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現在の職についた時、彼女は9コ年上の三十代前半の奥様だった。
「君がゲンさん(Nジャン父 仮名)の息子さんなんだって?」
最初の言葉だった。
現在の勤務先、既に親父は定年退職しているがオイラは二代目である。
彼女は言った。
「へぇ、Nジャン君のスカイライン、あの販売店で購入したの?あの店のサービスで〇〇君っているでしょ?彼は弟(義弟)なんだよ。」
その彼はメカをやりながらも、実はレーシングドライバー(当時)だった。
やがて、彼は転職し、今やあのレーシングチームのメカになった。
AE92 カローラ・レビンに乗っていた彼女。
それから数年、彼女はS15 シルビアに乗り換えた。
オイラと同じ販売店で購入したようで、話に花が咲いた。
職場でも良くしてくれた彼女だった。
リクレーションなどで何度か一緒になった。
今でも悪ふざけでオイラが抱き着いた写真がある。
みんなそんな事は分かっているから満面の笑み。
本人も爆笑していた写真。
彼女のバインダーにVAN HALENのアルバム「1984」のジャケット画像を張り付けて驚かせたイタズラをした事がある。
「Nジャンでしょ!もう!」
そう言っても満面の笑みだった。
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いつの日か、お互い職場が変わった。
長く仕事をしているとそういう事もある。
でも、休日はバッタリ街で何度か遭遇したりもした。
だから遠い所に行ったようには思わなかった。
ひょんな事から彼女の話題になった。
「最近、見なくなったけど、もう定年退職したのかな? 最後の挨拶できなかったんだよね。またひょっこりどこかで会うかと思っているんだけどサ。」
とオイラ。
「Nジャン、知らなかったのか?」
「へ?」
「彼女は休職してそれっきり。病気してサ。」
「は!?」
「もう何年前かな?」
風はウワサすら運ばなかった。
オイラはあまりにも離れすぎて情報すら知らなかったのだ。
事情はどうあれ、知らなかった自分が情けない。
我が家に一枚の年賀はがき。
もう何年前のモノだろうか…
女房殿は言った。
「もうすぐ夏が来る。住所はわかるから行ってみたら?」
オイラは答えなかった。
理由は自分でもわからない。
「ったく早すぎるだろ、ばぁか。」
彼女は一度だけ、オイラに説教をした事がある。
¨ あんたはいいコなんだから、あんまり自分を安売りするンじゃないよ ¨
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Posted at 2019/06/27 02:12:53 | |
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