車にしようかな~・・・いや、夏だしバイクっしょ!。
と、いうわけで今回は国産、小さなバイクですがインパクト抜群なヤツをホンダさんから。
【HONDA MOTRA】
「ホンダ モトラ」です。
1982年に発表、えっ?モトラってそんなに昔のバイクでしたっけ?、はあ、爺になるわけだがや・・・。
そんな50ccにスポーツの波が押し寄せ始めたころに

こんなスタイルで突如爆誕。
まあ、一応モンゴリのお仲間なんですが、かなり毛色が違う感じですね。
因みに、「モトラ」(MOTRA)という名前は「Motorcycle」(モーターサイクル)と「Truck」(トラック) を組み合わせた造語、つまり、ヘビーデューティーなバイクなのです。
スペックのお時間
空冷4サイクル単気筒SOHC、排気量49cc、最高出力4.5馬力です。
はい、ご覧の通りエンジンはホンダの名機スーパーカブの、前傾80゚の空冷単気筒エンジンですね。エンジンオイルが漏れて切れていても走ったという、最早伝説のエンジンです。
50ccスポーツが出始め持て囃され始めた時期に、こんな不格好なスタイルで市販されたわけですが、良く見てみると極太のブロックパターンタイヤ、低く長い車体、ガシガシと物が積めそうな頑丈そうなリヤキャリア、そう、このモトラとは「実用本意」なバイクだったのです。
ホンダ的には、スズキのアレ(Van×2だね)みたいなレジャービークルといった位置づけですかね。
しかし、オフロードの走破性を与えることについては、ホンダはかなり本気だったようで、トランスミッションは3速のマニュアルロータリー式でスーパーカブと同じなんですが、更に高速&低速のレバー切り替え式の副変速機構も装備していて、ローギア1速だと傾斜23゚の登坂路を登る事が可能だったりします。人の歩く速度でトコトコ走る事も可能です。
つまり、原付バイクで

ウニモグ(ユニバーサル モーター グレート)を作ろうとしたのかな?ホンダさんは。

このように建機のようなカラーもありましたし、サイドにKomatuと書きたくなるなぁ。
尚、当時のホンダ公式の発表記事では「徹底した実用性(積載機能)を重視した野性的な感覚をもつ50ccレジャーバイク」とのことでした。砂浜も走れるかな?。
1987年まで生産されましたが、上記した通りで50ccスポーツやスクーターが売れていた時代ですから、販売面ではかなり不振、当時の50ccとしては高めの価格(165000円)もありひっそりと姿を消しました・・・が!!。
ここらで早めの中古市場のお話。
モトラは、今買うとかなり高いんですよ~、当時売れなかったからタマ数が少ないせいもありますが、最低でボロくても20万円、最高は40万円を越える価格です。当時の高いと言われた販売価格を軽く越えて更に倍以上の価格になっています。
なぜ、こうなったか?、ヤマハのTW200改(ティーダバーという言葉もありましたな)がもたらしたストリート系改が認知されると、モトラもその斬新な姿がウケて人気が再燃、

スカ(剥ぎ取り)チューンをされたり

このようにメカニカルな感じにカスタムされたりと、カスタム素材として再評価されたわけですね。
時代に乗れず、時代に置いて行かれて消えたバイクかと思いきや、逆に時代がやっとモトラの斬新さに追い付いたと言えるのかなと。
現在もカスタム素材としても人気があり、かなり強気な価格で販売されています。もう40年近く前のバイクですから旧車としての価値も付加されたのかもしれませんね。
その根強い人気の裏付けとして。

ホンダPS250、2004年に販売されたいわゆるビッグスクーターですが、完全にモトラをリスペクトしているのが解りますね。

一度は時代に飲み込まれ姿を消しましたが、販売終了後にその斬新さ、実用性が再評価されて人気となった稀有なバイク、それがこのホンダ モトラかと。
実は今職場に乗っている人がいて、少し乗りましたがこれは乗りやすいバイクですよ。通勤スペシャルとしてもお勧めですし、ちょっとした悪路なら楽々走破できるそうです。
私ならオフロードっぽいガード付きのアップマフラー装着と、もう少し幅広になるアップハンドル装着、ステッカー類でミリタリーな感じに仕上げたいです。
楽しいバイクですよコイツは。
ブログ一覧 |
バイク
Posted at
2018/06/23 07:34:11