※画像:carviewさんよりお借りしました。
S13型シルビア生産終了から27年、180SX生産終了から20年、今でも絶大な人気を得ている。
今でも時々、街で若者がドライブしている姿を見ることができる。
彼らが生まれる前のクルマなのに、惹かれるモノがあるのだろう。
今のクルマでこのカデゴリーを挙げるなら、トヨタ86、スバルBRZ、マツダ・ロードスターくらい。
しかし、今のクルマは要求されるモノが多くあってあの当時とは違う状況にあるのも確か。
S13型シルビアが登場する前のS12型シルビアはヒットに恵まれていなかった。
悪いデザインじゃないし、パフォーマンスも持っていた。
しかしインパクトは薄く、車両価格もライバル達に比べて水をあけられていたことも確かだった。
日産は若者たちのハートを掴むべく巧みな商品企画で次期シルビアを登場させたのだった。
ボディデザインは初代シルビアのラインを象徴し、イメージカラーのライムグリーン・ツートンもこれまた初代シルビアからのアレンジ。
トータルバランスのとれたこのイタリアン・デザインにかのピニンファリーナも絶賛していたらしい。
国産車が効率を求め次々とFF化される中、あえてFRのままで企画。
数々の運転好きのドライバーに支持を得た。
そして遅れる事1年、リトラクタブルヘッドランプ、ファストバックの180SXがデビュー。
当時「国内では不人気とされたこの図式であえて勝負をかけた」と日産は言っていた。
米国輸出では2400ccエンジンを搭載。
あの240Zの再来と米国でも絶賛を得た。
マイナーチェンジして全車2リッターエンジン搭載。
シルビア人気は加速する一方。
180SXもジワリジワリと人気が出てくる結果になった。
シルビア人気は絶大。
当時4年サイクルのフルモデルチェンジだったが5年に延ばされた。
このクラスでは、かつてのケンメリと呼ばれたスカイラインの時以来の出来事だったと記憶している。
しかしS14型シルビアのフルモデルチェンジがやってきた。
当時立案となった米国輸出における法律対応の為、安全対策ボディが急務となった。
日産もトヨタもホンダも大きなボディを用意して、対応しなければならなくなった。
そしてシルビア人気が失速した。
シルビアの安全技術が向上し、コンパクトボディに戻れたのは最終型S15型になっての事だった。
180SXは小変更を続け、そのまま販売を続けていた。
これが功を奏し、このクラスの人気は継続されていた。
シルビア人気低迷の中、日産のこのカテゴリーの人気を守り抜いていた。
しかしさすがに昭和に完成した設計も古く、1999年惜しまれつつカタログから姿を消した。
日産の巧みな商品企画。
若者たちを夢中にさせた商品提供。
本当に見事だった。
「Nジャンさん、今じゃこのカテゴリーは時代に合わないですよ」ってか?
ファンの皆さんは未だに多くいらっしゃると思うんだけどナァ。
Posted at 2020/07/04 08:40:24 | |
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日産 | 日記