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マヨイガのブログ一覧

2025年10月10日 イイね!

好きなバイク( ´ー`)

今回はホンダさんの小さいのを、実は今年の夏ぐらいのカブのイベントで初めて目撃、最初はホンダのCD50あたりを切った貼ったしてカスタムしたのかな~?と思ったんですが、たまたま居たオーナー様とお話したらこれはほとんどノーマルですよと・・・ええっ!っとなったバイクをご紹介

【HONDA Solo】
「ホンダ ソロ」です。

この名前を聞いて姿が思い浮かんだ方は挙手!、ほとんど居ないかと、私もそのイベントで初めて見ました。
2000年から、ホンダはバイクで「Nプロジェクト」というのをやっていました。どのような企画かというと若者のライフスタイルに合う新しいバイクを開発するというもので、開発チームも若手メンバーで構成されていたそうです。デザイン重視な小型のバイクを開発していました。


Nプロジェクトで誕生した第1弾のエイプ50


第2弾のズーマー


翌2002年発表の第3弾バイト
これらもまたいつかやります、バイトもかなりの珍車なんですけどね。
そして2003年、そのNプロジェクトの第4弾として販売されたのが


こちらのホンダ ソロとなります、見たことありますかこれ?、私はイベントで見るまで見たことがなかったです。


ちなみに第5弾が2004年販売のこちらのPS250、プロジェクト唯一の中型排気量です。そして第6弾のNP-6というのも開発していましたが、これはプロトタイプをモーターショーで発表しましたがお蔵入りしています。これらもまたいつか。
では、ホンダ ソロに戻りましてスペックを。
空冷4サイクルSOHC単気筒、排気量49cc、最高出力3.5馬力です。


エンジンについては前傾シリンダーの4サイクルSOHC単気筒エンジン、はい、まんまスーパーカブのエンジンの流用ですね。なのでトランスミッションはカブと同じく自動遠心式クラッチ無しのロータリー式変速式でした。つまりチェンジペダルが前後にペダルがついてるシーソー式のカブと同じ物です。


足回りはフロントフォークはテレスコピック式、ブレーキはリーディングドラム、ホイールは18インチを採用


リヤはスイングアーム式のモノショック、ホイールはフロントと同じ18インチ、ブレーキもリーディングドラム式です。タイヤサイズは前後ともに70/100-R18です。
フレームは鉄のプレス成形のバックボーン式、このあたりはカブと同じですね。こうやってフレーム状態で見ると自転車感が強いです。


ハーレーのピーナッツタンクみたいな小振りのガソリンタンク、シートはサドル式でほとんど自転車状態、リヤのフェンダーが比較的に大型でまさにママチャリのようなスタイル。ハンドルはアップタイプでアメリカン的です。なんか、いろんなタイプのバイクのスタイルを寄せ集めたような感じですね、もしくはホンダ自身がCD50系の原付をスカチューン(剥ぎ取りチューン)したような雰囲気、かなり攻めたデザインです。


メーター回り、スピードメーターのみのシンプルな物


メーターの目盛りも原付なので60km/hまでの表示です。
走り・・・というか、無論速くはありませんが、軽くて比較的に大柄な車体で乗りやすい、リヤのシングルサスが思いのほかよく動くので乗り心地も良い、エンジンはカブの物なので壊れにくい安心感と高燃費を両立、クラッチレスのロータリー式3速でイージーな操作、かなりユル~いバイクですね、まさにこの頃の若者好み。
ちなみにカラーバリエーションがかなり豊富で


これはカラーオーダーの一例


まず、タンクで6色

フレーム&スイングアームカラーで更に6色から選択可能
ここまでがSTYLE1で、ここから更にSTYLE2があり、内容はSTYLE1にプラスしてハンドル/エンジンクランクケースカバー表面処理(クロームメッキ/バフ掛け仕様)が選択できます。


これらの組み合わせにより、カラーバリエーションは285通りに及ぶというのがウリで、細かく指定すればまず他人と被らないソロが造れたんだそうです。まさにパーソナルなバイク、なので名前はソロなんだとか。で、販売面は・・・イマイチだったそうで、特にカスタムを好む層にはメーカーが最初からやり過ぎだろという評価も、スタイル全降りで荷台も無いから実用性なんてありませんし、つまりカスタム好きや実用性重視層からは中途半端ととらえられてしまったのです。個性を重視する層からはそれなりに評価されたのですが。価格はカラバリ無しのスタンダードが199000円、STYLE1で214000円、STYLE2で219000円と当時の50ccの価格としてはやや高額だったのもネックだったようです。ギアチェンジの必要がない他社のスクーターなら新車でももう少し安かったし、いっそギアチェンジの必要のないエンジンにしていた方が売れていたのかもしれません、実際操作自体はスクーターのズーマーは、ソロよりも高額でしたが大ヒットしていますからね。今でもファンが多いですし実際現在の街中でも見かけますね。2007年までと約4年間の生産期間で案外長く販売していました。
さて、中古市場
下は28万円あたりからで、上の極上は44万円、あまり売れていないのでタマ数は少なめです。新車価格から考えると結構上昇しています、最近はカスタムベースとして再評価されているからです。やはり2000年代初頭のバイクは大きいのも小さいのも中古価格が上昇していますね。














2000年初頭、バイクブームも終焉し若者達がバイクから離れ始めて売れ行きも低迷、ここで若者達に新たなライフスタイルとしてのバイクをと立ち上げたNプロジェクト、様々なスタイルで若者達に提言したわけですが、その中で特にパーソナル性を重視して攻めたデザインで提言したのがホンダ ソロです。
所有するなら?まずはボアアップで小型登録は絶対ですね、50ccの速度や二段階右折などの呪縛は嫌いなので、排気量は88ccにしたい所。
マフラーやハンドル、フェンダー類も交換で更に個性を追究してみたい。


これはクラシックスタイルかな、逆に先祖返りしてCD50みたいになっていますが、これはこれでアリかと。




実用性も少し持たせたスタイル、ちなみにこれはキジマさんでかつて販売されていたパーツ達です。




クラシックカフェレーサー風、個人的な趣味ならこの路線にしたいかな、セパハン化は必須ですね。






クラシックハーレーな感じ、こういうのも渋くて良いな。
とまあ、あなたの望むまま、カスタムベースとしては楽しいバイクだと思います。
当時の若者のバイク離れを引き戻すために、ホンダは良く言えば様々な努力を、悪く言えば迷走していた時代の産物ですね。

余談、NP-6ってどんなの?






2005年に東京モーターショーで発表された、PS250と共通のプラットホームを持つ125ccのスクーター、つまりPS250の弟分ですね。ズーマーを縦目にして大きくした感じです。ただし、PS250が正直販売面ではコケたので生産販売はお蔵入りとなりました。うん、何かが変な感じ、これはPS250共々コケる未来しか見えない・・・出さなくて正解だったかなと。これを持ってNプロジェクトは中止となりましたとさ。
Posted at 2025/10/10 18:09:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2025年09月26日 イイね!

好きな車(*^ー゚)

今回はイタリア!、あれ?これやって無かったな好きな車なのに、というわけで久しぶり?のアルファロメオから。

【AlfaRomeo 147】
「アルファロメオ 147」です。

2000年に


それまでの145(5ドアは146)の後継として(紹介済)


アルファロメオ 147としてデビューしました。
スペック
水冷並列4気筒DOHC16バルブ、排気量1596cc、最高出力120馬力
水冷並列4気筒DOHC16バルブ、排気量1969cc、最高出力150馬力
どちらもこの頃のアルファ伝統のツインスパークを採用しています、なのでスパークプラグはどちらも8本が必要です。


エンジン(画像は1.6ツインスパーク)、DOHC16バルブの上記の通り1気筒あたり2本のツインスパークを採用、横置き並列4気筒で駆動はFF方式です。


こちらは2.0ツインスパークエンジン、見た目には大差はありませんね。どちらも可変バルブタイミング機構(吸気側)を装備しています。


フロント足回りはダブルウィッシュボーン式、ベンチレーテッドディスク装備、タイヤサイズは215-45R17です。


リヤ側はマクファーソンストラット式のサスペンション、ディスクブレーキ装備でタイヤサイズはこちらも215-45R17です。


フロント側、涙目風な小ぶりの大きさのヘッドライトユニット、アルファロメオ伝統の盾型グリルは縦に細長い感じ、ヘッドライトはHIDです。


サイドビュー、ボディタイプは3ドアと5ドアが選択可能、5ドアはCピラーの黒い樹脂部分に隠しドアノブがあって一見3ドアに見えます(画像は5ドア)、33スイスポと同じような感じですね。


リヤビュー、楕円形のこちらも小ぶりなテールランプで柿の種っぽい感じ、リヤウィンドウは逆五角形なスタイル


こちらは145(146)ですが、見ての通りの逆五角形、147はこれをちゃんと踏襲しているんですよ、テールランプの小ぶりな感じもね、全般的にスタイルは丸くなってはいますが、実はわりとキープコンセプト的なデザインなんです。




インパネ回り、丸が三つ重なる形、この頃のアルファロメオらしい赤系のメーター照明、スポーティーな雰囲気です。トランスミッションは5MTと・・・あの悪名高き2ペダルMTの「セレスピード」もあります、そう、何かにつけて壊れるヤツですねw。


車内、ファブリックが基本ですがグレードによっては本革シートもあります。軽くサイドサポートはありますがあくまでスポーティーなシートです。
その走りは?、1.6で1200kgほどの重さがあるので絶対的に速いわけではありませんが、アルファロメオの4気筒ツインカムツインスパークエンジンが良く回るそうで気持ち良いとか、ブレーキや足回りは良いのでコーナリングも楽しい、2.0なら馬力が150まで上がるので更に気持ちいいとのこと、音も良いから体感的に楽しいタイプだそうです。
そして、2003年に147にスペシャルなモデルが発表されました。


アルファロメオ 147 GTAです。
スペック
水冷V型6気筒DOHC24バルブ、排気量3179cc、最高出力250馬力です。


この時期のアルファロメオのハイパフォーマンスエンジンである排気量3200ccの水冷V型6気筒DOHC24バルブの名機ブッソV6エンジン、これを横置きで搭載しています、NAで最高出力250馬力を発揮、インマニがカッコ良いんだなこれが。トランスミッションは6速MTとセレスピード(2ペダルMT)です、駆動方式はこちらもFFです。


フロント側足回り、通常型と同じくダブルウィッシュボーン式、ベンチレーテッドディスク、通常型の284mm径ローターから330mmへ大径化されて強化されています、勿論サスペンションも抜かり無く強化。


リヤ側足回り、形式は通常型と同じくマクファーソンストラット方式、ブレーキローターは通常型の251.4mmから276mmへ大径化して強化されています。サスペンションのレートも勿論強化されています。
タイヤサイズは前後共に標準の17インチモデルが225-45R17、18インチのオプションホイール装着車が235-35R18です。




GTAのインパネ回り、基本的には通常型と同じく三つの円が重なるスタイル、ハンドルは本革巻きで高級感マシマシです。


基本的には左ハンドルです。


内装、本革をふんだんに使った贅沢な造り、ハッチバックなのでリヤの居住性も問題無し。前席は通常型より左右のサポートが大型化しています。プレミアムハッチバックなので全般的に贅沢です。


フロント側、車幅はオーバーフェンダーで1730mmから1765mmへ拡大、盾型グリルの左右にエアインテークが追加、エンジンの冷却効率を向上させています。


サイドビュー、ボディタイプは3ドアのみ、全長も微妙に長くなっています。


リヤビュー、マフラーは左側2本出し、リヤバンパー下方左右の黒い部分はメッシュになっていて、ディフューザーとしての機能も与えられています。
さて、その走りのほうは?、3.2リッターNAのV6エンジンから出る250馬力30kg以上のトルク、そしてアルファV6ユニットが奏でる吸排気サウンド、とても気持ちが良いとのこと、0~100km到達が6.3秒とかなりの物、ただ、かなりフロントヘビーなので峠の下りコーナーでは注意が必要、まさに素晴らしいアルファサウンドを響かせながら駆け抜ける辛口ホットハッチだそうです。
ちなみに、2003年から2006年の間で実質は2年間ほどの生産期間、生産台数は5000台ほどだったそうです。

2004年に147はビッグマイナーを実施


特にフロント側のデザインが大幅に変更されました。
ヘッドライトユニットが横側に長くなり大型化、ヘッドライト自体も丸型の片側3連に、後のブレラ風な物に変更されています。ちなみにこの後期のフェイスデザインは巨匠ジウジアーロ氏の作品です。前期デザインはワルテル・デ・シルヴァ、アンドレアス・ザバティナス、ヴォルフガング・エッガー3名による共同作業でした。尚、GTAにはこの後期顔モデルは存在しません。GTAは前期顔のみとなります。


モータースポーツはGTAについてはワンメイクのGTAカップが過去に開催されていたそうです。


通常の147はイタリア車や外車のイベントレースなどで個人で参加されている車両がほとんどですね。
最終的には2010年までと約10年間の長めのモデルスパンで


2010年に後継であるジュリエッタにバトンを渡して生産終了となりました。これも生産終了しましたね、そのうちに。

さて、中古市場、1.6や2.0はかなり底値です、後期型がメインで40~50万円台からあります。セレスピードと5MTの価格差はほとんど無し、セレスピードのほうがタマ数は多いようですがやめた方が無難ですよ、踏切上で止まったなんて怖い報告も、突然死して動かなくかることが多々あるそうです。GTAは160~200万円あたりが相場、走行距離関係なくこのあたりですね、タマ数は意外とありますけどね。































人気のあった先代145(146)の後継車としてデビュー、基本的にはスタイルは丸くなったけどキープコンセプト、アルファロメオの伝統であるツインカムツインスパークエンジンも踏襲、ハイパフォーマンスモデルにはこれまた伝統のV6DOHC24バルブを搭載、これまでのアルファロメオの集大成的なコンパクトハッチバック、それがアルファロメオ147です。
所有するなら?GTA!と言いたいところですが、5MTの2.0ツインスパークの3ドアもアリ、足を固めてタコ足組んで(パーツであります)、吸排気系チューンとリヤシート取っ払いで軽量化も良いかな。個人的には前期の小ぶりな涙目ライト顔が好きです。




外観はフロントリップと小型のサイドスカートで


ホイールはO.Zのスーパーツーリングかな。


マフラーはTEZZOが良い、砲弾型の左側シングルか


砲弾型左右もあります。右側にはマフラーを出す穴は本来は無いんですが、リヤの牽引フックのカバーがありまして、そこを少し削れば装着出来るそうです。
147はGTA以外は今が狙い目、MTとセレスピードの価格差も少ないし買いかも。まあ、GTAも少し頑張れば買えなくもないな、イタ車入門でアリかも・・・ただし、セレスピードお前はダメだw。

余談
GTAって何?


違~~う!これは車泥棒な犯罪者ゲームだね。

GTAとはイタリア語で「Gran Turismo Alleggerita」(グランツーリスモ・アレッジェリータ)の略語、アレッジェリータとは?、軽量化という意味です。つまりグランツーリスモ軽量モデルという意味合いです。

しかし・・・だ。

147「GTA」とついてはいますが、3.2リッターV型6気筒が災いして、車重は当然3ドアの2リッター(5MT)モデルより110kgも重いんですよ・・・


オイぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ~!
アレッジェリータ(軽量化)のAなんですよね?、なんかめちゃくちゃ重くなってるんですけど?w、まあ、156GTAとかでも同じ事が起こっているんですけどね、まあ、GT-Rみたいなもんと思ってくだされ(どこが?)。

余談その2
V6ブッソエンジンとは?



GTAに搭載されているこのV6エンジン、遡ること1979年に


こちらのアルファロメオ アルファ6(セイ)に搭載されました・・・似ているけどBMWじゃないよ。最初はSOHC2バルブ2.5リッターから始まり、DOHC4バルブ化されたりキャブからインジェクションになったりと進化、排気量も2リッター、3リッター、3.2リッターと種類も増えて行きました。
ブッソとはエンジン開発者のジュゼッペ・ブッソ氏の名前からです。


画像の方がジョゼッペ・ブッソ氏です。
吸排気音の良さからアルファの咆哮と呼ばれる名機、実はアルファロメオが純粋に開発生産した最後のエンジンでもあります。これ以降は他社との協同開発になりました。このアルファロメオ147(156)GTAがなぜ希少なのか、それはこのV6ブッソエンジンを積んだ最後の車だからなんです、これぞアルファロメオの魂です。
Posted at 2025/09/26 18:22:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きな車
2025年09月12日 イイね!

好きなバイク(*^-^*)

今回は・・・

スズ菌w

1990年代のネイキッドブームの最中に彗星の如く現れたんですが・・・なんか・・・こう・・・ねぇ?、こんな感じになってしまったバイクです。

【SUZUKI INAZUMA(400)】
「スズキ イナズマ(400)」です。


いや、お前のことじゃないよ超力招来!
1997年に販売開始、本来の車名に400はつかず「イナズマ」のみなんですが、後に1200とかも出たのであえて400と書きました。


当時の400ccとしてはかなり大柄な車体で迫力はあります。
スペック
【油冷】(スズ菌の魂!)並列4気筒DOHC16バルブ、排気量399cc、最高出力53馬力です。


まずはエンジン、スペックで上記した通り油冷方式(スズ菌の御神体)です。じゃあ昔のGSX-R400のエンジンからなのかと思われがちですが、実は全然違いまして。



同じく1997年にデビューしたGSF750のエンジンを399ccにスケールダウンしたもの、そう、750ccの油冷エンジンをわざわざボアダウンしたものなんです。なんでそんな面倒臭いことを・・・まさに【変態】の所行w、400ccだから昔のGSX-R400から?と思われがちですが違うんです。というか、GSX-Rの400の初代は水冷ですよ、これも勘違いが多い所です、二代目GSX-R400は水、油冷併用型でしたし、そう、実は何気にスズ菌の400ccで完全な油冷のエンジンはこのイナズマが初めてだったんです。ラジエーターのように見える物はオイルクーラーです。


フロントは正立フォークの17インチホイール、120/70/17のタイヤサイズ、ブレーキはダブルディスクの対抗4podキャリパー装備


実は、何気にスズ菌初の金玉・・・いや、純正ブレンボキャリパー装着バイクでもありました、結構豪華な造りのバイクだったんですよ。


リヤ回り、アルミのスイングアーム、ピギーバックタイプのガスリザーバータンク付きのツインショックサス、メーカーはカヤバ製です。17インチホイールでタイヤサイズは170/60/17、ブレーキはシングルディスク式です。


フレームは鋼管のダブルクレードルの基本的な物、ちなみにイナズマ1200ではこの400のフレームに補強を入れた物が使われています。サイズの話を全長2140mm、全幅745mm、全高1090mm・・・は?、400ccにしては当時としてもデカくね?、比較としてCB400SF(これも割と大柄)は全長2080mm、全幅725mm、全高1080mm・・・デカくねじゃなくて実際デカいんですけど?、どういう事かと言うとフレームやスイングアームは翌年1998年販売のイナズマ1200(海外向けには750もありました)とほぼ共通なんですわコレ、スイングアームなんか品番も同じだったりします(マジです)。フレームは400に少し補強を入れただけ、手首は添えるだけ、そう、最初から大型のイナズマ1200とほぼ同時に開発したからしかも共通部品もある、だから400ccとしてはそもそもがデカいんですよ。なのでスズ菌的には400ccには見えないクラスを越えた立派な車格を売りにしていたんですが・・・これが何かと仇になってしまった部分も多いのです。
まず車重、乾燥で185kgほど、装備重量は208kg(油冷ですからオイルが約5リットル必要、これだけで約5Kg)・・・当時の400ccとしてもかなりの重量級、しかも大柄な車体ですから取り回しが・・・大型と変わらんというね。なので走りの話へ行きますが、重い、遅い、軽快さが無いなどとかなりの酷評、まあ裏を返せば直進安定性は素晴らしいそうですが。ブレーキ等はそもそもが大型として開発されているので制動力に不足は無い、しかし加速がややモッサリとしているとか、意外と低速トルクが細いそうです。しかし、ハンドリング的には素直の一言、クセが無いので乗りやすくて疲れにくいという美点もあります。正直・・・販売的には売れていません。


スタイル面でもスズ菌的な文法が少ない、結構カワサ菌的なデザインなんですよね、妙に丸いというか・・・あえて悪く言えば野暮ったい、そういう所はスズ菌らしいんですがw、こんなスタイルですから何故かカワサ菌的なZⅡテールが似合ってしまうというね。イナズマという車名自体も正直不評で、なので一部からは


こう言われていました・・・w
スズ菌がZ系モドキを造ってんじゃねーよとも。
まあ、この時期スーフォアにVTECがついたり、XJRもRになったり、カワサキはZRXが出たりとライバル達が進化したのも敗因、スズキとしてはそれまで売っていたバンディットやインパルスを一度生産終了にして、イナズマに車種を一本化したんですが大失敗でしたw。結局3年とちょっとの販売でインパルスがまた復活することに、それと引き換えにイナズマ400は消滅となり割と短命でした。スズ菌的にはわざわざ油冷にしてまでカワサキのゼファーのライバルにしたかったようですが、この頃はNK-4レースも始まっていて、ネイキッドモデルも速さが求められるようになった頃、いや、それ、レプリカで良くね?本末転倒じゃね?とも思うんですがw。一応キャブや触媒装着などで改良した後期型も出したんですけど販売面では焼け石に水でした。
さて、中古市場
実は【今なら】まだ安く買えます。下は50万円あたりからあります、低走行の後期なら90万円あたり、90年代の空冷(油冷ですが)系4気筒400は軒並み上昇していますが、同時期のゼファーなどに比べたらまだだいぶ安く買えます。100万越えはまだありませんし、案外走行も少なめな車両も多めです。多くて38000kmあたり、まだまだ行けます油冷は頑丈さが売りですから、ただ、部品はまだ出るほうですが、スズ菌にも純正部品価格の高騰の波が、90年代空冷(油冷だって)4気筒でバンボーしたい向きにはアリかと、欲しければ光の速さでダッシュすか~です、売れてはいないので他社のネイキッド4気筒400よりタマは少なめ(無くはない)ですしとにかく急げ走れです。近年まーた例のバンボーオヤヂ共に音が良いコールがしやすいと目をつけられて価格がじわりじわりと上昇中ですからね・・・こっち見んな!










スズ菌が車種整理までやって、車格の大きな油冷400を販売したわけですが、他社のネイキッドは速さも身に付け始めた頃で正直重い遅い名前やスタイルがダサ・・・と不評、結局スズ菌はインパルスを復活させて消滅の憂き目に、販売的にも爆死でしたが、油冷4気筒故のゴロゴロとした荒々しいアイドリング、排気音の良さ、直進安定性はしっかりしていてハンドリングも素直と美点も多いバイク、それがスズキ イナズマ(イレブン・・・じゃねーよ400)です。
所有するなら?やっぱり手曲げ風の直管系マフラーは必須かな、できればヨシムラの手曲げ風で


そうそう、こんな感じのマフラーが欲しい所、可能ならFCRキャブも入れたいな。バンボーオヤヂ系アップハン三段シートなのも居ますがそれは無しだわw。


意外とイナズマ400はセパハン率が高めだったりします。バックステップとかはあるんだろうか?こういう感じも良いな。


ストファイ仕様、コレもアリかも、かなり改造センスを問われそうですがコレはカッコ良いな。


実はヨシムラがイナズマ用の4本出しマフラーを出していたんですよ。これはこれでトラディショナルな感じで良い、手に入るのかなコレ。 
スズ菌としては仮想敵は同時期のカワサ菌のゼファー400だったんだろうと思われますが、スタイルまで寄せた感じにしたのが失敗だったのかなと、今改めて見ると悪くは無いかな、近年こういう評価になっていて多分これから価格上昇間違い無しなバイクですね。

余談、魔墓呂死(狂い咲きサンダーロードやめんかw)いや幻の750cc

400や1200が有名なイナズマ、実は750ccも造られていたんですよ。


こちらがイナズマの750、正式名はGSX750 INAZMAです。しかし上記しましたが海外のみで日本での販売はされませんでした。それは何故かと言いますと。


これも上記したGSF750、日本ではこちらを販売したんですがこれも販売面では爆死、これを見て一応造ったイナズマ750の国内販売は見送ったのです。1996年から大型が教習所で取れるようになったから、750以上を求めるようになったというのも理由ですね、なので日本では1200ccが販売されました。750や1200の細部はまた別の機会に。
Posted at 2025/09/12 17:22:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2025年08月29日 イイね!

好きな車(* ´ ▽ ` *)

資格取得のため間が開きました。

今回は・・・え~・・・メーカー的にはトヨタ・・・でいいのかな。製作者の社名は


あの「トムス」になります。
1974年創立のトヨタのオフィシャルチューナーという立ち位置なのはご存知かと、そのトムスがかつて市販を目指して造ったミッドシップ2シーターライトウエイトスポーツです。

【TOM 'S ANGEL T01】
「トムス エンジェル T01」です。

1994年のオートサロンにて


トムス エンジェルT01として発表されました、一応コンセプトカーとしてでしたが、市販を前提として開発されていたのです。
スペック
水冷並列4気筒DOHC20バルブ、排気量1587cc、最高出力160馬力です。


エンジン、リヤ寄りのミッドシップで横置き搭載されております。エンジン形式は名機4A-Gです。20バルブなのでAE-101からのレビトレと同じエンジンですね。吸気や排気の取り回しの変更等はありますが、チューニング等は無しで基本的に市販車のAE101レビトレと同じスペックです。つまり市販車のエンジンを小変更で搭載していたわけです。このことからやはり市販を強く考えていたのかなと思われます。ちなみにこの現存車両はAE111の165馬力エンジンに乗せかえられているそうです。


ラジエーターはフロントセクションの車体下方に下向きに設置、これも101の純正ラジエーターだとか。


足回りは前後ダブルウィッシュボーン、ブレーキはフロントはベンチレーテッドのディスクブレーキ、リヤもディスクを採用しています、車内から前後ブレーキの効きかたのバランスを調整可能、サスペンションは減衰力等の調節が可能です。


フロントサイド、ヘッドライトはリトラクタブルではなく角目の埋め込み型を採用、透明なヘッドライトカバーも装着されていて空力も問題無し。


サイドビュー、サイドが深く抉れたスタイル、かなり小型な車格なのが見て取れます。


比較として、ほぼ同年代のMR-Sと並ぶと更に一回り小さいのが解ります、前後長、車幅ともに数センチレベルで小柄な車体です。これでエンジェルの全体的な大きさがイメージ出来るかと。全長は現在の軽自動車より少し大きいぐらいです。


リヤ側、コーダトロンカ(後部を切り落とした様)とまでは行かないけど、結構切り落とされたようなテール回り、テールランプは当時のカローラFXの物が流用されています。


全解放状態、フロントセクションは前側へ、リヤセクションは後ろ側へ開くタイプ、なんかランチア・ストラトスみたいですね。実はこの車のフロントウインドウはなんとそのランチア・ストラトスの物(恐らくレプリカ?)が流用されています。ところでサイドのドアはどこ?、サイド側で開くのはこのサイドウインドウ回りのみです、つまり一般的なドアはありません、ガルウイングで開くこのサイドウインドウを解放して、サイドを大きく跨いでそこから潜り込むように乗るんだとか・・・これは乗り降りしにくそうw、尚、サイドウインドウの開閉も出来ません、はめ込みの固定式なんです、なのでETCは必須ですね、その分エアコンはかなり効くようになっているんだとか。この辺はまだプロトタイプだった証でもあるかと。市販されていたらドアが追加されたのかな。ボディの素材はFRPのモノコックです。


フロント側を開放したら小さめのバッグが入るぐらいのトランクが・・・ちっさ!、まあ、無いよりかはマシレベルですけど。 


インパネ回り、メーターはオリジナルでは無く現在は英国製のデジタル制御のアナログタイプを装着(ヤレていたそうで)、トランスミッションは5速MT、これも101レビトレの流用です。ステアリングはボスの部分で折り畳めるようになっていて、乗降の邪魔にならないようになっています。


シート、フルバケットタイプで表皮は張り替えたとか、当然リクライニングは無しですが前後は多少は動くそうです。かなりタイトなのが見て取れますね。
さて、その走りは?、まさに往年のミッドシップライトウエイトスポーツカー、車重はなんと乾燥で700kgです。とにかく軽くするというのが開発目標だったそうなので、パワーは160馬力あたりですがその軽さでダルさは全く感じず気持ち良い加速、ただしハンドリングはかなりトリッキーで超過敏、まさにワンフィンガーの反応です。ホイールベースも短いのでまさにランチア・ストラトス的なんだとか、絶対的な速さは無いそうですが峠道を1本走ると一汗をかけるとか、むしろこれぐらいのパワーが丁度良いと感じるそうです。
さて、この車はどういう経緯で開発されたのか、まず開発したのは日本国内のトムスでは無くトムスGB、グレートブリテンつまり英国のトムスで開発されました。当時そこの代表を勤めていた鮒子田さん(トヨタでレーサーをやっていてル・マンなども走っています)という方が、同じトムスGBに居た元ロータスに在籍していたマーティン・オグルビー(当時のロータスのF1カーのデザインをしていたそうです)というデザイナーに、こういう市販前提の車を造りたいと伝えて、そのマーティン氏がほぼ一人でデザインを仕上げたそうです。


デザインレンタリング、ほぼこの形で製作されたのがわかりますね。
その後1994年にオートサロンで発表後はそのまま日本のトムスに送られて承認を取るために奔走、1年後ぐらいに承認は降りたので車検も取得、今度は生産を・・・トヨタではNoとなり(というか、FRPモノコックを造る能力が無かったから)、ならば世界中の心当たりのあるスポーツカービルダーに生産をお願いするために、各国を行脚してセールスをしたそうですがどこにも見向きもされず、欧州のビルダー的には車体が小さすぎた模様、ならばアジア圏でとマレーシアのプロトン社にもお願いしたとか、結局契約には至らずそのままお蔵入りとなってしまったそうです。そう、現存はたったの1台、超希少な車なのです。現在は日本国内で個人で所有されています。走らせることが第一前提だそうなので、エンジンなど一部はノンオリジナルですがちゃんと走れるそうです。
と、いうわけで中古市場はありませんというかあるわけがないw、現存はこの1台だけですからね。




















トムスがなるべく価格を抑えた2シーターミッドシップライトウエイトスポーツを造って市販したいと開発、ほぼ狙い通りの車両が完成してまずは日本でプロトタイプとして発表、日本国内での承認も降りて後は手直ししながら生産を・・・トヨタでの生産は無理、なので海外のスポーツカービルダーにもセールスをしましたが少し車体が小さすぎた様子、最終的にはお蔵入りになってしまった悲運の2シーターライトウエイトスポーツカー、それがトムス エンジェル T01です。
所有?当然無理ですねw、世界で1台しか無いんですから。オーナーさん曰く関東~関西あたりのカーイベントにたまに出ているそうです、まずは実物を見てみたい車ですね。市販されていたらおいくら万円になっていたのかな?、300~500万ぐらいでしょうかね。もう少し安い所をトムスとしては狙っていたようですが海外生産になっていたらそれぐらいだったのかなと。モリゾウさん(豊田会長)GRブランドで、今度は車体を少しだけ拡大してGRヤリスの3気筒エンジン搭載でまた造りませんか?w。なんなら昨今なんか噂がある新型MR-2(もしくはMR-S)としてどうでしょうか?。


こちらはトミーカイラZZ(ジジィw、本当にこれから取られた名前なんですよ、紹介済)、こちらは200台ぐらいが生産販売されたそうです。市販されていればエンジェルも同じ規模ぐらいで販売されていたのかな?本当に至極残念です。というかトミーカイラさんと協業は・・・無理だったんだろうなトムスはメーカーの子会社ですし。

余談
プロトンってどんな会社?

実はかなり前に紹介済ですが。


プロトン・サトリア ネオ
一時期日本ではキャロッセ(CUSCO)が代理店になって販売していた車、ラリーベースとしてでしたけど、これもプロトンの車です。
プロトンはマレーシアの自動車メーカーで1983年に創立、当初は日本の三菱が支援していました。社名はマレー語の「Perusahaan Otomobil Nasional」(国民自動車会社)からの造語です。三菱からの技術供与を受けて自動車生産を開始


これが第1号のプロトン・サガ、ベースは三菱ランサーでエンジンは三菱の4G型の1300ccと1500cc、海外の他社の車にはトランプも真っ青になる200%の関税をかけた事もあり、まさに国民車になったとか(50%を越えたそうです)、近年も自動車を造っていますが、2016年に三菱との関係が終了し、以降「浙江吉利控股集団」(ジーリー)・・・中国ですね、こちらが筆頭株主となりました。
そして面白い?事が起こっていまして、三菱提携時代のプロトン車の盗難が相次いでいて、もう部品が無いからバラして部品取りとして闇で流通しているとか、なんでそんな事が起こっているのか?、勿論中国資本になってからも新車販売はされていて、最初は売れていたんですが、「毎月修理費が3万ぐらいかかる」と不評、信頼性がガタ落ちしたんだとか、それで昔の三菱提携時代の中古のプロトン車を求めるようになり、そのため部品が必要になった、だから中古のプロトン車の盗難が増えたんだとかw、中国なんかと一帯一路で日本を裏切って気安く組むからこうなるんやで・・・。まあ、流石に目覚めたのか近年高速鉄道(最初は日本とやる予定だったのが、手のひら返して中国と組んだヤツ)の計画を止めたようですけどね、だから中国なんかと気安く組むからそうなるんやで、一帯一路に乗ったアフリカの国々は莫大な借金を背負わされて資源や主要産業を中国企業に乗っ取られているのに、それが中国の一帯一路の真の目的ですから。
Posted at 2025/08/29 16:57:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きな車
2025年08月08日 イイね!

好きなバイク(*^-^)

今回は・・・

目潰しっ!いや三菱!
いや、今回も好きなバイクですよ、かつて三菱が生産販売をしていたスクーターをご紹介、前回のダイハツに続き意外な所がバイクを造っていたの第2段となります。

【MITSUBISHI Silver Pigeon】
「三菱 シルバーピジョン」です。

終戦直後に財閥解体となり、軍需産業を担っていた三菱も勿論解体の憂き目に、終戦直後の三菱は東日本重工業、中日本重工業、西日本重工業の3社に分割されたのです。その中の中日本重工業が会社の立て直しを図るために、アメリカのサルスベリー社の・・・

百日紅(サルスベリ)?
じゃなくてサルスベリー社(サルズベリー社とも)です。そこのスクーターである


「モーターグライド」
戦前にこれの図面をアメリカから持ち帰っていて、それを参考にして1946年に製作されたのが






中日本重工業(後の三菱重工業)シルバーピジョンC-10型です。
スペック
強制空冷4サイクル単気筒SV(サイドバルブ)2バルブ、排気量112cc、最高出力1.5馬力です。


エンジン、シートの下に屹立するように配置、この時代に4サイクルですがサイドバルブ式、排気量は112ccありますが最高出力が2馬力も無いのはサイドバルブ式は効率が悪いからです。それでも平坦地なら最高速度は50km/hほど出せたとか。後方上部にある箱がガソリンタンク、動力伝達は今のスクーターと基本的に同じVベルト&プーリー式自動変速機を採用していました、こんな形ですが案外先進的だったんですよ。ちなみにセルモーターはおろかキックスターターも無しで、エンジン始動は「押しがけ」でした・・・なんかレーシーだなぁw


ボディ外板は航空機用資材の余剰品を使ったジュラルミン製、案外高級な素材を使用・・・いや、敗戦で加工しやすい資材が本来航空機製造用で余っていたジュラルミンだったからなんですけどね。


前後、まさに「走るエンジン付きの椅子」、非常にシンプルな構成でした。アクセルは通常のバイクと同じく右手を捻る方式、ホーンの下にエンブレムがありまして


拡大図、車名であるシルバーピジョンにちなんだ銀色の鳩をあしらっています。鳩は平和の象徴、敗戦後でしたから平和への祈りを込めてピジョン(鳩)と名付けたそうです。


フロントホイール、フロントブレーキ?無いっすw、後輪のみドラム式ブレーキです。サスペンションもありません前後ともリジットです。ちなみにこのフロントタイヤなんですが




こちらの三菱百式司令部偵察機の尾輪を流用したものです、初期生産の少数の台数のみですが。
ちなみに販売時期もほぼ同じでライバルでもあった


富士重工(スバル)のラビット(紹介済)、こちらについても


中島飛行機製の陸上攻撃機「銀河」の尾輪が使われたとありますが、それは試作段階での話で市販型は違うんだそうです。
その後1948年に


C-11型へ、この型は皇室に献上されて


現在の上皇陛下も乗られていたそうです。


ちなみに昭和陛下も富士重工のラビットに乗られていたとか。
最初のC-10型は初年度の生産台数がとても少なかったそうで、何故こうなったか?、ラビットも含めて価格が・・・
この時代は大卒の初任給が500円前後だったそうで、その当時のラビットとシルバーピジョンの価格は
ラビットS-1が12,000円
シルバーピジョンC-10が45,000円
はい、もう雲の上な価格ですね。庶民が買えるような代物ではありませんでした。
その後ラビットと競い会うようにシルバーピジョンも進化して行きます。


C-13型(1949年)、最後の押しがけモデル


C-21型(1950年)、キックスターターを初装備


C-25型(1950年)、大型化して荷物の積載性も向上、2万台ほど売れたそうです。


C-35型(1953年)、エンジンの出力向上を実施
ここまで比較的に初期のモデルを大まかに、この後も進化は続いて


1963年のシルバーピジョンC-140型


同年に発売されたC-240型、これらが最後のモデルになります。
スペック
C-140:空冷2サイクル2気筒、排気量125cc、最高出力8馬力
C-240:空冷2サイクル2気筒、排気量143cc、最高出力9.2馬力です。
最初は4サイクルのサイドバルブエンジンでしたが、途中から2サイクルエンジンのモデルも造られるようになりました。ここからは代表的なC-140の方でご紹介




エンジン、左側に冷却ファンがつく強制空冷2気筒の2サイクル125ccエンジン、上にあるのはガソリンタンクです。駆動方式はVベルト&プーリー式を継承、リヤホイールにドラム式ブレーキも装備で片側にリヤサスペンションもあります。


フロントホイール、テレスコピック式のサスペンション、ドラム式ブレーキを装備。ホイールは10インチです。


メーター回り、120km/hまで刻まれています、そこまでのスピードは出ないそうですけどね。


テールランプ、ブレーキとウインカーが一体型になっています。なかなかお洒落な感じ。テールランプ上にエンブレムがありまして


こちらがエンブレム単体、これはかなりの美品です。


便利機能として夜にキーの位置がわかりやすいようにランプが点灯する仕掛け、これは便利かも。


外板はスチール、いわゆる鉄スクーターというヤツですね。後ろが長いので積載性も良いとか。
最終的にシルバーピジョンシリーズは1965年に生産販売を終了、この頃に行われた三菱重工の統廃合が原因だそうで、そもそも高級路線で販売していたのもあり価格も高額で、実用重視の富士重工(スバル)のラビットほどは売れていなかったとのこと、そして、庶民の足が軽自動車に取って変わられてスクーターの販売台数自体が両社ともに減少したこともあるそうです。ちなみに富士重工のラビットは1968年で生産販売を終了しております。
さて、中古市場
バイク屋さんの中古車としてはC-140を1台発見しましたがASK(応談)、価格はわからず走行距離も正確な距離はわからずな1台です・・・おいくら万円なんだろう?。外観はレストア済らしくかなり綺麗でしたが、100万ぐらいは行くのかな?
某オクで別の年式のシルバーピジョンも居ましたがあくまでレストアベース、外板がスチールなので錆びだらけのボロボロな個体も、それでも25万円~40万円あたりでした、かなり気合いを入れないと路上復帰は難しそうです。




















敗戦後解体された三菱が社員を喰わせるために、まずは庶民の足をとGHQとの長い交渉の上で販売に漕ぎ着けました。最初は高嶺の花でしたが戦後復興の足として活躍し、軽自動車に取って変わられるまで生産販売されたスクーター、それが三菱シルバーピジョンです。
所有するなら?やはり最後のC-140かC-240ですかね、とりあえず現在流通しているのがそのあたりというのもありますけど、まあ、イジりは無しでまずはレストアで路上復帰からですね。










形式はバラバラですが、このように綺麗にレストアして維持するのに全力を尽くすべきでしょう、最早動く文化遺産、大事に残すべきバイクです。


これはランブレッタ(イタリアはイノチェンティ製のスクーター)ですが、ミラーやらフォグを着けまくりでモッズ仕様にしてみたくもあります、大変そうですが。
今回は大まかざっくりでしたが、何分古いスクーターで現存が少ないから資料が・・・いずれ各車種に絞り込んだのをまたいつか、C-140なら旧車イベントで見かけました、思わずラビットですか?と言ってしまいましたがw、オーナー様曰く「よくそう言われますw」とのことでした。それで存在を知った次第です。こういう古いスクーターをお洒落に乗るのも良いですね。

余談

SV(サイドバルブ)ってなぁに?
動弁機構のひとつで、かなり古い方式です、かなり昔のハーレー(戦前戦後あたり)や日本だとそのコピーである陸王が使っていました。


これがサイドバルブの図解
OHVに近いのですが、バルブや点火プラグの配置がピストンの横になります。


OHVだとピストンの上にバルブが来るのですが。


サイドバルブはバルブで開閉する吸排気ポートや点火プラグがピストンの横に来る配置になります。初期のガソリンエンジンで採用されていました。ただ、見ての通り効率は悪いやり方です、でも音は良いんですよ。陸王のエンジン始動を見ましたが、アイドリングでバシャバシャとドドドドが混ざったような独特のエンジン音がします。足クラッチでハンドシフトでしたが乗ってみたくなりました。
Posted at 2025/08/08 17:04:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク

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「引っ越し完了、旭川市の住人になりました。さらば中富良野町。中央から外れの方の地域ですがわりと静かな環境です。週末からの新しい仕事は〒お届け人になります、カブも愛車になるかな・・・雪上走行もするわけですが(怖っw)。画像は旭川のゆるキャラあさっぴーです。」
何シテル?   10/15 23:23
マヨイガです。現在北海道在住、出身(実家)は福岡だったりします。 怖がる事はない。恥ずかしがる事はない。オヂサンと一緒にアブナい世界に行こうね…(嘘です嘘) 追...
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