99年ルマン観戦ツアー　その28

スタートから４時間経ったでしょうか。
「まだ夕方だしなあ。」って感じていました。「スタートが午後４：００だもんなあ。あれ？午後８：００じゃん。」そう、フランスのサマータイム。日没はＰＭ１１：００頃なのです。

相変わらずトップ争いは壮絶でした。「このペースでいいのかなあ？トヨタもメルセデスも…２４時間後にトップで入らないと優勝できないのに。クルマに負担かからないのかなあ？」と私は思いました。

サーキットアナウンスは４時間に一回各国の言葉で放送します。
女性の声で「こちら、日本語放送です。只今のトップはゼッケン２番　トヨタＴＳ０２０、二番手、三番手はＡＭＧメルセデスＣＬＲ…」「やった、日本語放送だ」！と思っていた矢先、突然フランス語で元のアナウンサーが叫んでいます。「ＯＨ！Ｍｅｒｃｅｄｅｓ！☆▽■＠◇○？Ｘ！！！！！！」何事かな？と思った矢先、オーロラビジョンを見ると単独でメルセデスベンツが宙を舞っているではないか！！！！！

即座にペースカーが入りイエローコーション。追い越し禁止のスローラップ。

何度も映し出される画像。場内は騒然！！！

上空カメラで映し出されたメルセデスはコースから５０ｍは軽く離れていたように思えます。

思えば予選でも一台が舞ったそうです。

即座にメルセデスのピットはシャッターを閉めます。どうやら空力に問題があったと専門家は指摘します。先日述べた様に素人の私も気がつきました。

星野さんは後にこう話します。「なんであんな欠陥を走らせたんだろう？」
それはこの画像を見た誰もがそう思ったのかもしれません。

幸いドライバーのＰダンブレック選手は軽傷だったらしいのです。よかったよかった。に…してもよくあんなクラッシュで生きていたなあ。