◎敬意をペンに託す--ビューティフル・マインド

　言わずと知れた2001年アカデミー賞4部門を受賞した名作「ビューティフル・マインド」を改めて見ました。後にノーベル賞を受賞することになる数学者ジョン・ナッシュを主人公にした事実に基づくフィクションという感じの映画。若い時に画期的な理論を打ち立てたナッシュが、その後統合失調症に苦しみながらも、妻の強い愛情に支えられ最後にはノーベル賞を受賞するにいたる物語です。

　映画としては、ちょっとしただまし討ち、どんでん返しもあり、妻役のジェニファー・コネリーの美しさもあり・・・そして最後には、思いもかげず多くの同僚達から敬意をペンと一緒に贈られる、ホロリとさせられる名シーンもあり、見事な映画です。

　唯一考えてしまうのが、事実を元にある程度の演出を加えた映画というものをどう評価すべきなのか、という点です。作品としては優れていて面白いし感動もあるのですが、その感動が、演出として付け加えられた部分で水増しされているとしたら・・・ちょっと複雑な気分になったりします(笑)

　と天の邪鬼なオヤジは面倒くさい事を書くのですが、ともかく、まだご覧になっていないならレンタル料を払うだけの価値はきっとあります・・・ジェニファー・コネリーだけでも元は取れるかと(笑)