2005年05月31日
N-JUNKIEのクルマ好き物語 その34
~あっけない幕切れ~
それは夜勤明けの事だった。
日本はバブル景気に沸いた。
マークⅡやクラウンなどの高級車が売れに売れた。
日本は金余りと言っていいほど裕福に見えた。
N-JUNKIEの仕事では生産が追いつかなかった。
夜勤でも残業があった。
ある日、組合の会合が本社であると全員参加の通達があった。
その日の仕事終わりは8:00だった。集合時間が17:00。
ふざけた会社だった。「島田ならすぐに行けるから。」と上司が言った。
ふざけるな。オレは藤枝の人間だ。これじゃ寝る時間も無いじゃないか。
N-JUNKIEは怒りに震えた。
会社を出て慌てたN-JUNKIE。
いつもよりアクセルを踏んだ。
小さな山の頂上。左へ曲がるゆるいカーブだった。
タイヤが軋んだ。
次の瞬間・・・・・・。
コントロール不能。山へぶつかった。スカイライン・ジャパンは引っ繰り返った。
N-JUNKIEは「オレは死んだ」と思った。
クルマが止まった時、N-JUNKIEは目を開けることが出来た。地面が上にあった。
会社は大騒ぎになった。
N-JUNKIEはJAFを呼んだ。
販売店へクルマを運んだ。
電車で家に帰った。
家で両親から激しく怒られた。
当時高校に通っていた妹が言った。
「兄キにもらった高校入学の時の腕時計。学校に行こうとしたとき金属のベルトが切れた。」
終わりはあっけなかった。大事にしていたはずのスカイライン・ジャパン。心にスキがあった。
スカイライン・ジャパンは終った。
N-JUNKIEはムチウチで病院に通った。
「この程度で終ってよかったんだぞ!馬鹿野郎!!」
親父が言った。
「締めていたシートベルトに助けられた」と思った。
ブログ一覧 |
N-JUNKIEのクルマ好き物語 | 日記
Posted at
2005/05/31 22:24:09
今、あなたにおすすめ