
はいスズ菌w
今回はアルトより上質を目指した、そしてスズ菌軽自動車最初で最後のエンジンも積んだスペシャルな車です。
【SUZUKI CERVO MODE】
「スズキ セルボ モード」です。
歴代のセルボでは4代目にあたります。セルボって4代目からは間が開きましたが5代目まであるんですよ。
1990年

4代目のセルボとしてデビュー、この4代目には「モード」という名前がつきました。ボディタイプは3ドアハッチバックと5ドアハッチバックとなります。
スペック
水冷並列3気筒SOHC6バルブ、排気量657cc、最高出力42馬力(キャブレター)
水冷並列3気筒SOHC12バルブ、排気量657cc、最高出力52馬力(キャブレター)
水冷並列3気筒SOHC12バルブ、排気量657cc、最高出力55馬力(EFI)
水冷並列3気筒SOHC6バルブインタークーラーターボ、排気量657cc、最高出力61馬力(EFI)
水冷並列3気筒SOHC12バルブインタークーラーターボ、排気量657cc、最高出力64馬力(EFI)
ここまでは3気筒のF6A系エンジンです。結構エンジンの種類が豊富ですね。

こちらはF6Aの3気筒SOHCインタークーラーターボエンジン、当初のトップグレードであるSRに搭載されていました。F6は鋳鉄ブロックなので重いですが耐久性が高いです。この次のK6A系はアルミブロックになります。まあ、どちらも一長一短があるんですけど。ちなみに同じ車種で年式によりF6とK6が別れるのはカプチーノですね。トランスミッションは5MTと3ATです。

足回りはフロントはマクファーソンストラット式コイルスプリングサスペンションのスタンダードな物、ブレーキはディスク式です。

リヤはI.T.L(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式コイルスプリング、スズ菌が軽自動車で得意としているリヤサスペンション形式ですね、ブレーキはリーディングドラム式です。

内装、シンプルですが同時期のアルトに比べるとお洒落感がありますね。アルトより上級がセルボモードの目指すところでしたので。
フロントからサイド、基本アルトなのでこれまたシンプルですが、3代目よりかは丸みを帯びたスタイル。

サイドからリヤ、特にテールまわりはかなり丸くなっています。車重は680~700kgあたりとなかなかの軽量です。
このように、アルトよりちょっと上質なスタンダードなモデル、それがセルボモードなんですが、スズ菌最初で最後のエンジンって何だよって?、アルトにワークスがあったようにセルボモードにも過激なモデルがありまして。

セルボモードSR-Four、これがホットモデルになります。
こちらのスペック
水冷並列【4気筒】DOHC16バルブインタークーラーターボ、排気量658cc、最高出力64馬力です。

このF6Bエンジンはなんと4気筒なのです!。しかもスズ菌の軽自動車で唯一このセルボモードSR-Fourにのみ搭載された希少なエンジン、他のスズ菌の軽自動車に搭載されたことはありません、この車のためだけに造ったエンジンです。上質感を持たせるためには4気筒化で静かでスムーズに回るエンジンが必要だとわざわざ開発しました。ベースは3気筒のF6Aでショートストローク化して1気筒増やしてあります。うん、やっぱりスズ菌はまごうことなき【変態】だw。

タコメーターは12000rpmまで刻まれていて

まさにこれですねw、しかもインタークーラーターボというね、軽自動車のターボ車でこれだけ高回転なのはこのエンジンぐらいではなかろうか。まさに天井知らずのように高回転まで回るエンジン、1990年はまだバブルの残り香があった頃で実に贅沢なエンジンでした。意外と低速トルクもあるほうだそうです。

車内、専用のセミバケ風シート、ハンドルなどが装備、かなりスポーティーな雰囲気。トランスミッションは5MTです。足回りは前後共に通常型と共通ですが、若干レートが強化されたものが装着されており、リヤブレーキはディスクブレーキ化されています。同時期のアルトワークスの足回りです。駆動方式はFFとAWDを選択できるようになっていました。Fourの名前からAWDをイメージしますが、これはあくまで「4気筒エンジン」という意味からです。

前後ホイールは13インチのアルミ、タイヤは155-65-R13のピレリP700を標準装備、このホイール純正にしてはなかなかカッコ良いので好きです、他車に流用したくなります。

外観はフロントバンパーに専用のフォグ、これも恐らくアルトワークスからの流用かな?、リヤは小ぶりなウイングつきです。ボンネットのエアスクープがやる気を感じさせます、これはインタークーラーつきのSターボなどにもついていますけど。
その走りは?680kg台の車重に4気筒インタークーラーターボのエンジン・・・悪かろうはずが無い!。まさにスズ菌の4気筒バイクのように高回転まで吹け上がる4気筒エンジン、強化された足回り、リヤもディスクになったブレーキでとにかく走りが楽しいモデルだそうで、走るステージによってはアルトワークスより速いとも。ちなみにセルボモードは元々の車体剛性もアルトより高めてあるのでその辺も死角無しです、これは実に楽しそうな車だ、競技ではジムカーナやダートトラック

サーキットでの軽自動車レースなどで活躍したそうです。かなり速くて自社のアルトワークスと争ったりもしていたとか。

こちらは後期でさらに追加されたモデルで、セルボクラシックと申します。グリルやリヤのテールランプの意匠が変更、この頃流行りだったレトロブームに乗っかったモデルですね。
最終的には1998年までの生産販売と長めなモデルスパン、これからしばらくセルボの名前は消えたのですが

2006年に5代目セルボとして復活、これがセルボの最後のモデルとなりました。
さて、中古市場
通常型のセルボモードは下は20万円台からあります。だいたい50~60万円あたりが相場です。SOHCインタークーラーターボ3気筒のSRで80万円あたり、そしてSR-Fourは90~110万円あたりとやはり高目です。昨今MT車が全般的にじわじわと値上がり傾向なのでそれに引っ張られている状態、これからまだ上がる可能性がありますので買うなら今すぐに行動が吉かと。

アルトより上質な軽自動車をとスズ菌が気合いを入れて開発、基本的には部品をアルトと共有しているので大きな差はありませんが、それでも少しお洒落な感じの仕上がり、そしてホットモデルでは専用のスズ菌の軽自動車で唯一無二の4気筒エンジンをわざわざ開発し搭載、自社の4気筒バイクの如く天井知らずで回る高回転なエンジンで胸のすくような悦楽が楽しめる、そしてイジればさらに速くすることも出来るスポーティーな軽自動車、それがスズキ セルボ モードです。
所有するなら?、それはもうSR-Four一択でしょう!。スズ菌軽自動車唯一の4気筒エンジンを味わってみたいです。まずは足回りを固めて車高を少し下げて、マフラーは砲弾型のシングルで太いのを入れたいかな。あとは軽くスポイラー類を入れてエアロメイキング、ロムの書きかえもやりたい所、タワーバーなどの補強もしっかりと入れるかな。ホイールはワタナベの8スポークをインチアップで、ボンネットはFRP製に交換したいな。

ストリート系、車高はもう少し上げで行きたい。

これ、ガルフカラーに全塗してあるそうです。ホイールはノーマルですが悪くない。

こういうちょっとゴテゴテ系なエアロもありました。今も手に入るんだろうか?。
SR-Fourはまさにスズ菌唯一無二の車、これは本当に1度乗ってみたい車です。
余談
4気筒エンジンの過給機つきホットモデルがあったり、クラシック仕様があったり、この売り方どこかで?

スバルのヴィヴィオ(紹介済)、おもいっきりバッティングしていますね。
まあ、ヴィヴィオは1992年のデビューなので実は後発なんですけど、結構スズ菌セルボを意識していたんじゃなかろうかと。生産終了も1998年でしたしバチバチに殴りあっていたのかも?、そもそも軽自動車に4気筒エンジンはスバルがレックスで1989年に先に出したんですけど。
なのでスバル【わりと変態の技術ヤンキー】が4気筒エンジンの軽自動車を出した→スズ菌も【変態】のナニかけて(汁?)4気筒エンジンの軽自動車を出した、そこからまさに変態バトルに突入していったのでは・・・熱い時代でしたねw。