前回、好きなバイクで軍用スクーター(ベスパ150 TAP)という狂気なバイクをやったわけですが、今回の好きな車もミリタリーで行こうかなと。
はい、現役バリバリ羯徒毘璐薫'狼琉(かっとびロックンロール・・・懐かしいなw)な真の軍用車両でございます。
【AM General Humvee】
「AMゼネラル ハンヴィー」です。
あ、もう何それになっている方も居そうですが、こう言えばご理解いただけるかと。

「HUMMER(ハマー)H1」
こちらはいわゆるGM(ジェネラルモーターズ)が主に販売していた民生型ですね、これが造られた経緯は後程、これの元になった軍用車両がハンヴィーです。
では、ハンヴィーって何?
「High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle」
ハイ モビリティ マルチパーパス ホイールド ビハイクル、高機動多用途装輪車両という意味です。
これは開発プロジェクトの名称だったのですが、これらの各単語の頭文字を取って「HMMWV」とも表記されます、この頭文字を(半ば強引に)アメリカ陸軍ではハンヴィーと呼んだのが名前の始まりです。
スペックぅ~
水冷ディーゼルV型8気筒OHVターボ、排気量6489cc、最高出力170馬力です。
尚、この数値は民生型のH1のもので、初期のハンヴィー(軍用)はターボ無しの排気量は6.2リッター、最高出力は150馬力でした。

つまりこちらですね。この色が一番お馴染みかなと、湾岸戦争が実質実戦での初陣でしたし、画像のは後ろが荷台の標準的なピックアップタイプです。

米軍の小型軍用車両と言えば、やはりJeepだった訳ですが(異論は認めない認めない・・・)、ウイリスに始まりハンヴィーの前にはM151A(いわゆるケネディジープ)が主力でした。
しかし、現場では小さすぎる、3~4人ぐらいしか乗れないし乗員は実質露出しているようなものなので撃たれたらエラい事になる(というか下手したら戦死)、Cal50 M2(つまり12.7mmの重機関銃)ぐらいしか積めない(武装できない)などなど長年の不満が積み重なっていました。
そこで、車体を拡大しもっと人数を乗せることができて、尚且つ様々な武装を搭載可能で高速走行可能な装輪車両が欲しい!となりました。
アメリカ国内の自動車メーカーに声をかけて各社に試作車両を製作させ、最終的にはクライスラー社、テレダイン・コンチネンタル社、AMゼネラル社の3社に絞られました。

だいぶ前に紹介したコレ(ランボルギーニ チータ)も実はこのプロジェクトの産物でしてね、アメリカのMTIという会社がランボルギーニに依頼(頼む相手を既に間違えているような?)して製作・・・させたら軍用車両じゃなくて、何故かオフロードのスーパーカーになってしまいましたがw、誰が軍用車両を時速200kmオーバーのミッドシップのスピードキングにしろと言ったんだよw。
1982年5月までに各々11台ずつ試作車を陸軍に納入し、約1年に渡って比較試験を実施、最終的にAMゼネラル社のプランが採用され制式採用となりました。
尚、AMジェネラルはこの試作の段階でこの車両の愛称をHUMMER(ハマー)として商標登録したのですが、開発中からアメリカ陸軍内ではプロジェクトの略称であるHMMWVをハンヴィーと呼称していたため、こちらが一般的となったそうです。
それまでのジープに比べて車体も大きく、それにより拡張性も高くて機動力もジープと比べても遜色無い車両となり、ジープ以上に様々なタイプが製作されました。

アンビュランスタイプ、つまり戦場の救急車

カーゴタイプ、人員は勿論物資も運ぶ運び屋さんですね。ジープに比べたら防弾性も高いです。

映画などで出てくるのはこの銃塔を装備したタイプですかね。この画像のタイプは改良型で装甲強化が施され小型の地雷にも耐えます、車重が重くなったので、エンジンの排気量アップとターボ装着で馬力も上がっております。
何故こういう改良型が出来たのか?、それは映画「ブラックホークダウン」を見ていただければ解りますよ。
あれは実際に1993年にソマリアの首都モガティシュで発生した「モガティシュの戦闘」が元になっています。
狭い市街地戦では大きくなった車体が災いして持ち前の機動力も生かしにくく、実際に建物の上などから撃たれまくって被害が甚大になったからです。
よって防弾性の強化のために装甲を強化、それによる重量増大に対応するためにエンジンの強化も実施されました。
ハンヴィーは米軍以外でも世界各国で軍用車両として採用されていまして。

これは台湾陸軍のMPの(昔で言う所の憲兵隊)ハンヴィー、フルオープンとは珍しい。
他には一部東南アジアや欧州や中東などでも現役で活躍しています。
そして、我が日本国では

影響を受けて独自に「高機動車」を開発しました、開発生産はトヨタです。そこ、ジャンヴィー云わないw、エンジンは80ランクルのディーゼルですよ。
ここで令和コソコソ話!
高機動車のお値段は、1台約700万円!だそうですよ。
コイツ、実はハンヴィーには無い機能「4WS」がついております。大きな車体ですが小回りが効くそうで、なんとも日本らしい機能でありますな。

民生型のメガクルーザーもあるでよ!、販売された車両のほとんどは官公庁が購入したそうですが(お値段異常1010万円、諸経費込み価格)、私、これ、実は運転したことがありましてね、高機動車と同じく4WS付きで小回りが効き、大きい車体ですが四角い車体で見切り易く意外と乗りやすかったですね。
あ、私、1種免許は制覇しております。2種もなんか取ろうかな。
ですからハマーにも乗れますね。
(実は2007年以降に普通自動車免許を取得した方は、法改正の絡みで普通自動車免許でハマーH1には乗れませんよ、H1は準中型車扱いなので)
さて、このハンヴィーの民生型として一般にも販売された。

いわゆるハマーH1、これが販売されたいきさつには、あの超有名なあちらの映画俳優が関わっています。

やあ!、みんな!、Hasta la vista, baby
はい、サイバーダインT-800さんです(違っ!)シュワちゃんですね。
民生型ハマー(H1)が生まれたのは彼の要望だったのです。今でも愛車で数台所有していて、そのうちの1台はなんとEV(電気自動車)に改造されています、リッター5km(下手したら2km)のハマーがエコカーになっているそうです。
当初、ハンヴィーと平行してAMゼネラル社が製造、販売を1992年から開始、1994年モデルより搭載されているディーゼルエンジンの排気量が6.2Lから6.5Lに変更、1995年モデルから5.7Lガソリンエンジンモデルが追加、そして更に1996年

ハマーH1の新型です、どうぞ回してみてください。
いい音でしょう?、余裕の音だ、馬力が違いますよ。

一番気に入ってるのは・・・

何です?

ターボチャージャーだ。
1996年モデルから改良型ハンヴィーと同じくターボディーゼルエンジンが追加されました。
その後、1999年にゼネラルモーターズ(GM)がハマーのブランド名と販売権を獲得、生産は今まで通りゼネラルで、販売はGMがやるという状態になりました。

その後、2002年にシボレー タホをベースにして外装をハマー風にした高級SUV、ハマーH2が追加、これはハンヴィーとの繋がりは全く無くて足周りもウィッシュボーンだったりと上記した通り高級SUV路線です。生産もGMが行いました。

更にシボレー・コロラドのシャーシをベースに、H2をさらに小型化したモデルがハマーH3です。
ベースはコロラドですが部品共用率は9%ほどで実質別車種ですよ。こちらも生産販売はGMです。
2006年の最初のモデルは、3.5リッターの直列5気筒エンジンが搭載されていますが、これが非力だとして不評でした、どうぞ回してみてください、変な音でしょう?、余裕すらありませんw
2007年に排気量を3.7リッターに上げても焼け石に水の呼吸(はい?)、そもそも、エンジンが直5ではアメ車らしいフィールに欠けると不評だったのです。
よって、同年9月に5.3リッターV型8気筒295馬力エンジンを搭載したH3アルファが追加されました。

V8!V8!V8!V8!V8!V8!
アメリカにおけるV8エンジンとは、最早「信仰」のレベルですからね。

そりゃイモータン・ジョーに身も心も捧げますわなw(ヒュー・キース・バーン氏に再度合掌)
そして、ジェネラルモーターズは2009年に経営破綻してハマーブランドも消滅、その負債整理のためにあまつさえあの【中国】にブランドを売却しようとしやがりました、なんぼ民生型とはいえ、オリジナルは米軍でまだ使用しているのにですよ、さすがにそれはやらせねーよとアメリカ政府がGMグループを一時国営化して阻止しましたけどね。現在はどうにか再建しましたが。
現在も軍用のハンヴィーはAMジェネラルで生産しております。
何?、ハンヴィーの民生型がまた欲しい?、結構、考えておきましょうと含みのある発言はしたそうですが果たして?。
ハマーシリーズはそのうちまた詳しくやろうかなと。実は職場にH2が居るんですがデカい、デカすぎるぞ6リッターV8!。
さて、中古市場、H1に絞ります。
幌仕様で510万円から、上は800万円~応談(ASK)ですね、1000万円オーバーも珍しくないそうです。もう生産していませんからまだまだ価格は上がるでしょうね。

バリバリの軍用車両で現在も世界各地で活躍中、正に戦うために生まれた車
しかし、30年以上も現役で

現在L-ATVという新型小型装甲車に逐次更新されています、うん、不細工だなw。しかし更新するのはハンヴィーの装甲強化タイプだけでまだまだ当分は現役で活躍する事でしょう。
所有するなら?ハマーH1・・・いや、払い下げでハンヴィーも手に入るそうです(実際に国内で個人で所有している方も居ます)。だからハンヴィーがいいな。
上記のアンビュランスタイプを入手して、キャンピングカーに改造・・・できるかな?。
尚、ハンヴィーはタイヤ4本を新品に交換すると、いわゆる特殊なコンバットタイヤ(ランフラットタイヤの一種で、銃で撃たれてもしばらくは走れるタイヤ)なので、80万円ほどの金額がかかるそうですがw。