目潰し・・・三菱行きま~す!
車名は仔馬からなんですが、コイツは暴れん坊な仔馬でした、そんな車です。
【MITSUBISHI COLT RALLIART Version-R】
「三菱コルト ラリーアート バージョンR」です(コルト=仔馬)。
ベースになったのはこちらの三菱コルト、2002年~2013年と長い生産期間の車でした。
これをベースにスポーツグレードとして2006年から追加されたのがラリーアート バージョンRです。
スペックはこちら
水冷並列4気筒DOHC16バルブターボ、排気量1,468cc、最高出力163馬力(MT車の馬力、CVT車は154馬力)です。
この時期、次期ランエボ(エボ10のことだね)が大型化するから、三菱は次期ラリーウェポンとしてコルトベースでラリーカー造るのでは?と言われていました。
結局2005年でWRCから撤退したので潰えたわけですが。
まず、2004年に1.5Lターボエンジンと専用サスペンションのコルト ラリーアートバージョンが登場、しかし、市場からもっとパワーを、もっと過激なのをという声が上がりました。
そして、2006年にバージョンRが登場したのです・・・わりとすぐに出たということは、三菱さんこれでWRCにという気はあったということなのやら?、謎ですけど。
赤いヘッドカバーが素敵なエンジン、最初出た時はMTもCVTも154馬力でしたが、1年半後のマイナーチェンジでMT車のみ163馬力へパワーアップしております。インタークーラーも装着されていますが、パイピングが長すぎたそうでちょっとレスポンスが悪いという欠点もあったようです。
足回りはフロントはマクファーソンストラット、リヤはトレーリングアームの小型車には標準的な構成でしたが、車高は10mmほど下げられてスプリング類も強化、フロントストラットタワーバーも標準装備です。通常のコルトはフロントディスクブレーキ、リヤドラムブレーキですが、バージョンRは前後共にディスクブレーキが奢られています。
ホイールは16インチで205-45タイヤが標準、最初のマイナーチェンジ時にエンケイ製の軽量ホイールになりました。
外装は外装は専用のエアロバンパー装着やオーバーフェンダーで全幅15mmの拡張、7以降のランサーエボリューションを思わせる外観です。ボンネットも放熱のために開口部があります。ちなみにボディは通常のコルト比で1.5倍のスポット溶接増しが施されています。
内装、MTはなんとゲトラグ製のトランスミッションを装備、直立気味ですがストロークは短くてコクコクとシフトチェンジが可能、クラッチもザックス製を採用しており、この時期の三菱はメルツェデス(久々の徳大寺風表記)と蜜月でしたからドイツ製です。
CVT車もスポーツモード付きで変速が可能
メーター類、240kmまで刻まれております、意外と補器類のメーターは無い車でしてこれは追加したくなるな。
基本的に受注生産的な車でしたが、2008年に
バージョンR スペシャルという名で300台限定のモデルを販売、通常のバージョンRとの最大の違いは強固なボディ剛性、ドア回りのフレームの溶接を通常はスポット溶接で行うのですが、生産ラインから良さげな(当たりな?)モノコックボディを職人さんが選別し抽出して、同じ岡崎工場敷地内にある試作車両開発部門に台車に積んで運び込み
職人が2人掛かりで専用溶接機を操って連続シーム溶接作業を行うという、まさにハンドメイドによるスペシャルなボディが与えられており、標準車と比較して縦方向の静的曲げ剛性を10%向上させているそうです、ちなみに手作業なので1日に3台が限界だったとか。
通常のバージョンRと乗り比べるとハンドルの応答性やギャップを乗り越した時の安定感が段違いだそうですよ、エンジン出力等の変更はありませんでしたが。
ちなみに2010年にも200台限定で再販されていて、こちらはシリアルナンバーのプレートが装着されているそうです。約6年間生産販売されて、元になったコルトの生産終了と同時に終了となりました。コルト自体がこれで終焉となり、その次のミラージュは・・・正直アジア生産になって安普請な車になっちゃったので後継モデルは存在しません。
モータースポーツでは?
WRCは・・・三菱が撤退してしまいましたから無し、国内のラリーやジムカーナ競技などで活躍していますが、正直性能のわりには地味目な活躍でした。
ラリーアートから競技に向けたパーツ類も販売されていたんですけどね、基本的にはボディ剛性向上のための補強パーツ類やエアロなどの空力パーツがメインでしたけど。
さて、中古市場・・・実は今こそ狙い目です!。
CVT車の初期物、走行6万キロあたりで65万円あたりからあります。MTは若干上がりますが70万円台から行って100万円あたり、10万キロオーバーの過走行気味なら60万円台もあります。そう、案外まだお買い得な車なのです。役物であるバージョンRスペシャルはさすがに130~150万円あたりからで、高程度な物で180万円前後あたりですね。多少のプレミアがついていますが、それでも昨今の暴騰した旧車達みたいに新車価格を遥かに越えるのは見当たりません。ちなみにバージョンRの当時の新車価格は200万円台、スペシャルで230万円台です。しかし、近年じわ~りじわりと中古価格が上昇傾向中だそうなので、欲しければ動!・即!・談!ですぞ!。
コルトのホットバージョンとして販売されましたが、単なるスポーツグレードとして造られたにしては気合いが入りすぎていて、やはり当初はランエボに変わるWRカーとして開発していた可能性がありますが、WRCからの撤退などで活躍の場を失い、正直モータースポーツでは地味な活躍となりましたが、その実力はかなり高い物を持っている車、それが三菱コルト ラリーアート バージョンRです。
所有するなら?、やはり幻となったWRカーを再現してみたいですね。
基本的にはラリーアート製のエアロ装着で
更に構造変更申請からのオーバーフェンダー拡大でワイドトレッド化、これカッコ良いなぁ。
こういうスッキリ系も悪くない。
エンジンは長すぎるインタークーラーのパイピングを可能な限り是正して、アルミ製のパイピングで、パワーアップよりレスポンスアップで行きたい、できればベースはスペシャルが良いんですが、馬力に違いは無いから通常のバージョンRで各部を補強を入れる感じで、トランク貫通のリヤ補強とかアンダーブレイスなどで固めたい。後はロムチューンでリミッターカットやインタークーラー交換、オイルクーラー増設もやりたいかな、やはりラリーイメージならブローオフバルブの音も欲しいな。ミスファイヤリングシステムは流石に厳しいかw。
内装はレカロかスパルコのシート、Defiのブースト圧、油温、水温の追加メーターをセンターに配置、ハンドルはMOMOに交換で。
うん、金がいくらあっても足りないなこれは、大借金(アドベンチャー)するしかないぞw。
もし、WRカーがあったならば、こんな感じになっていたかもしれないの図、カッコええなぁ~!、本当に残念至極だ。
余談、実はスイスポ(ZC31のほう)を購入する時に、有力候補でした。
三菱のお店にも行きましたが・・・正直ディーラーでかなり横柄な態度を取られたので、ムカついて止めました。
当時の三菱ディーラーって(特に道内は)態度が横柄だと有名でしたので、全くその通りで最後には逆に嗤えてきましたw。
流石に現在はそんなことはありませんよね?、現在は所詮SUV屋で興味無しだから知らんけどw。まさか・・・今もか?w