今回は・・・

はい、スズ菌w
前回、少しふれた車です。今回も昔の軽スペシャリティーとなります。
【SUZUKI FRONTE COUPE】
「スズキ フロンテクーペ」です。
1971年

こちらの三代目フロンテのスペシャリティークーペとして。

フロンテクーペが誕生しました。
スペック
2サイクル水冷3気筒、排気量356cc、
最高出力37馬力です。
まずはエンジン

水冷2サイクルの3気筒、これをリヤに搭載する

RRレイアウト、この頃の軽自動車には定番の配置です。吸気はリードバルブ式、ロングストロークなエンジンで、騒音とパワーロスを最小に抑えるためにデュアルラジエターを採用しています。

足回りはフロントはなんとダブルウィッシュボーン式、ブレーキもディスク式で当時の軽自動車としてはかなり良い足回りを奢られています。

リヤの足回りはセミトレーリングアーム式、ブレーキはリーディングドラム式、カバーにフィンがついていて冷却効率を上げています。当時の軽自動車はリヤサスは板バネが多かった時代に、こちらもかなり良い物が奢られております。そう、前後足回りは4輪独立懸架を採用しているのです。

サイドビュー、基本的に2人乗りを想定したクーペスタイル、全高は1200mmとかなり低めでスタイルの良さに貢献しています。リヤ側ピラーにベンチレーション用のダクトを装備、その下はエンジン冷却用のダクトとなります。この時代ですからホイールは10インチです。

フロントビュー、角目2灯は通常のフロンテと共通ですが、グリルやバンパーは専用品、リヤエンジンなのでボンネット上はダクト類はワイパーの手前だけで案外スッキリです。逆台形な形がスタイリッシュ・・・これ本当にスズ菌の車か?w。まあ、基本スタイルが野暮ったいのは70~80年代あたりのバイクのほうでしたけど。通常のフロンテよりかなりエッジの効いたスタイルです。

ボンネットを開けるとこうなっています。ラジエターやら補機類やらウォッシャーやら冷却水やらがこちらですね。正直荷物は乗らないかなと。

インパネ、なんと六連メーターを採用、右から順に燃料計、速度計、回転計、水温計、電流計、時計を装備、これ本当にスズ菌の軽自動車か?w、トランスミッションは4速のMTのみですが、なんと各ギア比がクロスしたクロスミッション!、どうしたんだスズ菌!熱でもあったのか?w。

シートはセミバケ風な物、まあ、本格的にスポーツするにはホールド感が物足りないそうですが、当時としてはかなりスポーツ性を意識した造りです。

初期2シーターはシートの後方はこうなっています、荷物はここに置くのが正解かなと。

リヤビュー、エンジンの所でも貼りましたがエンジンフードはそのまま後ろへ開きます。リヤウインドーはその部分だけを上へ開くことが出来ます。案外荷物が積みやすく使い勝手は良いそうです。
販売から半年後に2by2モデルを追加

これが2by2のリヤシート、車体の全長は2シーターと同じままだったので、あくまでエマージェンシーシートですね。2シーターの荷物置きスペースに表皮をつけたような感じです。ちなみに2by2ばかりが売れたので、2シーターは1年も経たないぐらいで販売中止に、よって純正2シーターはかなりの希少車なんですよ。外観は全く同じですが。

再度正面から、グリルの前から見て左側になんかエンブレムがあるなぁ。

拡大、西洋甲冑の騎士と盾があしらわれたエンブレム、スズ菌・・・お前は厨二病だったのか?w
さて、その走りは?、タコメーターは7700rpmからイエローゾーン、最高10000rpmまで刻まれていて、37馬力って今の車から見ればたいした事なさげですが、車重は脅威の500kg台、それに考えてみると、360ccの排気量で37馬力を叩きだしている・・・いわゆるリッター100馬力オーバーってヤツですよね。クロスミッションや4輪独立懸架の足回りも相まってとても走りが楽しいそうですよ。エンジンや吸排気系に手を入れると更にパワーアップも可能だそうですし。モクモクと白煙を撒き散らしながら加速して行きます。しかしながら、高回転型故に低速トルクは無い・・・4000rpmあたりまで回してクラッチミートしないと発進がもたつくとか。

250ガンマかよ!w
1974年にマイナーチェンジで上級グレードの37馬力が35馬力へダウン、しかし、実はグレードが結構ありまして、廉価グレードは34馬力だったり、更に後で出た最廉価グレードは31馬力だったりと元々グレードによって最高出力が結構変わる車なんですよ。だからそれほど影響は無かったとか。
下げられた理由は詳しくはわからなかったんですが、恐らく排気ガス対策かなと。
1976年まで生産販売され生産終了、理由は簡単で、同年から軽自動車規格が変更になったから、前後左右の長さや幅の拡大、そして排気量が550ccへアップしたのです。

翌年1977年からセルボ(紹介済)へバトンタッチ、つまり車名を変え新規格へ対応させたからです。デザインも結構踏襲しているのがわかるかと。
さて、中古市場
完璧にレストアされた物だと250万~ASK(応談)、多少ヤレてて150~200あたり、本当に乗れるのこれ?レベルなサビサビのレストアベースで60万~100万あたりが相場です。上は際限無く上がっております。300万円オーバーも普通ですよ。
発売当初のキャッチコピーは

「ふたりだけのクーペ」
これは・・・さぞフヌケたデートカーなんだろうなと思わせておいて・・・

ダブルウィッシュボーンのフロントの足回り、さらにディスクブレーキ、リッター100馬力達成の2サイクルリードバルブ式の3気筒エンジン、それをRRレイアウトで配置、これによりトラクション特性に優れている。ギア比がクロス気味の4速MT、軽量なボディにクイックなハンドリング・・・かわいいふりして

こんな車、それがスズキ フロンテクーペです。
所有するなら?シートは2シーターでも2by2でも車体自体は変更はないのでどちらでも。まずはワンオフでチャンバーを造ってもらいたい。

こんな感じ、画面右のがワンオフのチャンバーだそうです。これだけでも結構パワーアップするとか。といっても1品物ですからかなり高額になるそうですが、自作した人もいますけど。エンジン自体は可能ならボアアップしたいかな。後は車高調なりでローダウン、外装は旧車のお約束で固めて。

このあたりはカッコ良いな、まあ、サーキット仕様なんですがこれらに近づける感じで行きたい。

内装は純正OPも豊富でしたが。ナルディのウッドハンドルとコブラシートのバケットタイプが良いかな。
もう、現存車両が減っているので完全ノーマルで乗るのもアリですかね。おっと、忘れちゃいけない「水中花シフトノブ」も、これは絶対です。
余談

このデザイン、あの巨匠ジウジアーロ氏が関わっていまして、しかし、スズ菌のHPでのフロンテクーペの紹介では「原案」となっております。

フロンテクーペの前にジウジアーロ氏がデザインを手掛けたキャリィバン、なんというか前衛的でお洒落ですね。
このこともあり、フロンテクーペも小さな2シータースポーツをと依頼したそうですが。

何故かこうなったそうで・・・ミニバン系になってしまった。

ジウジアーロ案のモックアップ、やっぱりなんか違うとなり。

スズ菌社内のデザイナーがジウジアーロ案をベースに手直ししたのがこれだそうで、依頼の時に何らかの齟齬があったのでは?と思われます。
ジウジアーロ氏の案は、キャリィバンの縮小版みたいな感じですし。キャリィバンをそのまま小さくして2シーターにすりゃええんかな?といった感じで勘違いがあったのかもしれませんね、真相はわかりませんが。