Nジャン(N-JUNKIE)のブログ一覧

～去る者～

会社ではスカイラインを買ったことに相変わらず冷たい空気が流れていた。
後輩が１８０ＳＸが欲しいというので担当営業マンを紹介した。
先輩がＥＸＡが欲しいというので同じく営業マンを紹介した。
日産チェリー店の営業マンＯさんは喜んでくれた。
同じく同期のヤツがグロリアを買った。

密かに日産車ブームになった。すべてＮ－ＪＵＮＫＩＥが仕掛け人だった。

全従業員対象のＱＣサークル大会があった。
社長が信じられない発言をした。
「最近、企業の寄り合いがあって日産グロリアに乗ったんです。そしたら故障で止まっちゃったワケです。『技術の日産』とか何とかＣＭで言ってるけどあんな会社に技術なんかない。やはりトヨタですよ。」

Ｎ－ＪＵＮＫＩＥは怒りに震えた。「これは明らかにバカにしてる。日産だって現場の従業員は我々と同じように一生懸命働いているじゃないか？」

ある日の朝、アタマにきたＮ－ＪＵＮＫＩＥは会社門の近くの従業員駐車場（本来トヨタ、マツダ、スズキ車対象）にスカイラインを置いた。
何も文句は言われなかった。

数日後、上司からこう言われた。
「Ｎ－ＪＵＮＫＩＥ、島田の工場へ移動だ。」

つまはじきモンは切り捨てられた。
だけど嬉しかった。また、あの工場で仕事が出来るんだ。
しかし、内容のない仕事に毎日が辛かった。

家の連中とも話をした。「好きにするがいい。」と言われた。

Ｎ－ＪＵＮＫＩＥは辞表を出した。
１９９０年、秋のことだった。

～仲間と～

ＴＥＡＭ　ＲＩＳＫ　ＢＥＡＴＳ全盛期。
Ｎ－ＪＵＮＫＩＥがスカＧを手に入れるとスカイライン、ブルーバード、シルビアと編隊を組んだ。
「まるでスーパーシルエットみたいだな。」

この３車は走り回っていた。いつでもどこでも。
時間があれば必ず走りに行った。

他車のメンバーもいる。
だけどそれはそれでちゃんと仲間だ。
総勢３０人。
あれほど仲がいい仲間だったが・・・・。

いつしかそれぞれ別の道を走り始めた。
シルビアの友人Ｍはビッグバイクに目覚めた。
ブルーバードの友人Ｙはスキーやキャンプに。

みんな走りをやめて行った。

ＴＥＡＭ　ＲＩＳＫ　ＢＥＡＴＳ・・・・・若者の夢は夜の闇へ消えていった。

ＴＥＡＭ　ＲＩＳＫ　ＢＥＡＴＳ・・・自然消滅。

次々と仲間達は別の人生を始めていった。その度Ｎ－ＪＵＮＫＩＥはこう言っていた。「結婚おめでとう。」

異性のことは何も考えていなかったＮ－ＪＵＮＫＩＥ。
モテるわけもなかった。