お尻の感じがコブラのデイトナクーペに似ているし。




こちらがコブラのデイトナクーペ、特にお尻回りの雰囲気が似ているかなと、このカラーにしたいです。


これなんかはいわゆるガルフ(アメリカのオイルメーカー)カラーになったG12、個人的には吸気口回りの丸い部分は嫌かな、ボンネットからまっすぐオレンジのストライプを前まで伸ばしたいですね。


元ネタはこちらのフォードGT40、やはりガルフカラーが似合う車ですね。所有は無理ですが、まずは一度じっくり間近で見てみたい、可能なら運転席に座ってエンジンを始動させてみたい車です。出来れば走るG12の助手席に乗ってみたいなぁ。運転?多分まず1速入力でトランスミッションを壊しそうだからやめときますw。

余談、DAREって何?

書いてて疑問に思ったので、まず会社名の正しい読み方はDARE(デア)社です。イギリスの会社でDAREとは「Design(デザイン)・And(アンド)・Research(リサーチ)・Engineering(エンジニアリング)」の文字からだそうです。かつてジネッタ・カーズを立ち上げたウォークレット兄弟が1989年にジネッタ・カーズから離れて90年代に新たに立ち上げた会社で、古いジネッタのG4やG12などの治具をジネッタカーズから受け取り、それを使ってある程度整備性などを現代に適合させつつ再生産をする会社だったそうです。そう、元ジネッタ・カーズの創業者兄弟が新たに造った企業・・・そりゃなんぼレプリカとはいえ創業者兄弟が関わっているのなら「ほぼ本物」ですわな。
ちなみに、ジネッタ・カーズは現在も健在な会社ですよ。



コンペティション(競技用車)であるG55や




G55のロードゴーイングバージョンであるG56GTRなどを造っています。


こちらの比較的に小型なG60なども、エンジンはフォードの3.8リッターV6ですが、これは生産終了していますけど。
Posted at 2026/04/11 07:18:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きな車
2026年03月27日 イイね!

好きなバイク(゚ー゚*)

今回はホンダさんから、わりと近年まで生産販売されていたバイクです。そして、国内最後の空冷4気筒エンジンのバイクでもありました。 

【HONDA CB1100】です。

2007年の東京モーターショーにて


「CB1100F Concept」として発表、この時点ではまだ市販されるかどうかは不明でした。そして2009年に改めて市販前提のコンセプトを発表、翌2010年に


CB1100として販売開始となりました。
スペック
空冷直列4気筒DOHC16バルブ、排気量1140cc、最高出力90馬力です。


まずエンジン、空冷4気筒16バルブ1140ccで最高出力は90馬力と排気量を考えたら結構控えめな数値、絶対的なパワーよりも荒々しい空冷の味を追及した特性です。速さより味わいを全面的に出したエンジンだそうです。ラジエーターのように見えるのはオイルクーラー、基本空冷ですがヘッド回りにオイルを循環させる空油冷でもありました。


ベースはCB1300SFの水冷エンジンでその腰下のトランスミッションなどを流用、腰上は空冷化のため新規で設計製造、冷却のためのフィンの造形にはかなり拘ったそうでフィンとフィンの隙間をなるべく小さくして空冷らしく魅せるエンジンにしたとのこと。


フロント足回り、⌀296のダブルディスク、対向4ポッドキャリパーを装備、フロントフォークは41mm径の正立フォークを採用しております。18インチホイールでタイヤサイズは110/80R18です。画像はスポークホイールのEXの物です。


リヤ足回り、⌀256のシングルディスクブレーキ、ツインショックのサスペンションを採用、こちらも18インチホイールでタイヤサイズは140/70R18です。当時の大型バイクとしてはかなり細いタイヤを採用しております。


メーター回り、機械式のトラディショナルなメーター、しかし個人的には昨今の液晶画面メーターよりこういうのがいいんだよこういうのでいいんだよと言いたくなります。本当こういうメーターはもう造れないんですか?各メーカーさん?(W800やZ900RSでいまだに採用しているカワサ菌を除いて)。


ハンドル回り、これまたトラディショナルなパイプハンドル、クラッチは見ての通り油圧式を採用しています(クラッチ側にもリザーバータンクが見えますね)。初期モデルにはtype 1とtype 2が設定されていて。


こちらが基本型のtype 1、かなりアップポジションなハンドルを装着しています。


こちらがtype 2、type 1より幅が40mm狭く、高さが30mm低く、23mm前方に移設したハンドルを装着、type 1より低くてやや前傾になるポジションです。尚、この初期モデルは4in1の集合タイプのマフラーでした。ただ、type 2は2012年のマイナーチェンジで廃止となりました。ほとんどの人がtype 1を選んだそうなので。少し時を戻して2011年には


こちらは限定車の「無限エディション」を300台限定で販売、


黒に赤金のラインの無限専用カラーを採用


サイドカバーに無限の専用エンブレムや専用マフラーなどを装備しております。
その後、2014年にビッグマイナー、これまで5速だったトランスミッションを6速へ、これはベースの1300SFも6速に変更されたからです。


バリエーションとして左右2本出しマフラーで、前後スポークホイールを装備したCB1100EXを追加、このスポークホイールのために前後タイヤはチューブ入りタイヤになっています。
更に2017年には


新たなモデルとしてCB1100RSを追加、 前後ホイールの17インチ化、それに伴い前後タイヤサイズをフロント120/70ZR17、リヤは180/55ZR17を装備、リヤサスを別体タンクつきの物へアップグレード、ハンドルやポジションは初期のtype 2に近い低い物へ変更などEXより走りに降ったモデルになっています。そしてEXと合わせてマフラーは左右2本出しに統一されました。その後はシートのカラー変更など細部をマイナーチェンジしながら生産され、2021年に




EX、RS共にファイナルエディションを販売、これをもってCB1100は生産終了となりました。空冷のままでは新たな排ガス規制に対応出来ないというのが終了の理由でした。


さて、その走りは・・・まあ、正直目をつり上げてブン回して攻めるタイプのバイクでは無いです。大排気量空冷4発の音とノイズを楽しむバイクと申しましょうか、まずかなりの重量級なバイクですから、乾燥重量で248~255kg程とかなり重たいです。新車時の車両本体価格は136~146万あたりと安くはなかったので、オジサマ(下手したらオジイサマ)達が懐古で購入したパターンが多かったそうですが、重くて取り回しがキツく早々に手放す方も散見されたそうです。とにかく走りに期待して買うバイクではありませんね、70~80年代の雰囲気を楽しむクラシカルなネイキッドバイクかと。ゆったりとしたツーリングがお似合いなバイクでもあります。
さて、中古市場
下は150万円あたりから、上のファイナルエディションは220万円オーバーと走行距離に関係なくかなり相場は上がっております。実質日本最後の空冷4気筒、その価値から相場は高目です。なるべく年式の新しい物を選べば部品もまだ大丈夫とのことですが、ホンダさんは供給を止めるのが早いメーカーさんですからね、いつまで大丈夫なのやら?。基本高齢の方が最初の所有者というのが多いので、程度は悪くない物が多いとか。
















ホンダにとっても、そして国産バイクにとっても最後の空冷4気筒エンジンを搭載、ツアラー的なバイクとして開発されたのでギンギンにブン回して乗るタイプでは無く、街をそして風景を楽しみつつ空冷4気筒のサウンドに酔いしれる、そんな感じでゆったり乗るべきネオクラシックバイク、それがホンダCB1100です。
所有するなら?個人的にはRSが良いなぁ、やはり140のリヤタイヤじゃ私のタナカさんより細いし不安。


こういう4本出しマフラー装着で更にクラシカル感を強調するとか


これ、CB750fourを模した外装キット、こういうのもあるんですよ。これならスポークホイールのEXでやりたい所ですね。


これはCB750F風の外装、少しお尻が長いかな?これも悪くない。




外装キット系の究極はやっぱりコレ!、CB1100R仕様の外装キット、これはカッケェな。かなり高額なキットですが1100RSをベースにして造りたい。本物のCB1100Rは下手したら1000万円を軽~く越える価格ですから、それを買うと思えば安いかな。ほかにもCBヨンフォア仕様なんかも存在します。


これなんかは走りを意識した仕様、ホイールはアルミ鍛造で軽量化されている模様


海外産のローダウンなカフェレーサー風、渋いな。


これはホンダ自身がやったカフェレーサー風カスタム、出せば良かったのに。


個人的にはやはりヨシムラ手曲げ風ショート管、タックロールの鋲打ち段つきシートにして「70年代のヤンチャ小僧」風も嫌いじゃない、と言うかこの仕様で乗りたいかな。ハンドル絞って大アップハンとか天を突くロケットカウルとかは無しでねw。布タレ風防を曲げて前か後ろに倒して付けるのはアリかも。


いわゆるいにしえの走り屋(新聞社のプレスライダー)風ですかね、「走りの共同」ですね。
国産バイク最後の空冷4気筒、マフラーを換えてるとかなり良い音がするんですよ、これからも路上を走り続けて欲しいものです。

余談、ホンダさんコレ出して欲しかったなぁ!


上記したCB1100R仕様の外装キット、ドレミコレクションさんが販売しております。専用マフラーを含んだコンプリート車両だと170~200万円ほどだそうです、コレは良いなあ。ちなみにドレミコレクションさんでは、カワサ菌のZ900RSをベースにした


ローソンレプリカ仕様


Z1000mk-Ⅱ仕様とか


GPZ900R仕様などの外装キットも造っていますよ。個人的にはmk-Ⅱ仕様をセパハンにして乗りたいかな。
脱線しましたが、実はホンダ自身がこのCB1100をベースにCB1100R風のコンセプトバイクを造っていたんです。




CB1100R Concept Model、2007年にCB1100F Conceptと共に発表、正直話題的にはこちらに注目が集まっていました、はい、私自身も大注目ですw、コレが出たら借金してでも欲しいと思った、結局こちらはこんな風なカスタムも出来るよ~というホンダさんの提案だったようで市販は無しでした、いやいやコレは出して欲しかったなぁマジで!ホンダのバイクで初めて心から欲しいと思いましたよ。


現在、新たにCB1000Fが登場したわけですが、リコールで大変な事になっていますけどね。ちなみにリコールの内容は高回転でのエンジンブレーキ使用時にオイル異常消費と潤滑不良が発生し、最悪の場合エンジン破損、後輪ロック、火災に至る恐れがありますとのこと洒落にならないな。まあ、早いとこリコール対策をして、いずれカウルつきのボルドールが出るでしょうし、今度こそCB1100R風のモデルも出して下さいね!頼んますよ。
Posted at 2026/03/27 16:37:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2026年03月13日 イイね!

好きな車(*゚ー゚)



はいスズ菌w

今回はまさに起死回生、コレが無ければいまのスズ菌の四輪(軽自動車)は無かったかもしれない、そして現在もスズ菌の屋台骨を支え続けている大事な軽自動車の初代をご紹介します。

【SUZUKI ALTO】
「スズキ アルト」(初代)です。

1970年代中盤から末頃、軽自動車を取り巻く環境はとても苦しい状態にありました、実はスズ菌だけでは無く軽自動車を生産していた各社全てがそうでしたけどね。何故そうなったのかは余談にて。
そんな1979年に一台のボンネットバンタイプの軽自動車がスズ菌から衝撃のデビューを果たしました。


そう、それが初代スズキ アルトです。
スペック
水冷2サイクル直列3気筒排気量539cc、最高出力28馬力です。
車名は「あると便利」からと言われていますが・・・実際それからでもあるんですけど、一応イタリア語からの語源で「高い(高音)」とか「秀でた」とか「優れた」の意味もあるんだとか。


エンジン、形式名はT5Bの2サイクル539cc水冷3気筒、最高出力28馬力と2サイクル360cc時代から見てもやや控えめな数値、その分中低速トルクに振ってある味付け、まさに実用本位なエンジンです、駆動方式はFFのみ。


フロントブレーキはドラム式、サスペンションはストラット式を採用、ブレーキやサスペンションの画像が無いんですよ・・・ホイールは前後ともに10インチです。


リヤブレーキもドラム式、サスペンションは半楕円リーフスプリング式、つまり板バネですね。軽トラからの流用だった模様。


メーター回り、左スピードメーターの右は燃料や水温計など、かなりシンプルです。鍵穴の反対側にあるノブはウォッシャーのスイッチなんですが、実はこれを前後にシュコシュコと動かしてポンプを動かすという手動動力ウォッシャーで、モーター動力では無いのです。この辺からも徹底したコストカットが伺えますね。ちなみにパワステなんてありません、頑張って回せばパワー(がつく)ステアリングです。


暑いか寒いかしか無さげな冷暖房、エアコン?ついていません、オプション設定すらありません。ヒーターのみの装備です。




前側車内、まさにシンプルを極めたような形、シートはビニールレザーで必要最低限な造り、基本軽は短距離だからと乗り心地も最低限の物です。


床から突然生えたようなシフトノブ、4速MTのみでしたが後に2速ATも追加されています。


リヤシート、直角水平な背もたれ、その背もたれの芯材はベニア板だったそうですよ。基本的に初代アルトは軽商用登録前提なのでリヤシートはオマケ程度の造り。ただしこの後席を前側へ倒すとかなり広いラゲッジルームになります、最大200kgの積載量です。


フロント~サイドビュー、今見ると可愛いかも、3ドア前提の造りでドア施錠の鍵穴はなんと運転席側のドアにしか無いのです、助手席側ドアは窪みがあるだけで鍵穴はありません、全てはコストカットのためなのです。


リヤ側サイドビュー、お尻も可愛らしい、こちらもシンプルの一言なデザインです。


リヤゲートを開放するとかなり上まで開き、まさに商用車として造られていることがわかります。
さて、この車といえば出てくるワードは「47万円」という低価格、鈴木修元会長(当時社長)の至上命題で本当は45万円を目指していたそうです。45万円の実現が無理と開発から言われた修さんは「それならエンジンを取ったらどうだ?」と真顔で言ったというエピソードもあります。いや、修さ~んまさか足漕ぎ車にでもするんですか?w、それぐらいの絶対的な目標値だったのです。そのために工程や部品点数は最小限にされ、徹底したコスト削減が図られました。フロアマットはゴム製、上記したように鍵穴は運転席側ドアだけ、ウォッシャーは手動ポンプ式など涙ぐましい努力が重ねられました、当時他社の軽自動車は60万円あたりからが相場だった時代にです。そして実は開発費も安く抑える事が出来た理由があります。


こちら、アルトの5ドア?いいえ五代目のフロンテです。こちらは乗用車登録前提で開発、エンジンや車体や足回りは初代アルトと全く同じ、1978年には販売する予定で開発していたんです。そう、つまりこの車の派生として初代アルトは誕生、設計を流用したわけですね。修さんが全車種の1978年販売予定を1年凍結すると宣言して延期、そこからこのフロンテを下敷きに更なるコストカットをして商用登録に対応させたのが初代アルトなのです。何故初代アルトはそこまで軽商用車登録に拘ったのか?、それは当時軽自動車(乗用車)を購入すると15.5%ほどの「物品税」がかかっていたのです(1989年に消費税へ移行して廃止)、軽商用登録だとこの物品税がかからない、つまりそれだけ安価に販売出来るメリットがあったからです。なので商用登録に修さんは拘りました。後席が芯材にベニア板を使った簡素な造りなのはそれが理由、あくまで後席はオマケなのです。この頃にスズ菌は「基本的に軽自動車は1~2名で乗る」というのを把握していました、だからこその商用登録だったのです。


後にスズ菌はこの「軽自動車は基本的に1~2名乗車」を過信して「こんなの」も造っちゃって派手に販売面で爆死したわけですが・・・(紹介済)w。ある意味コレも「初代アルトよもう一度」だったのですよ。そして1979年にフロンテとアルトは同時に発売、蓋を開けたら予定より2万円ほど高くなったにもかかわらず大量のバックオーダーを抱えるほど初代アルトは大人気に(スズ菌の予定の3倍を受注)、生産が間に合わないので新たに工場を造ったほどでした。そして、五代目フロンテは日の目を見ない結果レベルで売れなかった(アルトより10万円ほど高価でした)、皆様五代目フロンテの存在を知っていましたか?、私も調べるまで知りませんでした・・・。


その後1980年には水冷4サイクルSOHC直列3気筒、排気量543cc、最高出力28馬力のF5Aエンジンを搭載、しばらくは2ストのT5Bエンジン車と並売していましたが途中T5Bエンジン車は廃止されました(五代目フロンテも同様です)。スズ菌の軽自動車の名機F型エンジンの始まりですね。スズ菌軽自動車唯一の4気筒も造られました(F6Bエンジン)。


1982年に後期型へ、ヘッドライトが角目に変更されています。
尚、初代アルトは47万円の素の状態だと本当に何も無い状態でしたが、オプションを50種類ほど用意していてお客様が足りないと思ったら懐具合と相談して追加して行ってねという売り方をしていたんです。なので素のままのアルトはほとんど存在しなかったとか、皆購入時には何かしらのオプションを装着していたそうなので。
そして、この驚異の安さを見せつけた初代アルト、国内各社の軽自動車メーカーは勿論世界にも驚愕と影響を与えました。あのアメリカのGM(ジェネラルモーターズ)もかなりショックを受け、日本からわざわざ初代アルトを取り寄せ研究したほど、なんだ下駄のような車ならこれで良いじゃないかと思わせたとか。その後GMは小型車販売チャンネルの開設にあたりスズ菌と提携関係に、後にあちらで初代エスクードなどを新チャンネルで販売したりしています。インドでのいわゆる低価格カー製作の際にもスズ菌は協力していて、タタなどから低価格カーが販売されています。初代アルトの低価格の功績は日本だけでなく海外にも影響を与えたのです。日本国内ではボンネットバンタイプの軽自動車が他社からも出て主流となりました。細部マイナーチェンジをしながら最終的には1984年まで生産販売、二代目へバトンタッチを果たしました。


ちなみに2024年、初代アルトは特定非営利活動法人日本自動車殿堂の「歴史遺産車」に選定されました。スズ菌からは5台目の選定です。ちなみに車だけではなくバイクにも与えられる称号なので、過去にスズ菌からは2022年に1100と750カタナも選定されています。
さて、中古市場
2スト4スト関係なく、下は90万円あたりからで上は150万円あたりから応談まで、新車は安かったのに今では3倍の相場ですw。ただ、下駄感覚の車だったので乗り潰された個体が多く走行可能で残っている車両はかなり少ないんだとか、今では逆にレアな車扱いなのです。


















様々な要因で軽自動車の灯火が消えかけていた時代、スズ菌を含む軽自動車メーカーは対応に四苦八苦、そこで徹底したコストカットによる低価格、商用登録とすることで税制面でも有利にすること、まさに日常の下駄に徹することを至上命題として開発、販売したら人気が爆発、生産が追い付かず工場を新設したほど。基本的に軽自動車は一人~二人が乗ること、主なターゲットは買い物や子供の送り迎えをする主婦層、また通勤の足としての使用などで、それまで一家に一台だった乗用車を一人に一台なパーソナルカーとしての嚆矢にもなった車、それがスズキ アルト(初代)です。
所有するなら?個人的には2サイクルの丸目4MTがいいな。とりあえずローダウンとマフラーとチンスポイラーの装着で、幅を拡げた10インチホイール装着などで軽めな外観チューンで乗りたい。


後期角目ですが、こんな感じが好み、後はフェンダーミラーはビタローニに交換したいところ。


前期丸目、オーバーフェンダーはビス止めタイプにしたい。


後期、やっぱり昭和なヤンチャ仕様がよく似合うな。
今は九代目の現行アルト、その原点がこの初代アルトなのです。スズ菌のボトムラインを担う役目は現在も変わりませんね。本当初代のヒットが無ければ軽自動車から撤退も考えていたスズ菌を救った救世主なのです。

余談、1970年代中盤からの軽自動車の苦境とは?

原因その1、1970年代中盤から本格化した昭和51年・53年排出ガス規制により、それまでの2ストロークエンジンを中心とした高性能モデルが存続困難になり、出力低下やコスト増を招いてしまいました。
原因その2、1976年に軽自動車規格が改正され、排気量が360ccから550ccへ拡大されましたが、移行期には燃費悪化や重量増加など、利点と課題が混在していました。エンジン開発には多額の費用も必要ですからね、上記の規制もありエンジンの4ストローク化は必須となりましたし。
原因その3、高性能化の限界と税制面の優遇縮小もあり販売が停滞した。2サイクルなら比較的に出力向上は容易だったのですが、新排気量での4サイクル化がまず最優先でパワーアップまでは手が回らない状態だったのです。そして排ガス規制への対応もやらなければならないという状態、まさに八方塞がりだったわけで、その上で税制優遇が縮小(550cc化で軽自動車税の引き上げや重量税の引き上げ)など問題山積みでした。スズ菌は新排気量での排ガス規制クリアにかなり苦労したそうで、トヨタのツテを使いダイハツから規制をクリアしたエンジンを購入して研究まで・・・まさに70年代中盤からスズ菌も含んで軽自動車界は瀕死となったのです。ホンダが1974年に軽乗用車から撤退し商用登録である軽トラをメインにしたのもこれが理由だったとか。そんな中1~2名乗車前提で商用登録の安価な軽ボンネットバンは各社にとっても救世主となったのです。
Posted at 2026/03/13 16:44:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きな車

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