行くぜっ!カワサ菌【イズム!】

現在では走る資産運用だの、車庫にあるだけで売ってくださいチラシの嵐になるだの・・・。
これは窃盗団が物(それとセキュリティ)のアタリをつけるために、調べる時に敷地内に入って怪しまれないようにする手段のひとつです。連中は買い取り大手の作業服まで着ていますから・・・勿論人気旧車もですよ。チラシがあったら窃盗団に狙われていると思えです。
現在では中古価格が天文学的価格になっているカワサキZ400FX。
尚、道を走っていたら複数台の車に囲まれて止められて、さらに降りて来た8~10人に囲まれて引きずり下ろされボコられて、乗っていたFXはハイエースされたなんて事件も実際に発生していますよ・・・ホンダのビーエックスもね。
最低不動でも100万円、上は666万円とかそれ以上も・・・悪魔とか獣の数字ですかねこれは?w。
ちなみに現在のZ400FXの「平均」中古価格は「400万円オーバー」です。
そんなカワサキ空冷400cc、400FXの前にRSはなかったのですか?、あったんですよちゃんと。
【KAWASAKI Z400RS】
「カワサキ Z400RS」です。
400ccという排気量から日本向けに・・・と思われがちですが、実は当初は日本市場より北米市場のために造られたバイクでした。

NY STEAK(ニューヨークステーキ)900Super4(いわゆるZ1)1972年のこれを筆頭に始まった、カワサ菌による北米市場ステーキ作戦。

T-BORN STEAK(ティーボーンステーキ)こと1976年のZ750TWIN(ツイン)・・・個人的に最近出た新型のZ650RSってこれの直系だろと思うの。

SIRLOIN STEAK(サーロインステーキ)1976年のZ650、いわゆるザッパーですね。ほら、650ザッパーって本来4気筒なんですよ、末尾にRSもつかないし。やっぱり新しい650RSは750ツインの子孫でしょ。
他にも750cc空冷スクエア4のタルタルステーキも予定されていましたが、それだとエンジンの造りがややこしくなるだろとボツになりました(まあ、750RSつまりZ2も造ったわけですし)。
こんな、ある意味胸焼け&胃もたれしそうなラインナップの中

HALIBUT STEAK(ハリバットステーキ)・・・ハリバットとはお魚のヒラメのこと、つまり日常的に味わえるアッサリ目のお魚ステーキも必要じゃね?と生まれたのがZ400RSなのです。
でも、ヒラメステーキってつまりムニエルですよね?、それはそれでバターたっぷりで胸焼けしそう・・・とか言ってはいけない、メリケン人にはお魚だからアッサリヘルスィーなのです!。フライドポテトは野菜だからヘルスィー!な(サンドの)伊達ちゃん的カロリーゼロ理論を日常的に振りかざす連中なんですからw。
スペック
空冷4サイクルSOHC4バルブ並列2気筒、排気量398cc、最高出力 35馬力です。

この通りRSとはロードスターから来ています。フロントブレーキは最初期はドラムでしたがすぐにシングルディスク化、リヤブレーキはドラムとこの時代のスタンダード。スタイルはタンクなどはZ1に近いですが、テールカウルはありません。

位置付け的にはW3(650RS)の弟分といった感じですね、排気量は下ですが360度バランサー装備で2気筒ですが低振動、SOHCながらも小気味良く回るエンジンです。
ただ、最初期は最早カワサキ病(やめんか)であるエンジンヘッド回りのオイル滲み、バランサーの齧り磨耗などがあったそうですが。
年式的にはZ1のすぐ後に販売されていて、750ツインやザッパーより先に出ています。ザッパーを先に出すために開発していたのですが、1975年の日本の二輪免許制度改正・・・つまり中型は400ccまで、大型(つまり限定解除)は試験場で一発試験のみになるという情報を得ていて、一時ザッパーの開発を停止してまでこの400RSを優先したんだそうです。そう、日本国内市場のために開発を優先したわけです。

その後、日本国内でも販売されたわけですが、なんか傷だらけのYMCAでヤングマンなヘソ毛がとってもギャランドゥで交差点で百円拾ったら止めろと言われてもリンリンランランソーセージでターンAターンな人っぽいけど・・・(多分)違いますw。

しかし、国内にはまず身内に2サイクル3気筒なKH400が居ましたから絶対的な速さでは勝てないわけで、ホンダの350フォアやヨンフォアやホークシリーズ、そしてスズ菌のGSもいる国内ではイマイチ受けは悪くあまり売れなかったそうです。

1978年にマイナーチェンジしてZ400Bへ、スタイルはよりZ1や国内では兄貴分になるZ2に近づきテールカウルを装備、馬力は若干1馬力向上で36馬力へ、名前もRSが外れてZ400(北米などではKZ400)になりました。
しかし、翌年1979年には同じカワサキから上記のZ400FXが販売されて、国内では益々影が薄い存在に・・・・。

後にFX風のホイールや外装も似た感じのZ400カスタムも出したのですが焼け石に水の呼吸でした。

結局、日本で一番売れたZ400系列は400LTD・・・つまり邪メリカンだったのです。
尚、北米を含む海外では3つのタイプがありまして。

スタンダードは日本国内仕様と同じなんですが。

スペシャル、なんと純正で2in1の集合マフラー装備なんですが、何故かブレーキは前後ともドラムブレーキだというね・・・なんでなんだよカワサ菌【イズム!】。

デラックス、風防型のフロントカウル、パニアケースが付きます。特に欧州で好まれそうなスタイル・・・そこ、なんかジジ臭いとか言ってはいけないw。

上記のZ400カスタムの系列で、海外向けには440ccのモデルもありました。ハンドルがいわゆるコンチネンタルハンドル風で低いライディングポジション、これ格好良いな。
尚、邪メリカンであるLTDもKZ400Hという名前で販売され、特に北米ではウケたそうで・・・邪メリカンのはずがアメリカンになってしまっていますw。
結局LTD以外は海外では1984年あたりまで販売されていたそうで、意外と息が長いバイクだったのです。
さて、中古市場。
価格にかなり開きがありますね、400RSの極上で150万円、Z400Bで80万円あたりを発見、この年式の旧車は今は排気量関係なく100万~200万オーバーは当たり前ですから・・・ホンダのホーク(CB400T、つまりバブ)が180万円ってマジかよ!、私らの世代だと先輩からビール1ケースで譲ってもらうバイクだったのになw。
正直、RSは国内では不人気車でしたからまず探すのが大変です。

Z400中古で検索すると現行のコイツが沢山出てくるしw(これも名前はZ400ですからね、現行ニンジャ400のネイキッドタイプだね)。「Z400 旧車 中古」で検索して根気よく探しましょう。

日本の免許制度改正を受け、ザッパー(Z650)の開発を一時中止してまでも先行して開発、いざ蓋を開けたらホンダの350フォアやヨンフォアに喰われ、その後同じ2気筒のホークにも馬力で負けて、スズ菌にはGT380やらGS400やらも。
さらに身内にも2サイクル3気筒で速いKH400が居るじゃねーかと正直散々、Z400Bとしてスポーティーにお色直しをしたらまたしても身内のZ400FXに人気を喰われたという悲劇、結局日本では邪メリカン化した400LTDが一番売れたというね・・・なんか日本国内では他社や身内にやられっぱなしだった悲運のバイク。しかし、北米や欧州では街中を気軽に走れる日常の足バイクとして評価され、一定の支持を得てわりと長い間生産販売された一台、それがカワサキZ400RSです。
所有するなら?、個人的にはZ400カスタムが良いな、海外向けの440のコンチネンタル風ハンドルを移植、手曲げ風ショート集合管、オランダ製のコニ(KONI)の赤いリヤサスも装着したいところです、つまりカスタムをカスタム!w。
街中を軽快に流す(飛ばすではなくて)・・・こんな感じでユル~く乗るのが良いかなと。
なんか、最近Z400RSが新たに出るんじゃないか?という噂がありますね。

つい最近カワサ菌から2気筒のZ650RSも出たことですし・・・やはりザッパーでは無いなコイツは。あと、価格高過ぎ1012000円ってニンジャ650の流用エンジンのクセに意識も値段も高過ぎくんだな、SV650を見習えよ。
エンジンは現行のZ400やニンジャの2気筒がありますから可能性は無きにしもあらずかと。
どうせ新型Z400RSを出すなら、スタイルは差別化してZ400FXみたいな角張ったスタイルで出してみては?。つまり400RSとしてではなくてZ400カスタムの後継として出しませんか?、あのスタイルで出せばかなり売れると思いますけどね。