今回はトヨタから行きます。
わりと近年のコンパクトカーですが、もう20年以上たっているんですね・・・
【TOYOTA Vitz】
「トヨタ ヴィッツ」です。
今回は初代に絞ります・・・というか個人的にはこの初代が一番好きなので。
1999年(なのでもう20年以上前の車だということに若干ショックw)にデビュー

それまでのスターレットに変わるトヨタのベーシックカーとして誕生しました。
スペック
4サイクル水冷並列4気筒DOHC16バルブ、排気量997cc、最高出力70馬力です。
こちらは一番最初に販売されたFFの1000ccモデルのスペック、70馬力ほどですが車重は軽くて乾燥で910kgです。トールワゴン系軽自動車とたいして変わりません。
売れ筋の1300ccのスペックはこちら。
4サイクル水冷並列4気筒DOHC16バルブ、排気量1298cc、最高出力87馬力です。こちらにはAWDモデルの設定もありました。

エンジンは水冷並列4気筒DOHC16バルブについては1000~1300~1500(後程)全て共通です。馬力は70~87馬力(1300まで)と案外非力に感じますが、上記の通り910kgと軽量なボディです。トヨタの得意技可変タイミング機構(VVT-i)もついています。

足回りはフロントはストラット式のベーシックな物、ブレーキはディスクを採用

リヤはいわゆるトーションビーム式のこれまたベーシックな物(FF車、AWDは4リンクリジット式)、ドラムブレーキを採用しています。

フロント~サイドビュー、円を基調としたデザインですが、ひたすら可愛らしさを追求というわけでもない、丁度この頃は丸い車も多かったのですが初代ヴィッツはどこか塊感もある感じ、このデザイン個人的には秀逸だと思うんですが。

サイド~リヤビュー、タイヤが車体の隅っこで踏ん張る感じ、小さい車体でコレを表現するのって案外難しいそうで、テールも一見切り落としたような感じですが緩やかな曲線も感じる、一応先代のスターレットからの踏襲ですがシンプルで良い。実はこの初代ヴィッツのデザインは、ギリシャ人デザイナーのソティリス・コヴォスという方が手掛けていて、欧州でも(あちらでの車名は最初からヤリス)革新的なデザインと評価されています。日本人のデザインではなかったのですね。どおりでどこか欧州車感のあるデザインなわけだなと。

インパネ回り、まあ、ベーシックカーですから安っぽいのですが、しかし円を基調としたデザインで上手くまとまっているなと。この頃の流行りのセンターメーター式を採用。トランスミッションは当初5MTと4ATで、後にCVTも追加されています。

車内、意外とサイドサポートもあってホールドの良さそうな前席、リヤシートはかなりシンプルですが、大人4人がちゃんと座れます。
走り・・・を語るような車ではないかもですが、1300でも1トン前後、1000なら900kg台の軽い車体で、街中なら軽快に走れるとのことです。
走りのモデルは無いの?、ちゃんとありますよ。

2000年から追加されたヴィッツRSです。
4サイクル水冷4気筒DOHC16バルブ、排気量1496cc、最高出力109馬力です。
足回りはフロントストラット式コイルスプリング、リヤはトーションビーム式コイルスプリングは変わりませんが強化されたものを装着、ブレーキはフロントベンチレーテッドディスク、リヤもディスクブレーキを装着しています。1500ccと排気量が上がっていて車種も増えていそうですが、3ドアなら960kgとかなりの軽量です。RSの名前からレーシングなのか?と思われますが、「ランナバウト・スポーツ」からなんだそうです。ホンダのRSはロードセーリングからですが、ヴィッツRSの場合はランナバウト・スポーツなんですね。

サイド~リヤビュー、専用のサイドスカート、リヤウイング、マフラーカッターなど、リヤバンパーも専用デザインとなります。

車内、シートは専用のセミバケタイプ、センターメーターもタコメーターつきの2つのアナログメーターとなります。ハンドルも革巻き風の専用品です。排気量アップによる馬力の増大、硬められた足回りで走りが楽しいモデルになっています。後に1300ccモデルにもRSが追加されました。
そして2003年、さらなるホットモデルとして販売された

ヴィッツRS TRDターボ

カタログモデルというよりか、1500ccのRSをベースにしたTRDの手によるチューニングコンプリートカーとしての販売でした。追加パーツはタービン、クーリングダクト、専用ECU、インタークーラー&パイピング、オイルクーラー、ラジエター、サスペンションキット、クラッチカバー、フロントターボエンブレムなどと多岐にわたり、さらにスパルコやレカロ製のシートやスポーツサスペンションキットなど、オプション装備も豊富でした。排気量は変更なしですが、最高出力は150馬力に向上しています。

ホイールは違いますがほぼフルオプション状態、かなり引き締まって見えますね。
走りのほうはいわゆるポン付けターボ的な手法ですが、低速域ではわりと普通で、4000rpmを越えるとターボが効きはじめてかなり強いドッカン加速が味わえるそうです。ちなみに「TRDターボプラン」も用意されていて、一部のディーラーでキットを購入、装着することが可能でRSを購入して後でつけることもできました。

クラシック風なグリルを装着したクラヴィアというモデルの追加もありましたね。
モータースポーツにも積極的に参加していて

こちらはワンメイクレースのヴィッツカップ、ベーシックな1000ccをベースにしたカップカーも販売されていました。現行のヤリスにもカップカーの設定がありますよ。エンジンはノーマルですが、ボディの補強や足回りの変更が施されています。

国内のラリーなどにも参戦していて、ラリー仕様に改造されていました。

こちらは1300ベースの欧州のレース仕様のヤリス(ヴィッツ)です。
2005年まで販売されていて

わりとキープコンセプトな2代目ヴィッツにバトンタッチしました。
さて、中古市場
1リッターや1.3リッターモデルは底値です。下手すると20万円前後からあります。勿論過走行ですけどね。1.5RSは5~60万円台から、特に5MTモデルは少しずつ相場が上がっているとか、これはMT車は全般的にそういう傾向です、たとえば先代のアルトバンなどの軽の商用モデルのMTもかなり値上がりしていますよ。軽やコンパクト車の商用MTモデルはモータースポーツのベース車として人気が上がっているそうでしてね。TRDターボはグンと上がって120~160万円あたりでした。でも、昨今の国産旧車に比べればまだ買えなくもないレベルかなと、お早めの購入が吉ですね。

「21世紀myカー」このキャッチコピーで登場、ギリシャ人の手によるデザインで円を基調としていますが塊感のあるどこか欧州車的なデザイン、最初から世界戦略車として開発販売されて、海外でも生産され世界60ヵ国、300万台以上を売り上げたヒット作、革新的なスタイルでその後の内外他社のコンパクトカーにも影響を与えた車、それがトヨタ ヴィッツ(初代)です。歴代だとこのデザインが一番好きですね。
所有するなら?可能ならTRDターボ・・・はタマ数が少ないんですよね。なので1.5RSの5MTモデルを吸排気チューニングから、足回りや外装はTRDのターボ用があれば・・・無いかなw。

こんな感じで、これは結構上品な感じで良いですね。

この欧州レース仕様はカッコ良いな、車高はもう少し上げで。

こんな感じのエアロ装着おしゃれ仕様も悪くないかな。
実は初代ヴィッツには「タイプB」という1000ccをベースにした商用モデルもありまして。

こちらがタイプB、バンパーが樹脂製の黒になり、ホイールも黒の鉄チンにホイールキャップ、装備も最低限で当然車重もFFなら最軽量、これをベースにカリカリにイジるのも面白いかも。中古価格はそれこそ10万円台からありますし、足回りはRSから移植して前後ディスクブレーキ化、補強もバキバキに入れてリヤシートとっ払って内装も剥いで軽量化、エンジンに手を入れてジムカーナ仕様風にするのも面白いかも。

なんだコレはw、ヴィッツツインエンジン仕様だそうです、FFモデルの2台の半分から前を前後にくっつけたとかw、しかしちゃんと走れるそうです・・・おバカがすぎるけど嫌いじゃないなコレw。FFだからできる技ですね。
初代ヴィッツは最初から世界を見ていた車で志を感じるので好きですね、ただ、代を追うごとに重くなったりスタイルが・・・やっぱ初代です。
余談

実はあのトミーカイラも初代ヴィッツRSをベースにチューニングカーを造っていまして、名前はトミーカイラ、ベビーギャングと申します。

RSをベースにエンジンの吸排気系チューニング、足回りの強化、サイドスカートや前後バンパーなどの外装を専用品で固めた車、フロントにはちゃんとトミーカイラの亀マークも入っています。

内装も専用のセミバケタイプのシート、ハンドル、ペダル、シフトノブなどを装備

マフラーも専用品を装着

各部補強や強化された足回り、17インチの専用ホイールを装着、これはカッコ良いな。
中古で1台発見しましたが180万円ほど、さすがにお高いけど乗ってみたいなコレは。