
寒くて暗くて雨の週末・・・引きこもって持ち帰り仕事に飽きたので(笑)正月に作った英国の多用途機ウエストランド「ライサンダー」のご紹介です。(今回は珍しく自然光中心に撮りました。ちょっとしたジオラマ風にもしたので
ギャラリーもどうぞ)
この機体は地上軍との連携で近距離の偵察、着弾観測、連絡、軽輸送等の多用途に対応する機体として、短距離離着陸性能と安定した低速飛行性能、良好な視界等を重視した直協機(参考までに日本の直協機は
こちら)として大戦前に開発が行われました。
コックピット部分が絞り込まれた特徴的な主翼は高い位置に取り付けられ、全周をガラス張りにしたコックピットと共に視界の良さが特徴です。また不整地での運用を前提として大きめタイヤを備えた主脚は胴体から持ち出され、その脚部には小さな翼(パイロン)が設置されています。ここには10kg爆弾やロケット弾を装備することが出来ました。
ドイツのフランス侵攻時には大陸派遣軍としてライサンダーは偵察や阻止攻撃に出撃しましたが、ダンケルクの撤退までに全滅の憂き目に遭います。一線機としては敵軍の支配する空域ではあまりに低速、低武装だったと言うことのようです。
そこでその後のバトルオブブリテンの時期には、沿岸哨戒任務や、海にパラシュートで脱出したパイロットを捜索し、ゴムボートを投下、沿岸の救助艇に無線連絡を行う捜索救助任務に就きました。それらの任務はすぐに、より任務に適した他の機体に受け継がれ、ライサンダーは一旦役割を終えたかのように見えました。
しかし、本当の活躍の場はこの後訪れます。胴体下に増漕(燃料タンク)を取り付け航続距離を伸ばしたタイプでは、英本国から夜間密かにドイツ占領下の地域に連絡要員(つまりスパイ)や連絡用の機材等を運ぶミッションに使用されることになります。元もと不整地への短距離離着陸能力に優れた機体にはうってつけの任務でした。木金骨に羽布貼りの機体はドイツ側のレーダーに探知されにくかったということもあったようです。(その頃の塗装は英国機特有の
上面迷彩、下面黒一色の塗装でしたが、今回のキットでは前期の普通の迷彩塗装にしています。)
実際の所、文字通り「陰の任務」に活躍したためその記録はほとんど残っていないようなのですが、ちょっとユーモラスな姿とは裏腹に、困難なミッションに活躍したということで(私も含め)大戦機ファンには人気のある機体です。実際完成したキットを眺めると感慨の深いものが(なかなか
手に入りにくいこともあり)あります。
ふう、これでやっと製作済みの機体を全部紹介出来ました・・・次は何を作ろうかなぁ。やっぱり、英国ライサンダーを作ったらドイツ側のあれかなぁ(笑)
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Posted at
2008/01/12 14:16:32