
この数日、すっかり湿度が高くなって、ただでも指紋ベタベタプラモ作りが、一層困難さを増していますが、皆さんの声なきご要望にお応えして、有名な機体メッサーシュミットBf109がロールアウトしました。今回は特別に指紋模様迷彩で(笑)(ギャラリーは
こちらです。)
ドイツの戦闘機の代名詞といえば「メッサーシュミット」・・・もちろんこれは人の名前で、この後に続く一連の番号が正式名称なのですが、英数字だけの名前は今ひとつ覚えにくいですね。英国軍などは買うと決めたら愛称を付ける方針だったのかどの機体にも親近感が湧くのですが・・・まあ今でも320iとかで呼ぶ事もあるし国民性なのでしょうか。
第二次大戦の戦闘機を代表するこの機体、大戦前
スペイン内戦で実戦の洗礼を受け、ポーランド、フランスへの快進撃の際には陸軍のすぐ後ろをどんどん前進して行きました。元もと独空軍は戦術空軍的な色彩が強く、このBf109も陸軍を支援するための戦闘機という性格を持っています。ですから、広大な太平洋を空母に搭載され、長大な距離を侵攻した日本の戦闘機とは違い、速度(加速力)、上昇力を重視していましたが、航続距離については驚くほどの短さです。零戦の3000km近くに対しBf109はたったの700km弱です。(燃費のいい車だったら負けそうですねw)
全ての面で当時の最優秀な機体だったBf109ですが、この航続距離の短さが初めて欠点として露呈したのは
バトル・オブ・ブリテンに至ってからです。これは英国を航空攻撃(とその後の上陸作戦)によって屈服させようと半年近く続いた大規模な航空戦ですが、ヨーロッパ大陸から英国本土爆撃に向かう爆撃機の護衛として参戦したBf109は航続距離の短さから充分な護衛が出来ませんでした。爆撃機の目的地ではホンの十数分間しか戦闘が出来ないという、ウルトラマンのカラータイマー的状況だったそうです。結果的には英国戦闘機軍団は崩壊の瀬戸際近くまで追いつめましたが(総統自らが攻撃目標を変更したという幸運もあり)、上陸の前提となる制空権の確保には至りませんでした。
搭載されているエンジンはダイムラーベンツの倒立V型12気筒液冷エンジン。燃料は直噴式だったため、マイナスGの掛かるような激しい機動でも「息をつぐ」ことがなく、キャブレター方式を搭載していたスピットファイアに対してアドバンテージがあったそうです。ベアリングを多用し技術の粋を集めたエンジンは日本でもライセンス生産され、「
飛燕」などにも搭載されました。(ただし日本の工業技術では荷が勝ちすぎたのですが)。また機体自体も3機輸入され、
陸軍の各種戦闘機と模擬空戦を行っています。
他国に比べて、スーパーなエース(敵機を5機以上撃墜すると「エース」ですが、独空軍では100機以上のエースが多数いました)の多い独空軍ですが、より高性能だった
Fw190等より特にそれらのエースに好まれた機体です。大戦終了までパワーUPを重ね馬車馬のように働いた機体です・・・が、スマートで無骨な形から、同じ馬でもワイルドな駿馬というイメージですね。
まだまだエピソードには事欠かない機体ですが、今回はここら辺でw
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Posted at
2007/06/14 21:40:00