~憧れのスカG~
両親が言った。
両親(以下 両)「仕事を始めた人はみんなクルマを購入している。買ってやろうとは思っていない。金なら貸してやる。ただオマエは初心者だから高いのはダメ。できればスターレットやサニーを買って欲しい。」
N「中古のスカイラインじゃダメか?」
両「とりあえず見に行こうや。」
日産プリンス島田中古車センター(現在は閉店)に行った。
あるわあるわ憧れのスカイライン。
営業マン(以下 営)「どんなクルマお探しですか?」
父「小僧がスカイライン欲しいらしくてね。」
N「前のモデルで『2ドアのGTE-Xパサージュ』ってのが欲しいんです。」
本音は鉄仮面RSターボXが欲しかった。しかし当時の市場の相場は240~270万円。初任給10万そこそこのN-JUNKIEにとってそれは高嶺の花だった。
数日後GTE-Xパサージュが入ったと連絡があった。
14000kmしか走っていない極上のクルマ。
値段は140万円。
父親は考え込んでいた。決して安くはなかったのだ。
父「検討させてください。」
その足で新車販売の方へ足を運んだ。
別の営業マンがきた。
営「スカイラインですか?」
父「ちょっとね。興味があってね。」
営「今のスカイラインは前のモデルに比べていいクルマになりましたよ。」
N-JUNKIEは思った。「いいクルマ?はあ?これがいいクルマなのか・・・・?」
父「今日はウチの小僧のクルマを見に中古車を見に来たんですよ。」
営「それだったらラングレーをおすすめしますよ。ターボもついてるしカッコイイよ。」
その言葉がN-JUNKIEに火をつけた。
N「ラングレー?オレはスカGを見に来たんだ。クルマを知らないだなんて思っているの?ワリーけどアンタみたいな営業マンはお断りだ!」
この後、父親に偉く怒られたのは言うまでも無い。
帰り道。トヨタの中古車センターに60万円のスカイライン・ジャパンが置いてあった。父親の目にとまった。
父「オマエはこれで十分だ!」まだ機嫌が悪い。
数日後、母親も合わせてこの店に訪れハンコを押した。
昭和56年式最終型スカイライン・ジャパンターボ。
西部警察使仕様の黒くて金のストライプが入ったヤツである。
しかもスポーツモデルのGTE-Sではなく高級志向のGTE-X。
リアドラムブレーキ、メッキバンパーなどをあしらった恐ろしいほど走らないクルマだった。
納車前日、スカイラインCM集のカセットテープを聞いていた。
それでもスカGオーナーになる喜びは隠せなかった。
納車の日は大雨だった。それは波乱万丈の始まりを現すのだ。
Posted at 2005/05/29 19:12:36 | |
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N-JUNKIEのクルマ好き物語 | 日記