今回は、おフランスの可愛い商用車を、画像を見ればああ、これかとなること請け合いです。
【Citroen Type H】
「シトロエン タイプ H(アッシュ)」です。
はい、頭の中が???になっているかと、これですよこれ。

日本では、「シトロエン バン」、もしくは「シトロエン トラック」とも呼ばれている車ですね。
1947年に最初のタイプがデビュー。
まずはスペックを
水冷直列4気筒OHV、排気量1200cc、最高出力40馬力です。ギアは3速のMTのみで最高速度は78km/h、これが最初のスペックです。
1981年まで生産とモデルスパンは長く、その間で様々なマイナーチェンジやエンジン換装が行われており、多種多様なのです。
1961年に、ペルキン社製1.6Lディーゼルエンジン(最高出力42馬力)が加わり、1963年にはガソリンエンジンがアルミヘッド採用の1.6L(最高出力45馬力)に変更、更に1.9Lガソリンエンジンが追加、1968年にはディーゼルエンジンが1.9L(最高出力57馬力)にアップと、他の細かいのをいれたら更に沢山になります。
駆動方式は、FRと思われがちですが、実はFFです。エンジンルームが運転席の真ん中にまで張り出しています。
シトロエンは1937年に、市販車世界初の前輪駆動車である

トラクシオン・アヴァンを販売しています。トラクシオン・アヴァンとは仏語で「前輪駆動」という意味なんですが、シトロエンって何気にホンダ以上のFFの会社だったりします。
年式ごと、もしくは発注にあわせて様々なタイプがあります。

これはわりと最初期のタイプ(移動販売車に改造されていますが)、画像の車両はフロントガラスの真ん中に仕切りがありますよね、これが最初期の証です。スプリットウインドーってヤツですね。

最初と同じ画像ですが、これはご覧の通りフロントガラスが一枚のもので、シトロエンのマークである重なったブーメランのような物

これですね、名前は「ダブルシェブロン」と申します。
シトロエンは車を作る前に、歯車の生産をする会社で、その時に作っていたのが「ヘリカル ギア」という歯車を主に生産していました。

これがヘリカルギア、傘歯と申しましょうか・・・こんな歯車です。この歯の形からあのマーク「ダブルシェブロン」が生まれたのです。
話がずれました。ダブルシェブロンのマークが少し小さくなっているのが後期型です。
このH(アッシュ)バンの前身は

こちら、シトロエンT・U・B(タブ)と呼ばれる車両で第二次大戦前に発売されるはずだったのが、大戦勃発で軍用車両に転用されてしまい、ほとんど日の目を見ることが無かったそうです。これをベースに戦後にHバンが開発されました。
総生産台数は49万台ほど作られ、日本でも販売されましたが、1967~68年と1974~75年の2度の機会に少数が輸入されただけでした。日本国内ではわりとレアな車です。

本国では、車体を延長したバスもありました。商用のリヤゲートは上に3分の2が開き、下3分の1は左右に開くという一風変わった開きかたをします。
さて、中古市場ですが・・・そのほとんどは「応談」(ASK)で正確な値段はわかりませんでした。
これをベースに、移動販売車を作る業者さんが居ますね、そこでベースとなるHバンの中古車両を販売しています。
この車といえば

こんなプラモデルもありましたね。

こんな田舎道によく似合う、それがこのシトロエン バンだと思います。
私なら中にベットを積んでキャンピンクカーにして、トコトコと旅をしたい車です。
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2016/12/26 23:11:21