
人生に出来事があって大きな転機を迎えるけど、ボクはそういうのが何回あったかな?
一番大きかったのは中学の時だったな。
そのひとつは吹奏楽部。
1年生のボクは肺活量が少なかったからパーカッション(打楽器)を希望。
楽器も揃う前に少し時間があったのでコントラバスも少し練習したんだ。
3年生の先輩は丁寧に教えてくれた。
やがて楽器が揃うと打楽器に。
さぁ、今度は鬼のように厳しい先輩。
2年生の女子なんだけど人一倍気が強く風当たりが強かった人だったな。
周りが羨ましかった。
丁寧に優しく教えてもらって技術を習得していったんだ。
なのに、「あの先輩ときたら・・・」って人のせいばかりしていたんだ。
もっとすごいことにボクはメチャクチャにダメだったんだ。
「どーせ上手くなりませんよ。」って諦めムード。
「吹奏楽部辞めりゃいいさ」とも思ったし。
でも「女子の先輩に追われてやめる」ってのはあまりにもカッコ悪かった気がしたんだ。
やがて後輩達が入ってくる。
それでも3年生になった先輩はボクに手を緩めない。
1年生の後輩たちはボクを「ダメ先輩」ってインプットされていたんだろうな。
結局、ボクは出来ないまま鬼のような先輩は卒業してしまった。
先輩は手紙をくれた。手紙に一滴の水滴の跡。
「ついてきてくれて ありがとう」の文字。
ボクは複雑だったな。
一生懸命にボクを磨こうとした先輩。答えられない自分。
さぁ、今度ボクは3年生。頼りの先輩はもういない。
試行錯誤の末、驚くことに出来るようになってしまった。
つまり、それなりに実力をつけたんだ。
「今まで、オレは甘えていたんだね。」
しかし、今度は後輩たちが面白い筈がない。
「ダメ先輩」のレッテルを貼られたままだったんだろうな。
何かあればすぐにクレームだ。
答えれば相手に火をつけるだけ。
「先輩に向かってなんだ!」って押しつぶすのは簡単だけど、それじゃ相手の主張を聞けない気がした。
結局、相手の話を聞くだけ聞いて、ボクは答えなかった。
そうなると相手は尚更面白くない。
でもボクは自分のスタイルを曲げなかった。
やがてそういうギクシャクしたモノは少し残っていたけれど、ボク自身も引退を迎えたんだ。
後輩たちが今度は問題に直面した。
ボクに「どうしたらいいんですか?」って聞いてきた。
ボクは答えた。
「もう自分たちで解決しなよ。」
引退していたからだ。
後輩たちは泣き崩れていたそうだよ。
ボクが中学卒業する時、後輩達から大きなプレゼントに時計を貰った。
後輩達たち、本当は良いコ達だから、すべてがわかったようだ。
今でもその時計はウチで動いているよ。
PS…なぁ、あのときのこと覚えてる?
Posted at 2008/06/16 20:41:38 | |
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