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マヨイガのブログ一覧

2025年08月08日 イイね!

好きなバイク(*^-^)

今回は・・・

目潰しっ!いや三菱!
いや、今回も好きなバイクですよ、かつて三菱が生産販売をしていたスクーターをご紹介、前回のダイハツに続き意外な所がバイクを造っていたの第2段となります。

【MITSUBISHI Silver Pigeon】
「三菱 シルバーピジョン」です。

終戦直後に財閥解体となり、軍需産業を担っていた三菱も勿論解体の憂き目に、終戦直後の三菱は東日本重工業、中日本重工業、西日本重工業の3社に分割されたのです。その中の中日本重工業が会社の立て直しを図るために、アメリカのサルスベリー社の・・・

百日紅(サルスベリ)?
じゃなくてサルスベリー社(サルズベリー社とも)です。そこのスクーターである


「モーターグライド」
戦前にこれの図面をアメリカから持ち帰っていて、それを参考にして1946年に製作されたのが






中日本重工業(後の三菱重工業)シルバーピジョンC-10型です。
スペック
強制空冷4サイクル単気筒SV(サイドバルブ)2バルブ、排気量112cc、最高出力1.5馬力です。


エンジン、シートの下に屹立するように配置、この時代に4サイクルですがサイドバルブ式、排気量は112ccありますが最高出力が2馬力も無いのはサイドバルブ式は効率が悪いからです。それでも平坦地なら最高速度は50km/hほど出せたとか。後方上部にある箱がガソリンタンク、動力伝達は今のスクーターと基本的に同じVベルト&プーリー式自動変速機を採用していました、こんな形ですが案外先進的だったんですよ。ちなみにセルモーターはおろかキックスターターも無しで、エンジン始動は「押しがけ」でした・・・なんかレーシーだなぁw


ボディ外板は航空機用資材の余剰品を使ったジュラルミン製、案外高級な素材を使用・・・いや、敗戦で加工しやすい資材が本来航空機製造用で余っていたジュラルミンだったからなんですけどね。


前後、まさに「走るエンジン付きの椅子」、非常にシンプルな構成でした。アクセルは通常のバイクと同じく右手を捻る方式、ホーンの下にエンブレムがありまして


拡大図、車名であるシルバーピジョンにちなんだ銀色の鳩をあしらっています。鳩は平和の象徴、敗戦後でしたから平和への祈りを込めてピジョン(鳩)と名付けたそうです。


フロントホイール、フロントブレーキ?無いっすw、後輪のみドラム式ブレーキです。サスペンションもありません前後ともリジットです。ちなみにこのフロントタイヤなんですが




こちらの三菱百式司令部偵察機の尾輪を流用したものです、初期生産の少数の台数のみですが。
ちなみに販売時期もほぼ同じでライバルでもあった


富士重工(スバル)のラビット(紹介済)、こちらについても


中島飛行機製の陸上攻撃機「銀河」の尾輪が使われたとありますが、それは試作段階での話で市販型は違うんだそうです。
その後1948年に


C-11型へ、この型は皇室に献上されて


現在の上皇陛下も乗られていたそうです。


ちなみに昭和陛下も富士重工のラビットに乗られていたとか。
最初のC-10型は初年度の生産台数がとても少なかったそうで、何故こうなったか?、ラビットも含めて価格が・・・
この時代は大卒の初任給が500円前後だったそうで、その当時のラビットとシルバーピジョンの価格は
ラビットS-1が12,000円
シルバーピジョンC-10が45,000円
はい、もう雲の上な価格ですね。庶民が買えるような代物ではありませんでした。
その後ラビットと競い会うようにシルバーピジョンも進化して行きます。


C-13型(1949年)、最後の押しがけモデル


C-21型(1950年)、キックスターターを初装備


C-25型(1950年)、大型化して荷物の積載性も向上、2万台ほど売れたそうです。


C-35型(1953年)、エンジンの出力向上を実施
ここまで比較的に初期のモデルを大まかに、この後も進化は続いて


1963年のシルバーピジョンC-140型


同年に発売されたC-240型、これらが最後のモデルになります。
スペック
C-140:空冷2サイクル2気筒、排気量125cc、最高出力8馬力
C-240:空冷2サイクル2気筒、排気量143cc、最高出力9.2馬力です。
最初は4サイクルのサイドバルブエンジンでしたが、途中から2サイクルエンジンのモデルも造られるようになりました。ここからは代表的なC-140の方でご紹介




エンジン、左側に冷却ファンがつく強制空冷2気筒の2サイクル125ccエンジン、上にあるのはガソリンタンクです。駆動方式はVベルト&プーリー式を継承、リヤホイールにドラム式ブレーキも装備で片側にリヤサスペンションもあります。


フロントホイール、テレスコピック式のサスペンション、ドラム式ブレーキを装備。ホイールは10インチです。


メーター回り、120km/hまで刻まれています、そこまでのスピードは出ないそうですけどね。


テールランプ、ブレーキとウインカーが一体型になっています。なかなかお洒落な感じ。テールランプ上にエンブレムがありまして


こちらがエンブレム単体、これはかなりの美品です。


便利機能として夜にキーの位置がわかりやすいようにランプが点灯する仕掛け、これは便利かも。


外板はスチール、いわゆる鉄スクーターというヤツですね。後ろが長いので積載性も良いとか。
最終的にシルバーピジョンシリーズは1965年に生産販売を終了、この頃に行われた三菱重工の統廃合が原因だそうで、そもそも高級路線で販売していたのもあり価格も高額で、実用重視の富士重工(スバル)のラビットほどは売れていなかったとのこと、そして、庶民の足が軽自動車に取って変わられてスクーターの販売台数自体が両社ともに減少したこともあるそうです。ちなみに富士重工のラビットは1968年で生産販売を終了しております。
さて、中古市場
バイク屋さんの中古車としてはC-140を1台発見しましたがASK(応談)、価格はわからず走行距離も正確な距離はわからずな1台です・・・おいくら万円なんだろう?。外観はレストア済らしくかなり綺麗でしたが、100万ぐらいは行くのかな?
某オクで別の年式のシルバーピジョンも居ましたがあくまでレストアベース、外板がスチールなので錆びだらけのボロボロな個体も、それでも25万円~40万円あたりでした、かなり気合いを入れないと路上復帰は難しそうです。




















敗戦後解体された三菱が社員を喰わせるために、まずは庶民の足をとGHQとの長い交渉の上で販売に漕ぎ着けました。最初は高嶺の花でしたが戦後復興の足として活躍し、軽自動車に取って変わられるまで生産販売されたスクーター、それが三菱シルバーピジョンです。
所有するなら?やはり最後のC-140かC-240ですかね、とりあえず現在流通しているのがそのあたりというのもありますけど、まあ、イジりは無しでまずはレストアで路上復帰からですね。










形式はバラバラですが、このように綺麗にレストアして維持するのに全力を尽くすべきでしょう、最早動く文化遺産、大事に残すべきバイクです。


これはランブレッタ(イタリアはイノチェンティ製のスクーター)ですが、ミラーやらフォグを着けまくりでモッズ仕様にしてみたくもあります、大変そうですが。
今回は大まかざっくりでしたが、何分古いスクーターで現存が少ないから資料が・・・いずれ各車種に絞り込んだのをまたいつか、C-140なら旧車イベントで見かけました、思わずラビットですか?と言ってしまいましたがw、オーナー様曰く「よくそう言われますw」とのことでした。それで存在を知った次第です。こういう古いスクーターをお洒落に乗るのも良いですね。

余談

SV(サイドバルブ)ってなぁに?
動弁機構のひとつで、かなり古い方式です、かなり昔のハーレー(戦前戦後あたり)や日本だとそのコピーである陸王が使っていました。


これがサイドバルブの図解
OHVに近いのですが、バルブや点火プラグの配置がピストンの横になります。


OHVだとピストンの上にバルブが来るのですが。


サイドバルブはバルブで開閉する吸排気ポートや点火プラグがピストンの横に来る配置になります。初期のガソリンエンジンで採用されていました。ただ、見ての通り効率は悪いやり方です、でも音は良いんですよ。陸王のエンジン始動を見ましたが、アイドリングでバシャバシャとドドドドが混ざったような独特のエンジン音がします。足クラッチでハンドシフトでしたが乗ってみたくなりました。
Posted at 2025/08/08 17:04:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2025年07月11日 イイね!

好きなバイク(^-^)

今回は・・・


ダイハツ!(かなり昔のエンブレム)

いや、今回は間違いなく「好きなバイク」ですよ、でもダイハツなんです。ダイハツが過去に造った50ccの三輪スクーターがあるんです。

【DAIHATSU Hallo】
「ダイハツ・ハロー」です。
一般的な挨拶のハロー(Hello)とは綴りが違います。eがaになっていますので注意。

1974年


ミゼットなどのオート三輪を造っていたダイハツが、さらに乗りやすく幅広い層が使える三輪の実用50ccスクーターをと開発販売したのがダイハツ・ハローです。
スペック
強制空冷2サイクル単気筒、排気量49cc、最高出力3.5馬力です。
排気量的にも大きさ的にもスクーターなのでバイクの分類になります。




エンジンは上記のとおり強制空冷の2サイクル単気筒、強制空冷のためのファンがむき出しです。通常強制空冷だとファンにカバーがつくのですが、ハローはファンが露出しています。


右サイドに50の文字が、排気量表示されています。


搭載位置はこんな感じ、後輪の車軸より前に搭載されています、ある意味ミッドシップか?w、後輪への駆動力伝達はベルト方式です。また、左右の後輪は車軸で繋がっていなくて、動力が伝わって駆動する後輪は右側だけだったりします、左側の後輪はただ回ってるだけなんですよ。尚、変速駆動のためのプーリーや動力伝達のためのベルトもむき出しだったりします。


フロントサスはボトムリンク式、カブなどと同じタイプ、カバーの中にスプリングがあるタイプですね。タイヤは前後共に3.00の10インチです。リヤはトーションバー方式で左側にショックが1本あります。ブレーキは前後共にリーディングドラム式です。


リヤ回り、中央に灯火類が集まっています、ブレーキランプの下にナンバーがつきます。リヤのカバーの上にDAIHATSU Halloの文字があります。


メーターはスピードのみのシンプルな物、60km/hまで刻まれていますが比較的に重いそうなのでスピードはあまり出ない模様。


リヤのカバーの上は荷台になっていて、ここにボックスをつけたり直接積載したりと使い勝手重視な造り、まさに商用スクーターだったのです。




曲がり方はエンジンから前の部分が左右にスイングするようになっていて、ハンドルと合わせて傾ける方式、後のホンダの三輪スクーターと同じやり方ですね。この方式の発案者は海外の人だったりしますが細部は余談で書きます。もうこの時期でトライクと呼んでいたんだな。
そして、このハローには先進的なモデルもありまして。


こちらがハローBC、コイツはなんと電動スクーターなんです!、バッテリー充電式で動力はエンジンではなくモーター、2馬力相当のモーターが搭載されています。今流行りの電動スクーターのハシりがこのハローBCなのです。ガソリンは50の文字が右側カバーにありましたが、BCは左側のカバーにBCの文字が入っています。


リヤのカバーを開けるとこうなっていて、バッテリーは2個ある模様(6Vバッテリーです)、BCは左側の車輪にモーターが直結されていて、エンジン車とは反対側の左側車輪が駆動輪になります。


後ろ側、カバー上部にBattery car(バッテリーカー)の文字、電動である証ですね、BCの名前もこれから取られたんだとか。そもそも、この電動スクーターは食品工場などの排気ガスがダメな工場内での搬送車両として活躍していたんだそうです。なので発売当初個人の所有はほとんど無かったんだとか、法人用途メインですね。そういう理由からナンバーも取っていない車両がほとんどだったそうです。それらの工場から払い下げられた車両が現在流通しているそうです。


つまり、用途的には魚河岸で走っている電動ターレ(ターレットトラック)みたいな感じだったのかなと。
走りに関しては古いスクーターですし、商用車として造られた物ですから速くは無いとか、ただ、積載性はとても良いそうでビールケースを積んで走るなどはお手の物だったそうです。それと三輪から来る安定性、実用車としては充分だとか。尚、形式名はエンジン車がB10、電動車がB20でした。
このダイハツ・ハローは果たして売れたのか?、販売的には大爆死でしたw。原因はまず新車価格が・・・1974年(昭和49年)当時でエンジン車(B10)の新車価格は17万9000円、電動車(B20)の新車価格は25万9000円、これ、当時の50ccのスクーターとしてはかなり高額な新車価格ですよ。比較として同じ1974年のホンダ スーパーカブ50の新車価格は9万円でした。同じ50ccの実用スクーター・・・さて!あなたはどっちを買いますか?になりますわな、そりゃカブを買いますよね普通ならw。さらにダイハツは販売方法もしくじってしまいましてね、三輪とはいえスクーターなのにバイク屋さんでは売らせなかったんですよ、ダイハツ車の販売店(つまりディーラー)でのみ販売しちゃったんです。スクーターを買いに車のディーラーに行くって・・・w、こういう理由でさっぱり売れませんでした。
と、いうわけで生産販売期間は約2年間、1975年までと非常に短期間で生産終了、現在ではかなり希少な三輪スクーターとなっております。
さて、中古市場
普通に流通しているのはエンジン車のB10のほうばかりですね。相場は30万円あたりが主流、希少な割にはあまり高騰してません。理由は流石に部品の流通が・・・ほぼ皆無、レストアベースのボロボロなんて買ってしまったら大変なことになりますよ。電動のB20はなかなか出て来ません、上記したように法人用途がほとんどだったのでそのまま廃車になったのが多いんだとか、入手は困難で相場もわかりません。たまーにオクなどで出てくるそうですが。




















四輪やオート三輪の自動車メーカーであるダイハツが造った唯一の50ccスクーター、初のスイング式操舵の三輪スクーターとして販売され、エンジン車の他に電動スクーターもあり非常に革新的なスクーターでしたが、その凝った造りのせいか販売価格が高騰してしまい、さらに販売方法的にも失敗、正直売れずに早々に販売終了となりましたが、当時としてはかなり先進的なスクーターそれがダイハツ・ハローです。
所有するなら?、必然的にエンジン車のB10になるでしょうね、電動はなかなか出てきませんので。ただし上記したように部品入手は絶望的なので、レストアするにしてもかなり大変だそうです。まずは走れるようにすることからですかね。エンジン車はそれなりに所有者がいるので検索するとレストアの様子が出てきます。


これはさらにカスタムされたハロー、軽くスカ(剥ぎ取り)チューンされていますね、イジるならこういう感じかな。


ホワイトリボンタイヤでクラシカルに、これも良い感じ。


荷台の上にまでチャンバーが伸びていますね、恐らくワンオフで製作したのかなと、スピンナーつきのリヤホイールが良い感じ。
メーカー的にかなり希少なスクーターですが、極端に価格は高騰していませんね、これは予想していたのとは違いました。まあ、部品入手が困難レベルというのもあるからですけど、まずは実物を見てみたいスクーターです。

余談

ハローの開発にはイギリスの技術者であったジョージ・ウォリス(George Wallis)という方が関わっています。この方がスイング式操舵を開発したんだそうで、イギリスのBSA傘下のアリエルというバイクメーカーがあったんですが、そこで初めて開発製作したのが







こちらのアリエル3(スリー)です。
ダイハツはジョージ・ウォリス氏を日本に招聘して共にハローを開発したんだそうです。
その後ウォリス氏は自身が持つ三輪スクーターの設計と技術に関する権利の全てを売却したんですが、それを購入した会社は


日本の本田技研工業、つまりホンダだったのです。
ホンダはその後数年を掛けてウォリス氏の設計を全面改良して1981年に販売に漕ぎ着けたのが、同社初の三輪50ccスクーターである


ホンダ・ストリームです。
決定的にウォリス氏の設計と違う面は、停車時のスイングロック機構があることや、後輪が二輪で駆動することですね。これを見たウォリス氏はこれでは曲がりにくくなるのでは?と思ったそうですが、その辺はホンダは抜かりなくデフ装着や他のモデルではLSD装着で対処したそうです。これがいわゆるスリーターの全盛期の始まりでした。
Posted at 2025/07/11 16:54:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | バイク
2025年06月13日 イイね!

好きなバイク(゚ー゚*)

今回はイタリィ、久しぶりのあの会社からご紹介、あの会社とは?はい、Ducati(ドゥカティ)です。

【Ducati Sport 1000】
「ドゥカティ スポルト1000」です。

ちなみに、このスポルト1000はシリーズ車種でして、Ducati Sport Classic(ドゥカティ スポルトクラシック)シリーズとも呼ばれております。

2006年


ドゥカティのクラシックモデル、今でいうところのネオクラシックモデルとしてドゥカティ スポルトクラシックシリーズが発表されました。
その市販第1段が画像のスポルト1000、ネイキッドモデルですね。
スペック
空冷V型(L型)2気筒DOHC8バルブ、排気量992cc、最高出力92馬力です。


エンジンは空冷90度V型2気筒、いや、L型2気筒と言ったほうがドゥカティらしいかな。最高出力は92馬力とわりと控えめですがトルク感の強い特性で街中でも楽しいタイプ、燃料供給は電子インジェクション方式、2気筒ですがツインスパークで点火プラグは4本ついています、私のSVと同じだな。勿論ドゥカティの代名詞と言っても過言ではないデスモドロミックの動弁機構を装備。


久しぶりなのでおさらいを、ドゥカティのデスモドロミックとは?、シンプルにデスモエンジンとも呼ばれていますが、画像を見て何かが足りないと思いませんか?、はい、バルブスプリングが無いのです。普通はカムでバルブ押して開き、スプリングの戻る力でバルブを閉じますが、デスモはカムで押してバルブを開くのは同じですが、バルブを閉じるのは閉じるためのカムでロッカーアームを動かして閉じるのです。バルブスプリングが無駄にジャンプする事が無く強制的にバルブを開け閉めするので「確動カム機構」とも呼ばれています。現在はドゥカティのみがこの機構を使い続けています、何故他社はこの機構を使わないのか?それは高コストになるからです。ちなみにデスモドロミックの名前の由来はギリシャ語の「デスモス」(繋ぐという意味)と「ドロモス」(道という意味)を語源としそれらを繋ぎあわせた造語です。実はイタリア語が由来ではないのです。
ちなみにネイキッドのスポルト1000は乾式クラッチを標準装備、クラッチ操作に慣れが必要ですよ。


フロント足回り、マルゾッキ製の43Φ倒立フロントフォークにブレンボの対向4podブレーキキャリパー、同じくブレンボ製のブレーキディスクの径は320mmのダブルディスク、17インチホイールはスポークを採用しています。フロントタイヤは120/70サイズです。


リヤ足回り、丸パイプのような丸いスイングアームが特徴、ホイールはフロントと同じく17インチのスポークを採用、ブレーキディスク径は245mmでブレンボの片押しブレーキキャリパーを装備、リヤタイヤは180/55サイズです。そしてリヤサスペンションですが


左側に見えるピギーバックタイプのサスペンション、これ何か変だと思いませんか?、右側リヤにはサスペンションがありません、実はこれでモノサス、つまり1本サスなのです。一見ツインショック(2本サス)のように見えますが、リヤサスペンションは左側にしかついていないんです。ツインショックのようなモノサス、これがスポルトシリーズの最大の特徴なのです。




ストリップ状態、鋼管トラスフレームでドゥカティとしてはわりとシンプルな構成、右側2本出しのマフラーを採用しています。ちょっとサイレンサー形状が太すぎるのが残念ポイントですが、私の好みではないなぁ、即社外品に交換だな。見てのとおり左側にしかリヤサスペンションはありません。

さて、シリーズというからには他にもラインナップがありまして。




Paul smart(ポールスマート)1000LE
2006年に販売された2000台の限定車、ポールスマートとは?1960~1970年代に活躍した英国人ライダーの名前から、1972年にイモラ200レースでドゥカティのレーサーで優勝した時のカラー(ブルーグリーン系のフレームにシルバーのボディ)を再現したのがこのポールスマートです。要はスポルト1000のカウルつきタイプでエンジン出力や乾式クラッチ装備は同じ、リヤサスはオーリンズになっております。




スポルト1000S
2007年に販売、ポールスマートをベースに片側2本出しだったマフラーを左右1本ずつの取り回しに変更、そして最大の特徴だった左側片側のみのモノサスを止めツインショックに変更されています。クラッチが扱いやすさ重視で乾式から一般的な湿式クラッチに変更されました。


ツインショック化によりシングルシートのみだったのが、2ケツも可能なロングシートを備えたビポストというモデルも追加されました。カウルなしの1000にもビポストがありますよ。




こちらは同じく2007年に追加されたGT1000、1000Sのカウルなしネイキッド、リヤフェンダーが長いものに変更になり、アップハンドル装備の快適ポジションでGTの名の通りツーリング向けです。1000Sと同じく湿式クラッチと左右1本ずつのマフラー、ツインショックを装備、シートはビポストと同じロングタイプです。


さらにロングツーリングに対応した、パニアケースと大型スクリーンを装備したGT1000ツーリングも追加されました。
その走りは?、1000ccクラスで92馬力ほどと案外控えめですが、L型ツインエンジンの豊かなトルクでタイヤを蹴りだして行く感覚、あの独特のドコドコ音を奏でながら加速していく味わい深さ。乾燥重量は183kgと当時のリッタークラスとしてはかなり軽量で、ワインディングも勿論得意です、最高速よりその過程を楽しむタイプですかね。ただ、セパハン装備のそのポジションは長距離はちとキツいとか。かなり前傾姿勢を強いられます。ツーリング向けでは無いかなと(GT1000除く)。
実は生産期間はかなり短めで、ネイキッドのスポルト1000は2007年までと1年ちょいほど、ポールスマートは元々限定車でしたので2000台のみ、スポルト1000SやGT1000は2007年から2009年まで、元々クラシックシリーズは大量に生産する気はドゥカティにはなかったんだとか、この頃のドゥカティはWGPなどで活躍していたので、生産販売はそちらのレーサーレプリカ系統の車種がメインだったのもあります。クラシックシリーズは生産もハンドメイド的だったとかで、やはり大量生産を考慮していなかったのが伺えます。受注生産的な手法だったようです。
さて、中古市場
ネイキッドのスポルト1000で最低150万円あたり、上は250万円に迫る価格、生産期間が短くてタマ数が少ないので年々上昇中だとか。カウルつきのスポルト1000Sで下は150万円あたりから上は250万円越えですね、こちらもタマ数は少ないです。ポールスマートだと下は230万円あたりからで上は300万円オーバーか応談(ASK)、限定車ですからやはり高額です。GT1000は100万円~180万円あたりが相場。






















ドゥカティ謹製のネオクラシックバイク、流石の仕上げで細部まで美しい。絶対的な性能ではなくそれぞれの過程の味わいを楽しむ、流してもよし、飛ばしてもよしなバイク、それがドゥカティ スポルト1000です。
所有するなら?、カウルつきの1000Sが好みですね、一般的なツインショックだし社外品への交換も楽かなと、変えるならオーリンズのツインショックで。マフラーも左右出しのほうが良いですからね。とりあえずTERMIGNONI(テルミニョーニ)のスリップオンマフラーを装着したいかな


こんな感じで、ノーマルのスタイルを崩さないように細部を仕上げたい。


昔の900SS風に全塗しても良さげ。


こちらが実際に900SS風に全塗した車両、カッコ良いなぁ!


スポルト1000ならこんな感じで、軽量なアルミ鍛造ホイールに交換するのもアリですね。
ドゥカティが放ったネオクラシックバイク、時期的に販売は少数でというか最初から大量生産はしないつもりだったようで、そして今現在人気が再燃、かなり中古相場が高額になっております。1000Sなら正直欲しい・・・けど高いなぁ。まあ、ドゥカティはそもそもの新車時販売価格が高額なんですけどね。

余談

よくドゥカティのバイクの社外マフラーとして販売されているTERMIGNONI(テルミニョーニ)とはどんな会社なのやら?。


設立は1969年、イタリアの会社です。主にドゥカティの純正マフラーを担当していて、ドゥカティの純正オプションとしてのマフラーも製作しておりました。その後WGPに参戦したドゥカティのレーサーにも装備されて高い性能を示しております。ドゥカティ以外のフルエキやスリップオンも製作していて、国産バイクだとヤマハのバイク向けのラインナップが多いです。ヤマハは昔のレーサーにテルミニョーニマフラーを採用していましたから。しかし、近年はドゥカティの純正オプションマフラーも


アクラポビッチ社製となり、シェアは下がっているようです。
アクラポは他にもBMWや一部国産大型バイクなどの純正オプションマフラーにもなっていて、世界的なシェアはかなり大きくなっています。
スロベニア共和国(旧ユーゴスラビアの一部)の会社なんですけどね。
Posted at 2025/06/13 17:08:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2025年05月16日 イイね!

好きなバイクo(^o^)o

今回はホンダさん。


こちらは現行のCL250、現行レブルを(わりと無理矢理)スクランブラー(風)にした1台、一見同じような感じですがレブルとCL2台が並ぶと結構細かい差異があって面白いですよ(特にシート高)。今回はそんなCL250の御先祖様を。

【HONDA Dream CL250】
「ホンダ ドリーム CL250」です。

1960年代


こちらはホンダCL72スクランブラー、当時の海外でのスクランブラー人気を見込んで当時のCB系をベースに開発されました。そして1968年に


本格的なスクランブラーとしてドリームCL250がデビュー。
スペック
空冷4サイクル並列2気筒SOHC4バルブ、排気量249cc、最高出力27馬力です。


空冷4サイクル2気筒SOHCエンジン、中低速での粘りを重視した味付け、ベンリィ系統から進化したエンジンです。始動方法はキックとセルモーター併用式です。


フロント回り、ホイールは19インチ、ブレーキは機械式ダブルリーディングのドラム式を採用、この時代ディスクが出始めた頃ですが、オフロードでの泥浸入を考慮しての採用だそうです。正立のテレスコピックのフロントフォーク、純正状態でフォークブーツつきです。


リヤ回り、ブレーキはシングルリーディング機械式ドラム、ホイールは18インチでフロントより小さいです、一応オフローダーの文法に沿っています。サスは内筒式のツインショック、コレも泥の浸入を考慮してと思われます。


スクランブラーを主張する片側2本出しのアップマフラー、2人乗りに対応してしっかりとしたヒートガードつきですが意外と熱くなるらしいw、低温やけど注意かも。


メーター回り、右側タコで左側スピードの一般的なもの、ライト上の赤いのは速度警告灯・・・だったかな?。非常にシンプルなものですね。


全体的なスタイルはこの当時のバイクらしさ全開、全体的にはオンロード寄りですが一応オフロードも走れるよという造りですね。タンクパッドは標準装備です。


ちなみにベースになったのはこちらのCB250、フロントホイールが18インチで大きな差異は少なくあとの違いはアップマフラーぐらい、なのでCL250は街中や公道がメインで少しは未舗装路も走れるという感じだったそうです。本格オフローダーのようには走れなかったとか。
その走りは、中低速にふったエンジン特性で街中ではキビキビ走れるタイプ、車重は164kgと比較的に軽量で取り回しはしやすかったとか。当時はまだ未舗装路も多かったので多少でも走りやすいCL250は重宝するバイクだったそうです。
1970にマイナーチェンジ


タンクパッドを排除、グラフィックの変更、前輪制動系統にもストップスイッチを新たに装着。前後輪いずれの制動によっても、ブレーキランプが点灯するようになった、つまりそれまではリヤブレーキでしか点灯しなかったのです。フロントフォーク両側、尾灯両側に反射板を装着、マフラーとマフラープロテクターの形状変更、前後サスペンションともにバネ定数を上げ硬くして操縦安定性の向上をはかっています。
さらに翌年の1971年




横開きシート化やトリップメーターの装備、ブレーキアジャストなどを装備して使い勝手と安全性を高めてあります、タンクグラフィックがまた変更となり、このウイングストライプについては何故かバットマンと呼ばれていて、この形式のCL250は現在でもバットマンカラーと呼称されています。デザインがコウモリっぽいからかな?。
1974年ぐらいまで生産販売され


1972年からですが、ホンダ初の本格オフローダーであるSL250に受け継がれました。これについてはまたいつか。


ちなみに350ccモデルもあります。基本的には大きく変わりませんのではしょります。
さて、中古市場
一番人気は3型であるバットマンカラーですね、レストア前提ベースで30万円あたりから、レストア済みの程度の良いもので60万円~70万円あたり、さすがにもうクラシックなバイクですからかなり高騰しております。いわゆるメルとかジモとかオクとかだともう少し安いのもあるようですが、程度は聞かないでのレベルです。ホンダは旧車部品の廃盤が早いから部品取りでもう1台必要かも?



















ホンダがロードバイクをベースに開発したスクランブラー、まだ未舗装路の多かった時代に不整地も走れるようにとセッティング、本格オフローダーに比べたら走破性は低いですが、未舗装の道路を走るぐらいならロードモデルより安定していて走りやすい。中低速向けのセッティングで街中でもスイスイ走れるバイク、それがホンダ ドリーム CL250です。
所有するなら?、やはり3型のいわゆるバットマンカラーかなと、基本的にはイジらず、昔のバイクですからマフラーも音量がデカいのでそのままで、ハンドルを


イギリスのRENTHAL(レンサル)に交換して調整、ハンドルパッドは撤去で。


あとはリヤサスはオランダのKoni(コニー)の赤ショックに交換、旧車によく似合うリヤサスはコレかと。あとはひたすら磨き上げ!


こんな感じで、美しいなコレ、ハンドルはアップにしてあるのかな、フロントフェンダーもショート化で良いですね。
街中や自然の中をトコトコと走る、これがこのバイクには一番似合うかなと。旧車の入門用としても良いかなと思います。ジェットヘルとゴーグルもしくはオフロード用メットでも良いかも。

すみません一度ミスってブログを上げてしまいました、イイねをいただいたのに消えております。大変申し訳ありませんm(_ _)m。

余談

60年代のホンダはスクランブラーが花盛りでした。


上記しましたが1962年のドリームCL72スクランブラー、コレがこのクラスの嚆矢となります、72は当時の250ccを表すホンダのコードです。


1968年のベンリィCL50、カブ系エンジンのスクランブラー


1966年のベンリィCL90、こちらもカブ系エンジンのスクランブラーですね。


1966年のベンリィCL125、上記の兄弟車となります。
このように1960年代のホンダはスクランブラーがやたら多かったのです。しかもこれまだ一部なんですよ、輸出用モデルで450ccもありますし、ゆくゆくはこれらも紹介したいと思います。

ところで・・・


CL250(現行)は職場でも乗っている人が居て、他でもたまに見かけますが・・・


CL500って本当に居るんですか?、見たことが無いんですが。サイドカバーを見ないとわかりませんけど(500と書いてある)、というか現行レブルも250か1100で500は見たことがありません・・・存在するのでしょうか?多分私が気づいていないだけなんでしょうけど。
Posted at 2025/05/16 17:54:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク
2025年03月21日 イイね!

好きなバイク(゚ー゚*)

今回はヤマハさん。
当時としては未来志向なバイクだったんですが・・・時代がまだ追い付いていなかった、そんなバイクを。

【YAMAHA GTS1000】です。

この車名でピンと来る人は少ないだろうなぁ・・・。
1992年のケルンショーで発表、1993年に


GTS1000(A)として販売開始、ちなみに(A)はABSつきのことです。ABSも設定されていました。系統的にはツアラーですね。


一応こちらのFJ1200の後継ということになります。
スペック
水冷4サイクルDOHC4気筒20バルブ(5バルブエンジン)、排気量1002cc、最高出力100.6馬力です。まあ、0.6はほぼ誤差かと。


エンジンは20バルブで1気筒あたり5バルブとなります。そう、いわゆるシリンダーブロックが前傾35度の水冷20バルブ、この頃のヤマハの名機ジェネシスエンジンを搭載、FZR1000系統のエンジンですね。燃料供給はキャブレターではなくEFIの電子式です。本来であれば145馬力は出せるエンジンですが、あえて最高出力は100馬力に抑えてトルクに振ってある特性です。この頃は欧州全体でもバイクの最高出力が100馬力制限になるかも?というのもありましたので。しかし、いくつかの国々の反対でそれは潰えたそうですが。ちなみに純正マフラーには当時としては珍しく触媒がついていたそうです。


見ての通り、フロント側は片持ちスイングアームの足回り、一般的にはハブステアと言われているタイプですが、このGTSはいわゆるビモータのハブステアとはかなり毛色が違います。フレームが横から見るとオメガの文字に見えることから「オメガクレードル」と呼ばれていました。


こちらがほぼフレーム単体、確かにオメガの文字っぽいのがわかりますね。
さて、ビモータのハブステアと何が違うのか?


これがGTSのステアリング回りの図面、ビモータはフロントホイール内のハブを両側からロッドで動かす感じなのでハブステアですが、GTSのステアリングはユニバーサルジョイントとボールベアリングを用いたボールナット式、片持ちスイングアームで前輪を保持して、ハンドルと前輪がサスなどで繋がっていないのはビモータと同じなんですけど、つまり操舵の方法がGTSは古い車のやり方なのです。 


そもそも、ビモータの場合はフロント側も両持ちのスイングアームなので全く違うんですけどね。フロントスイングアームの上に見える赤いロッドがハブステアリングへの伝達ロッドです。


フロントブレーキは282mmのローターに6ポッドのブレーキキャリパー、この大きなバイクでシングルローター?となりますがこれは仕方がないことでして。


前輪を右側面から、片持ちスイングアームなのでブレーキローターが装着できないのです。なのでフロントフェンダーも片側で固定されています。フロントタイヤサイズは17インチの130/60と結構太めで特殊なサイズでした。普通はこのクラスは幅120サイズが一般的ですけど。


リヤは2ポッドキャリパーのシングルローターです。動力伝達は一般的なチェーンとスプロケット式。タイヤサイズは17インチの170/60サイズ、これも少し特殊なサイズですね、幅160か180が一般的なんですが。リヤサスはモノショックで一般的な物、リヤスイングアームの根元にわりと垂直に装着されています。取り付け位置は上記のフレーム単体の画像がわかりやすいです。


メーター回り、アナログ式の一般的な物、燃料計もついています。セパレートハンドルですがほどよい前傾姿勢で長距離も苦にならないとか。


両側のパニアケースもOPで用意、さらにタンデムシートの後ろにボックスケースをつけているのが多いとか。
さて、まさに近未来感マシマシで、急ブレーキでも前後同時に沈むのでいわゆる握りゴケの心配が皆無とのことですが、正直評判はあまりよろしくなかったそうで、特にフロントタイヤの接地感がかなり希薄なんだそうです。さらにリヤも通常のタイプに比べたら接地感覚が希薄だそうで、一般的に市販バイクはリヤステアなんですが、GTSはその感覚も薄いからなんかコーナリングが怖い時もあるとか、GTSを評する言葉で出るのが「なんか全体的にふわふわしてる」とか「丸太に乗ってるみたいな感覚」とか「テレスコピック式に比べたら何をしても応答がない感じ」とか「特にフロント側のインフォメーションが希薄で信用できない」など結構な言われようです。まあ、一般的なバイクのフロントテレスコピック式のサスで慣れている人がほとんどですから、この新しい感覚に不安を覚えてしまうのは仕方がない部分もあるかと。


全ての反応や動きが画像の明るくなっている部分、つまり車体の下部てほぼ完結してしまうので、腰や上半身などに伝わる情報が希薄なんだそうです。それが接地感のなさに繋がっているじゃなかろうかと、それと低速でのUターンがかなりやりにくいんだとか。けっしてテレスコピック式より劣っているわけではないんですよ、むしろパニックブレーキ時の安定感は素晴らしいレベル、走行時の安定感もこれまた素晴らしいんですが、その新しい感覚に馴染めない人が多かったということなのでしょうね。ビモータのテージ1Dも出始めは色々と酷評されていましたし。
そして最大の泣き所、乾燥で250kgちょい、パニアなども装備したら270kg越えの車重、ツアラー系ですから重いのは普通かもですが取り回しはとても大変とのこと。センタースタンドも装備しているんですが、かけようとしたら倒しそうと躊躇するレベルだそうです。ちなみに輸出メインで国内での正規販売はなし、なので逆輸入車としての販売だったそうで、日本での販売価格は180万円あたりと当時としては外車並みの高額販売でした。それも日本では売れなかった(そもそも日本国内で売る気はなかったけど)原因かなと、メイン市場の欧州でも高級バイク扱いだったそうです。最終的には海外では1999年あたりまでは販売されたそうなので、そこそこ長めの販売期間でした。
さて、中古市場・・・無いですw。
元々逆輸入車で当時としては高めのバイク、日本にいる台数もかなり少ないかと。個人販売系サイトで56万円(走行3万キロ越え)がありましたが中古車としての販売は見当たらず、まあ多分高くても100万前後かなと。海外ではそこそこ流通しているみたいですが市場価格はわからず、どれぐらいが相場なのやら?。















当時の最新技術を惜しげもなく投入、恐らく市販バイク世界初のフロント片持ちスイングアーム、ボックス風なオメガクレードルフレームなど新機軸てんこ盛りなバイクでしたが、いざ乗ってみるとかなり不思議な乗り味で、それが不安感に繋がってしまい一部では低評価、後継のバイクが生まれなかったことから恐らくヤマハ的にもちょっと失敗作だった可能性が高いですが、そのどっしりとした安定感は唯一無二でツアラーとしては完成度は高かったと思われるバイク、それがヤマハGTS1000です。
購入するなら?、私はパニアとかは無しで好きじゃないので。マフラーはFZR1000用のが流用できるそうです。とりあえず集合管にして軽快感を出したいかな。足回りは・・・フロントはイジれないでしょうね。リヤサスは普通のモノショックですからオーリンズに交換するかな。タイヤはフロント120幅、リヤ160幅にしたい・・・というかノーマルの幅は特殊なのでやらざるを得ないかと。
しかし、世の中このGTSをベースに改造したバイクも色々とありまして。






いわゆるスカチューン(剥ぎ取り系チューン)、後方はやりすぎでは?w。ヘッドライトは片側3個ずつの縦に6個、GTSの近未来感をさらに引き立てたような一台ですね。


これはカフェレーサー風、サイバーパンクなカフェレーサー感が良いですね。


こちらも近未来系スカチューンかな、基本剥ぎ取りをしてやると重々しさが無くなって良い感じ、引き算が良いみたいです。リヤはプロアーム流用かなこれは。


どこかヤマハの旧車風、XJ感がありますね。やはり基本的には剥ぎ取り系チューンが良いみたいです。
去年、久しぶりに見かけましたが、やはり重戦車感があるバイクでした。そのGTSはマフラー交換ぐらいでしたがそれでも良い感じ、その新感覚な乗り味を試してみたいです。

余談

1980年代中頃からヤマハはこのフロント片持ちスイングアームを色々と試作していました。


こちらのRADD MC2が最初のプロトタイプ、これはアメリカのサスペンションメーカーRADDがFZ750のエンジンをベースにフロントをスイングアームにしたMC2というモデル。1986年に製作されてヤマハも勿論協力しています。カウルはFJみたいだな。


そこから3年後の1989年の東京モーターショーにMorpho(モルフォ)というコンセプトモデルを展示、これはライティングポジションの変更も可能で、色々と変化するのでメタモルフォーゼからのモルフォと命名されました。当時話題になったバイクです。勿論これもフロント片持ちスイングアーム式。


その翌年に、さらに有機的なデザインになったコンセプトモデルであるMorpho2に発展、このあたりで足回りの雰囲気がGTS1000に似てきていますね。ヤマハはこのフロント片持ち方式を結構長い間研究していたのです。結局・・・全てが身を結んだとはいえない感じになりましたが、モルフォで提示した可変ポジションは当時の運輸省からダメ出しされたそうですし。しかしなんだかんだで市販型を出せたのは素直に凄いことだなと思います。
Posted at 2025/03/21 16:24:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク

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「あーこれこれ、ニセコ方面で昔見かけたクラウザードマーニ、本人不在でしたけどね。ZODIACのエンブレムが入っててえっ?マジ?ってなりましたよ。その時は知らなくて後で東本昌平さん所有と知ってやっぱりかとなりました。今年の4月頃に内地で開催された個展に展示されていたそうです。」
何シテル?   08/13 08:11
マヨイガです。現在北海道在住、出身(実家)は福岡だったりします。 怖がる事はない。恥ずかしがる事はない。オヂサンと一緒にアブナい世界に行こうね…(嘘です嘘) 追...
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