
昨日、自宅から60kmほどの
栃木市内に蔵めぐりに行ってきました。GWの真っ只中でしたので、当然下道を地道に走りましたが、グーグルマップで真っ赤な表示の東北道を尻目に、交通量の少ないルートを順調にドライブできました。
途中、懐かしいレオーネバン(給油口がシルバー円形のタイプ)を見かけたり、我が家の先代OBと思われる個体とすれ違ったり(驚!)、驚き満載、楽しい2時間弱のドライブで目的地、栃木市内に到着。

歩き始めたのは10時頃です。駐車場は市内を流れる「
巴波川(うずまがわ)」沿いでしたが、五月らしく鯉のぼりが沢山泳いでいました。
栃木市内に江戸時代から多くの蔵が並ぶことになったのは、まさにこの巴波川による水運によってもたらされた富が集積したから、のようです。ということで往時を偲び、ボランティアによる15分ほどの
遊覧船が運行されていました。

乗船券を買うと、網代笠を借りることが出来ました・・・雰囲気抜群ですが、実際かぶってみると、通気性もありながら強い日差しを遮る実用性も高いことに気がつきました。これは良いかも♪

巴波川と並行する例幣使街道沿いには沢山の蔵が残っていました。川越と比べると一回りコンパクトな気がしますが、それがまた可愛くていいですね。一番上の画像はこの蔵の側面ですが、なんか蔵全体に比べて出窓部分がアンバランスなほど大きいですよね?w

例幣使街道沿いの蔵作りの建物の間口は4~5間ですが、敷地は奥までずーーと伸びているそうで、いくつかの建物を左のような屋根付き路地で繋げている、そうです。

いくつかの蔵は内部が見学できました。この日は日中28℃まで気温が上がりましたが、蔵に入るとひんやりとしました。数十センチの土の壁による断熱効果のおかげでしょうか。

蔵の中に展示されているものは、その家に伝わる様々なモノだったり、コレクションだったり、多種多様です。
←こちらは例幣使の本陣となった
岡田家の陶器の一部。江戸の後期の焼き物でしょうか。これだけ揃っていると迫力がありますね。

街には洋風建築物も沢山ありました。こちらも小さめですが、その分意匠の密度が高くなるせいか見応えがあります♪
←煉瓦が良い雰囲気です。

岡田家の「翁島」と名付けられた別邸。引退した当主が普請趣味の粋を極めて建てたものだそうです。

内部は様式こそ質素ですが、そこに使われた材は吟味された最高のもの。床柱も天井材も凄いものが使われていましたが、私が一番恐れ入ったのは外廊下の床材。幅900mm長さ7200mm厚さ30mmのケヤキの一枚板でした。一歩踏み出して継ぎ目がないことに気が付いて、思わず狼狽して後ずさってしまいました(笑) 一応内装屋の端くれですから、こんな大きな一枚板が使われている事の途方も無さに、うまく気持ちの整理がつかず、しばらくおろおろしてしまいました(笑) 今、一枚板をこんな使い方が出来るとすれは、国の迎賓館クラス、という感じだと思いますよ。

趣味のよい贅沢とは恐ろしいものです。全く太刀打ちできない、という感じ。妬みとかは通り超えてひたすら感嘆するのみ(笑) 新緑の中、本当に良いものを見させて頂きました。

そろそろ小腹が空いたので、味噌田楽を頂けるという「
油伝(あぶでん)味噌」を目指しました。

本気の田楽でした。ほとんど甘味はなく、コンニャク、里芋、豆腐にまったりと絡みつく田楽味噌の濃厚かつ味わい深さが堪能できました♪
油伝味噌は観光地ゾーンの北の端です。そこを出て南の駐車場方面に戻り始めました。ゆらゆらと煙突に引き寄せられ味噌工場を見たり(廃業している模様)、雰囲気のすごく良いアンティークショップ(兼倉庫)を覗いたりして寄り道しつつ歩いていると・・・
妻が「あ!あれ、何!?」と叫んで指差したその先には!? なんと、茶色いイタチが道路を横切って行きました。私達の5mほど先を、真昼間なのにイタチが横切ったんです!
イタチが飛び込んだ住宅の反対側の道路に回り込んでしばし待つと、8mほど先をもう一度横切って行きました・・・このときはカメラを手に持っていたのに写真は間に合いませんでした。

帰路は「栃木病院」→「県立栃木高校」→「旧栃木市役所」と洋風建築物を眺めながら歩きました。
←栃木高校に残る洋風建築。二階を見上げると、内部は和風の造りに見えますね。

旧栃木市役所・・・元は「栃木県議会」だったそうで。ええと超略すると、元々はここ栃木市が県庁所在地だったのに、うまいことやられて宇都宮にもっていかれた(超略)、ということがあったそういう場所です(笑)

最後に訪れた「
塚田歴史伝説館」のエントランス・・・この施設の概略を説明してくれるおばあちゃんと、それに流し目をくれる爺さん(笑) はい、どちらも作り物(メカトロニクス)です(妻は最後までお爺さんを生身の人間だと思っていたそうですw)
ここに到着したのは17時頃。本当は16:30には閉館なのですが、この直前に寄った「
とちぎ山車会館」の方が私達のスタンプラリーの完成のため、わざわざ電話をして閉館を遅らせて下さったのです・・・しかも山車会館からここまで車で送ってくださいました! たった夫婦二人のためにこんなに手間をかけて頂けて恐縮至極・・・近場の旅でありがたさが身に染み入りました。
まだ書き切れないこともあるのです。もっと見所もあります。レオーネとアウトバックと蔵と船と洋館とイタチと、とっても親身の親切に出会えた一日となりました。また行きたい街になりました。
北関東の小江戸 栃木市 オススメです。
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□近場で発見の旅 | 旅行/地域
Posted at
2015/05/04 21:53:24