
まず大上段に構えて言うと、
名前というのものは人間のコミュニケーションにとって、一番大切なものです。私が「ネコ」といった時、それを聞いた人は正しく「ネコ」を思い浮かべないとコミュニケーションは始まりません。大げさに言うと人間の
文化というのは世の中のありとあらゆるモノや事象に「名前を付ける」事が大きなウエイトを占めています。「文にする(化)」という言葉自体それを表しているのかも知れませんね。
で、ここからは↑の写真のパンフをもらった時から考えていた、ある架空のお話です。
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あるところに大きな農協がありました。十数年前には、そこで採れる米には「あしたこむすめ(明日小娘)」という名前を付け、もちろん「魚沼産コシヒカリ」ほどではないにしても、ある一定のブランド力を持っていました。その当時は熱心なファンもいたそうです。
近年その農協では「あしたこむすめ」の後継として、「あしたこまち(明日小町)」という米を販売し、それなりのファンとシェアを獲得しています。
で先月末に、さらに新しい品種の米を発売することになり「あしたこまちネオ」という名前を付けて販売を開始しました。
しかし、その「あしたこまちネオ」は「あしたこまち」とは品種的にも味的にも何一つ共通した部分はないそうです。担当者に聞くと、「あしたこまちネオ」は元もと「農林FSC号」として開発が進められていた品種なのですが、昔懐かしい「あしたこむすめ」のファンだった人達に買ってもらいたいこともあって、「あしたこまち」という名前を使ったそうです。
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もしも、この架空の話が現実に起こったら皆さんどう思いますか?
私には消費者を馬鹿にした話しだと思えますね。私の知っている「あしたこまち」と、その農協の売る「『あしたこまち』ネオ」はまったく別なのに、名前は同じ・・・。売り手の事情(マーケティング)で名前だけを騙る、詐欺的な匂いまでします。
名は体を表す。
いえ、そこまで行かなくても、まったく違うモノに同じ名前を使うのはやめて頂きたいと。「
他社の真似ではない」「
まったく新しいカテゴリーだ」とそこまで意気込むなら、しっかり「新しい」名前をつけろよ、と。
※毎度ながら、マークXZIOという車自体に対する批評ではなく、あくまでメーカーのマーケティング(先行)の姿勢に対する批評です。
Posted at 2007/10/07 22:28:48 | |
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