
美大への進学を希望して、高校3年生と浪人した一年、私はデッサンを高校時代の先生に教えて頂いていました。一般的には美大受験専門の予備校に通うのですが、先生のお宅のアトリエに週三回通って、ひたすら石膏像のデッサンを描いていました。
で、その恩師である先生はいわゆるグルメ・・・特に甘いものが大好き、ということで、デッサンの合間に時々美味しいものを頂くこともありました。中でも先生のお気に入りが、空也の最中、とフロインドリーブの焼き菓子♪
(ちなみに空也はさすがに若造では行ける店ではありませんでしたのでw)大学への入学が決まった春休みに、大阪の実家からまず行ったのは
神戸のフロインドリーブ。このお店はNHKの朝ドラ「
風見鶏」のモデルになったお店です。
その後大学に入ってから初めて東京フロインドリーブを訪れました。先生からあらかじめ聞いていたのですが、その小さな店のたたずまいは「地味」の一言(笑) 白いタイルを基調にした、何だか薬屋さんみたいなお店は、知らなければただの素っ気ない店。唯一粗熱を冷ます大量の食パンが店の凄みを見せていました。都心のいくつもの名門ホテルがこの店からパンを買ってる、ということでした。
東京フロインドリーブの焼き菓子は一言で言うと、ドイツ焼き菓子の王道(と言いながらドイツに行ったこともないのですがw)。何の奇もてらいもない、堅め、ボサボサ(笑)、干しぶどう、というお菓子です。この焼き菓子は駿台坂下の珈琲専門店など、数カ所で頂くことが出来、そういうものを食べるたびまた店に行ってみたい、と思っていたのですが、今回の訪問は20年以上ぶり、ということになりました。
店は建て替えられたようで、やや分かり易い可愛らしさが、かつての玄人の世界観からは離れてしまったのが個人的には残念です。店内の品揃えも菓子パン的な物がメインになっていて・・・まあ、日々の商売ということを考えれば致し方ないのかな、と。
でも、まるっきり季節外れですが(笑)ドイツの代表的なクリスマスケーキ「シトーレン」を買って帰り、珈琲と頂くと、それは、それは幸せな一時となりました。むしろ歳をとった今の方が、このお菓子の良さが身にしみる・・・というか舌にしみ込むようになったようです。(
ギャラリーもどうぞ)
オススメです♪
東京フロインドリーブ (パン / 広尾、恵比寿)
★★★★☆ 4.0
Posted at 2010/01/24 20:49:29 | |
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