
~ 24時間の向こう側 ~
レースは終盤を迎えていた。
自分一人、相変わらずの気のみ気のまま。
自由ってのは気楽だ。
モータースポーツってのはドライバーさんもチームも走る事しか、勝つ事しか頭にない。
それ以外はファンサービスなだけ。
常識はずれのファンがいるのは悲しいけれど事実。
2ケ月前に起きた事件は記憶に新しい。
しかし、いやぁ、また見つけちゃったよ、勘違いファンさんをサ。
ただのファンサービスだってのにサ。
オレ、苦手なんだよなそういうタイプ。
グランドスタンドへ移動。
西側の2階がベスト。
コントロールタワー前、ホームストレートにピット、第一コーナーのアプローチ、ヘアピン、第三セクターの一部から最終コーナー出口が見えて、富士スピードウェイの中でも一番見渡せる位置にある。
もちろん、プラチナルームが一番快適なのはわかっているけれど、臨場感なら俄然こっちだ。
応援癖は抜けないまま。
多分、コレそのまま無くならないだろうなぁ。
ゼッケン81、優勝候補のダイシンGT-3 GT-Rがトラブルでガレージの中。
メカニックが必死で作業中。
そう簡単には作業終了にはならないのだという。
「走れ!ダイシン!治れ!治れ!」
ガレージから出た時は拍手喝采。
オレンジ旋風、やはり姿を消しちゃダメでしょう♪
いや、まだまだ手負いのマシン達も諦めずに走っている。
残念ながら生き途絶えたマシンもある。
井原慶子さんが以前言っていた。
「モータースポーツってのは人間の本気で挑む所に魅力を感じています。」
三原じゅん子さんがかつて言っていた。
「モータースポーツは男も女も関係無い所に魅力を感じています。」
残り数分、完走目指し、走り続けるマシンとドライバー。
煙を吐いても、車体が傾いても。
ミションどこか1速飛んでね?
タービン、イッてね?
ピストン全部動いてる?
それでも、走れ、走れと祈る思い。
サバイバルに生き残った全車、ガンバレ!
残れなかった車は次回ガンバレ!
時計は24:00:00で止まった。
グランドスタンドからは拍手喝采。
ピットウォールを駆け上がるチームスタッフ、ドライバー。
最終コーナー、いよいよ先頭のマシンが戻ってきた。
拍手が一段と大きくなった。
チェッカーフラッグが降られて、24時間耐久レースのゴール。
闘ったすべての皆さんに敬意を込めて拍手を…
24時間が終わった。
長い24時間だったか。
短い24時間だったか。
レース観戦を終えて駐車場に戻る途中、旧知のオフィシャルさんにお会いできた。
オイラとわかってくれたようだ。
「何?何?Nジャンじゃん!」
「お疲れさぁん!」
思わず肩を叩いたオイラ。
また来年か…
~ おわり ~
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Nジャン レポート | 日記
Posted at
2022/06/10 10:25:08