今回はお久しぶりの六ら星、スバルからです。
時代の流れにちょっと逆らってみたんだよ・・・。
車内の広さを取るよりスタイリッシュにしてみたんだ・・・。
だけど・・・その結果は・・・。
軽自動車ですよ。
【SUBARU R1(R2)】
「スバル R1(R2)」です。
1993年に

初代ワゴンRがデビュー(元愛車です)、このスズ菌が投じた一石は、水面に広がる波紋のようにエメラルドグリーンの波紋疾走(オーバードライブ)無駄無駄無駄無駄貧弱貧弱ゥゥ~(何がだよ?)とばかりに広がり、世の軽自動車はハイトールワゴンが主流となった2005年のこと。
敢えてその時流に逆らうが如く。

スバルR1はデビューしました。
軽自動車規格を目一杯使って室内を数ミリでも広くする事に他社は忙殺されていた時代に、それをせずにとにかくスタイリッシュさを追及して車内空間の拡大?、何ですかそれは?と言わんばかりのスタイルです。
一応4人乗車は可能ですが、あくまで後席はエマージェンシー的なシートで1人~2人乗車がメイン、2by2クーペ的な流麗なスタイルでした。
販売ターゲットは子育てが終わった世代の夫婦だったとか。

ちなみにデザインのモチーフはスバル360(紹介済)が元になっているそうですよ。
勿論、このR1が爆発的に売れるとはスバルも思っていなかった訳で。

その前の2003年にデビューの4ドアであるR2を先に出していたわけですが、はい、生産販売はR2の方が先なんです。

R2の名前の元ネタはこちら、スバル360の後継車であるスバルR-2(ハイフンが入ります)からですね、こちらもそのうちに、つまりR1とR2の名前は1番2番的なネーミングでは無いんですよ、R2の方が先です。
スペック(R1、R2共にエンジンは共通、当初はR1はDOHCのNAのみでした)
水冷直列4気筒SOHC、排気量658cc
最高出力46馬力と、可変バルブタイミング機構付きDOHC16バルブで54馬力と、スーパーチャージャー付きDOHC16バルブ、64馬力の3種類のエンジンラインナップでした。
駆動方式はFFとAWDでトランスミッションはCVT(7速)と5速MTです。
軽自動車で4気筒(他社は基本的に3気筒主流です)エンジンはレックスやヴィヴィオ譲り、そしてR1とR2は足まわりも凝っていまして、前後ともストラットとコイルの4輪独立懸架というサスペンションでした。
普通、軽自動車やリッターカーはリヤサスはトーションバーが主流ですが(スイスポもこれ)、4輪それぞれが独立した前後ストラットという高級な足周り、とにかく凝った造りの足周りをもっています。

R2です。

こちらはR1
ホットバージョンであるDOHC16バルブでスーパーチャージャー搭載の「S」、4気筒スーパーチャージャーはスバル軽のお家芸ですね、当初は特別仕様的な販売でしたが、後にR1R2共にカタログモデルへ昇格しています。スーチャー付きツインカムを5MTで操る楽しさ・・・あ~これは良いですね。
画像の2台は初期型で、グリルが独特なデザインなのですぐにわかります、スバルはこれを「スプレッドウィングスグリル」と呼んでいました。
航空機をイメージしたデザインだそうで、流石(元)中島飛行機ですね。
2005年(R2)から、マイナーチェンジを受けて

スッキリとした顔へ変化します。後にR1もこの顔へ移行、個人的には初期のアクの強いデザインのグリルの方が好きですね、実は初期のデザインはかつてアルファロメオに在籍していた外国人デザイナーの手によるものだとか。

お尻の比較、あくまでR2(上)の方が基本型ですけど、そこから更にエッジを切り詰め2シーターと割り切り、リヤのスペースを狭くしてまでスタイルを優先したのがR1(下)なんだなとわかります、R1のお尻はやはりかわいいな。
さて、ではR1とR2、販売面では?・・・・さほど売れていません、特にR1は爆死レベルでした。
理由は?、最初に書いた通りです。
四角四面なハイトールワゴン軽だらけになった時代、こんな時代だからこそデザイン優先な軽自動車も良いものを造れば隙間産業的に売れる・・・はず。
だから出してみた!だけど結果は爆死(特にR1)!こうですね。
というか、この車あたりの時代のスバルって、いや、この時代までのスバルは良くも悪しくも「技術屋さん」だったのですよ。
技術にプライドを持ち、技術で結果を出してきた人間は他人の話を聞かない傾向があるものです。
ほら、耳が痛いだろう?カワサ菌、二輪ではキミもそうだったんだから、キミも元は飛行機を造っていたよね。

帝国陸軍三式戦闘機「飛燕」、過去の川崎の代表作、カワサキが近年復元しましたよ。
まあ、カワサキは技術的なプライドを捨て、あえて時代に逆行するような性能的には低いバイク「ゼファー」を出して持ち直したんですが。
ですから名車は数々あるけれど、スバル360をのぞいて富士重工の車はなかなか「ベストセラー」には恵まれなかった・・・。
つまり、「市場の声」を聞くのが下手くそだったということ。
ああ、今まさにこの状態に陥って技術偏重になり、市場の声(特に国内)を聞いていない、いや、最早聞く耳すら持っていないただの聳え立つ糞の山になっている「オッサン」という会社が居ますよねぇw。最近新型ノートよりデビューから10年近くが経過した「マーチ」が売れているんだってねぇw、だから慌てて現在の安全基準に合うようにブレーキサポートとかつけちゃってまあww、それが「市場の声」だぞオッサン!。
ああ、そこでほくそ笑んでるホンダさん、あなたもこの傾向が特に最近見え隠れしていますがね、そんなだから「蚊」(以前、会長の修ちゃんが自社を例えてこう言いました)であるスズ菌にも販売で抜かれたんですよ。
まあ、つまり技術屋のこだわりが強すぎて・・・普通は軽自動車に4気筒やら4輪独立懸架やらやりませんから!w、そのツケは「2008年にスバルは自社による軽自動車の生産から撤退」という結果になったわけですが。
現在はダイハツ社製軽自動車のOEM販売のみです。
R1、R2共に2010年まで生産販売され、スバルの自社製の軽自動車の最後の車となりました。

R2はマイナーチェンジした時にこんなカラーも設定、WRブルーがスバルらしいです、後期ならこれが一番好きですね。
ちなみに、R2はトータル13万台ほど(軽自動車は50万台は売らないと利益が赤字レベルで少ないそうですが)、そして、R1は・・・1万5千台ほど・・・希少車なんですよ。
さて、中古市場
まずはR2から、こちらは下は20万円あたりから上で50万円あたり、WRブルーのSのMTが人気、私も手に入れるならこれが良いですね。
R1ですが、下は30万円あたりの過走行気味、しかし、上は100万円を越えてしまいますよ、上記した通りタマ数が少なく、最近再評価されて値段が上がり始めているのです。
やはりスーチャー付きの5MTの方が高価ですよ。

たとえ時流に逆らっても「本物」は売れるんだという技術屋達の信念が生み出したスタイル重視のスバル最後の軽ハッチバックは、確かにモノは良いのですが、時代の波には逆らえず、スバルの軽自動車生産撤退と共に消えていったのですが、その走りや造りの良さはクラスを越えていた車、それがスバルR1(R2)です。
所有するなら私ならやはりR1で、5MTのスーパーチャージャーでしょう。軽く車高を落としてマフラーと軽いエアロメイクで。
さて、これを有名人がイジると?。

フェラーリ カリフォルニア風に、有名人とは?、はい、所さんですね。

これが元ネタのフェラーリ カリフォルニアです。北米向けモデルなので日本では馴染みが薄い車種ですが、オープンモデルもありますよ。

跳ね馬が寝ちゃっていますなw

名付けて「フェラーリ 足立区」だそうでw。サイドのエンブレムは跳ね馬がコマネチをしているんですけどww、はい、製作には北野武氏も一枚噛んでいるそうです。
所さん、流石です。
個人的にこの路線でやるなら。

この初期型グリルの中央部分を加工して。

このアルファロメオのいわゆる「盾型グリル」の小さいのを製作してはめ込む、上のアルファロメオエンブレムをスバルのエンブレムに交換して装着する。
つまり、「R1ロメオ」を作成してみたいのです。

現行のアルファロメオ ジュリエッタ(間もなく生産が終わりますよ、欲しい方は急ぎましょう)風な感じに出来るのでは?と思うので。
勿論、車体色は赤色でね。