Nジャン(N-JUNKIE)のブログ一覧

～ポンコツだけど～

皆からオンボロだのポンコツだの言われた。
だけど幸せだった。スカイラインなんだもの。

当時の彼女を乗せたり（女房ゴメン）、仲間が乗ってくれた。
みんなでどこかに行くのが楽しみだった。

ボーナスでカーコンポを買った。だけどお金が無くてヘッドユニットとリアスピーカーだけだった。

エアコンが壊れても修理代が無くて、窓全開にして走り回った。
大崩海岸を雨が降ってきて、エアコンが壊れていたから蒸し風呂状態。
フロントウィンドゥが曇って彼女と拭きながら走った。

お金が無くて、会社の人にタイヤ屋さんを紹介してもらって古タイヤの山から使えるタイヤを探した。

ガソリンを入れる金も無くて、親に内緒でこっそり祖母からお金をもらった事もある。

それでも幸せだった。

だけどいつしか心が離れていた。いつ壊れても不思議じゃなかった。
トラブルも多かった。

～アウトロー～

菊川工場の敷居は高かった。
日産、ホンダ、三菱車の乗り入れは離れた駐車場だった。
Ｎ－ＪＵＮＫＩＥは何とも思わなかった。
周りには大好きな日産車があるんだから。
スカイライン、ハコスカ、サニー、キャラバン、グロリア。

トヨタ車の連中が堂々と工場入り口に停めていた。

Ｒ３０スカイラインに乗っている先輩がいた。
ＧＴＥ－Ｘの４ドアだった。
彼は言った。
「４枚ドアこそがスカイラインだ！」
Ｎ－ＪＵＮＫＩＥはこう答えた。
「２枚が好きなんですよ。」
スカＧ信者には昔から２枚派と４枚派がいた。
４枚派はかつての栄光を主張する。

そんな議論ができることが幸せだった。
何せ周りはトヨタばっかりだったのだから。

こんなアウトローな連中は上司から冷たい目で見られていた。

～切ない会社勤め～

日産車で通勤。そして上司からウダウダ言われた。
Ｎ－ＪＵＮＫＩＥは「別に日産車でもいいんじゃないですか？トヨタさんに喜ばれる製品作りをすればいいだけではないのでしょうか。別にトヨタさんだからって手を抜いて仕事してるわけではないですよ。」と言った。

こんな小さな町工場でトヨタは何とも思っていないだろうに。そこまで媚びを売る必要があるのか？
まだ若いＮ－ＪＵＮＫＩＥはそう思っていた（他にもグチはあったけどそれについては書き表すのは遠慮させてください）。

そう思っている矢先、Ｎ－ＪＵＮＫＩＥは菊川工場に左遷された。
今度は通勤３５ｋｍもある。

今と違って掛川バイパスなんて無かったから通勤に時間が掛かった。
渋滞回避をしようと牧之原の山の中の道さえマスターした。

今度は２交替勤務。しかも残業つき。
真夜中の山道は当時、携帯なんて無かった時代だったからクルマが故障したら一巻の終わりである。公衆電話すらなかった。

夜勤明けの牧之原台地から見下ろす静波の風景は朝陽を浴びてとても綺麗だった。

～オートバイ免許（自動二輪中型）～

オートバイにも憧れていた。
掛川にあるヤマハテクニカルセンターへ通った。
最初の教習車はヤマハＸＪ４００。
クッソ重たいマシンだった。

外周が走れるようになるとＦＺ４００Ｆになった。
スクーターで追いかけてくる教官。
「Ｎ－ＪＵＮＫＩＥ君！もっとアクセル吹かして！！」
「ええええええ！？」メーターを見れば本人は５０ｋｍ／ｈのつもりが実際には３０ｋｍ／ｈだった。

カリキュラムをこなして初めてのスラローム。パイロンをクネクネ・・・・。
「Ｎ－ＪＵＮＫＩＥ君、上手だね・・。」
初めて誉められた。
一本橋。１２秒で渡った。
「Ｎ－ＪＵＮＫＩＥ君！それ大型免許のタイム。中型は８秒でいいから！」

そんなこんなで自動二輪中型免許取得。
しかし・・バイクを買うお金は無かった。

～親父の新たな意外な愛車～

ローレルが古くなったというので買い換える事になった。
それは自然である。

父「今度はトヨタだよ。」と言った。
既にスカＧを愛車にしているＮ－ＪＵＮＫＥ。親父が何買おうが知った事ではなかった。
Ｎ「ふーん。好きにするさ。」

その親父の愛車の納車の日。
私と母親との会話
Ｎ「今日、納車だったっけ？」
母「そう。乗って帰ってくるってさ。」
Ｎ「何買ったんだろう？」
母「さあね。トヨタってことしかわかんない。３００万円くらいだってさ。」
Ｎ「へー。いいなあ金持ちは。マークⅡかな？クラウンかな？」
母「さあ・・・・」

父親が帰ってきた。
父「おーい、来たぞ。」と満面の笑み。
見に行くと我が家の連中は絶句した。

白いボディに流線型スタイル、デジタルメーター。更にナンバープレートが光っていた。
「何考えてるんだ？このオヤジ！！！」

我が家の一員になったのは・・・・。


トヨタ・スープラ２０００ＧＴ　ツインターボ・・・・・。