
爽やかな天気の続く週末でしたが、引きこもりつつプラモ製作(笑)。前回に引き続きドイツ機がロールアウトいたしました。今回は(比較的)メジャーなフォッケウルフFw-190です・・・ですが、形式はマイナーなD型、通称「長っ鼻のドーラ」です。(
ギャラリーもどうぞ)
ドイツの戦闘機と言えばナチス御用達の
メッサーシュミットBf109(Me109)があまりにも有名。このフォッケウルフFw190はその影に埋もれ多くの場面で継子扱いされた感がありますが、ヨーロッパの戦闘機としては異例の空冷エンジン(BMW1600馬力!)を積んだ、小型で高馬力+高機動性を目指したクールな機体です。(空冷エンジンを積んだものはA型と呼ばれ、各種のバリエーションがあります。)
大戦中のヨーロッパでの英独の戦闘機開発は言い換えれば、Bf109と
スピットの性能向上合戦、シーソーゲームという様相を呈していましたが、その中に割り込む形で、常にFw190はスピットの性能を凌駕していた、という意見もあるようです。実際時折低空で英上空に進入するFw190にスピットは追いつくことが出来ず、唯一ホーカー社の
タイフーンという弩級の戦闘機のみが何とか対抗出来たというエピソードも残っています。
今回製作したのは、大戦終盤に登場したD型。これはそれまでの直径の大きな空冷エンジンを液冷エンジンに換装した機体です。星形空冷エンジンに比べて全長が長くなる液冷V12エンジンを搭載したため、胴体前部が延長され(同時にバランスをとるため胴体後部も60cmほど延長されましたが)鼻っ面が長く見えることから「長っ鼻のドーラ(D)」と呼ばれたそうです。特徴的なのは液冷エンジンながら、エンジンの前に環状のラジエター(+強制空冷ファン)を装備したため、一見すると空冷エンジンに見える点です。
ちなみに
フォッケ・ウルフ社ですが、戦前の1920年代にフォッケ君とウルフ君という学生起業家(高校生の頃から飛行機製作をしていたようですが)によって興された会社です。しばらくは泣かず飛ばずの苦しい時期があり・・・またその時期、テスト飛行中にウルフ氏は事故死しています。その後、
クルト・タンク技師を迎え旅客機
Fw200「コンドル」を成功させひと味違った機体を開発するメーカーとして発展していきます。(ただし、創業者のフォッケさんは、
回転翼機の開発に熱中し、タンク技師が実質的な飛行機開発を行っていたようですが。)
Fw190は性能の割にエピソードの少ない機体です。ノルマンディー上陸作戦当日、反撃したドイツ空軍機はたった2機のFw190(A型)だけだった、という事ぐらいですが、大戦期間を通じて各型合わせて約2万機が生産されました。
日の当たらない機体ですが、マイナー贔屓の私は大好きな機体です。
※Fw190の発展型であるTa-152について
miko1035さんが記事をUPされています。下のトラックバックから是非ご覧ください。
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◇プラモ-ドイツ | 旅行/地域
Posted at
2007/05/13 17:26:24