
正月番組を横目に、07年最初の機体がロールアウトしました。A-1ダグラス「スカイレイダー」という、あまり知名度の高くないこの機体は、1945年の初飛行からベトナム戦争まで実に23年間に渡って米海軍の艦上攻撃機として活躍した機体です。(よろしければ
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太平洋戦争の中盤、米海軍(日本海軍でも同様でしたが)では艦上攻撃機について、それまでの攻撃機(水平爆撃と雷撃を行う)と爆撃機(急降下爆撃を行う)の2機種を統合する動きがありました。狭い空母上でのは機種が多いことの弊害が大きく、高出力エンジンの出現と機体構造の強化によって、1機種で多用途をこなす攻撃機が現実的になったことから試作が行われ、その結果開発されたのがこのA-1スカイレイダーです。
2500馬力以上のエンジンを備え、胴体下面を平らにしたデザインは爆弾等の搭載に有利な形状となり、なんと単発機ながら3t以上の兵器積載量を誇ります(ちなみに日本海軍の双発爆撃機「
一式陸攻」は約1t)。驚異的な積載量と長大な航続距離(=滞空時間)によって、ベトナム戦争では敵地に降下したパイロットを救出するコンバットレスキューやCAS(近接航空支援)等の任務に就きました。「搭載出来ないものはない・・・キッチン以外は!」という宣伝文句があったのですが、朝鮮戦争では
流し台を搭載したり、ベトナム戦争では実戦で
トイレを投下したというエピソードも残っています。
全く余談ですが、当時を舞台にした「
イントルーダー~怒りの翼」という映画の最後に、撃墜されベトコンに取り囲まれたパイロットの上空をこのスカイレイダーが飛ぶというシーンがあります。飛行機好きにとしてはイカしたたまらないシーンです。※一般の皆様にはあえてDVDを買ったりされないよう申し添えておきますです。w
膨大な爆弾やロケット弾を搭載し、味方に近い位置に低空から正確に攻撃を行うという任務(CAS)にはレシプロ機の低速度がマッチしていた事もありますが、スカイレイダーは搭載した4丁の20mm機銃によって、ジェット戦闘機である北ベトナム軍のミグ17を4機も撃墜したという記録も残っています。
米海軍
最後のレシプロ攻撃ですが、制定ナンバーの変更によって
A-1という(Attackplaneの1番目)という
最初のナンバーが与えられています。ということで、今年最初の機体として作った・・・というのは何とも苦しい言い訳ですね(笑)
今年もプラモは作り続ける予定です・・・笑って許してやって下さいませ。
※1/9
miko1035さんの
A-1とA-4を紹介されたブログにTBつけました。
Posted at 2007/01/03 17:50:27 | |
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