
先日久しぶりにオークションで手に入れたキットを、ストック場所に積もうとして、はたと困りました。プラモは基本的に国別に積んでいる(在庫管理のデータベースもまず国の項目から記入する)のですが、「F-86セイバー航空自衛隊機」というキット、一体どこに積むべきかと・・・。開発したのは米国、でもライセンス生産は日本ですし運用したのも所属したのも日本です。結局米軍機の中に積みましたが・・・つまりこれが「物事を階層的にそれぞれのディレクトリ(フォルダ、書庫、棚)に納めることの限界」です。
同じ事がウェブ上の検索サイトにも当てはまります。かつて検索サイトの王者はYahooでした。初期のYahooはディレクトリ型検索エンジンと呼ばれ、分類に従って各サイトを各書庫(ディレクトリ)に納めていました。また、ディレクトリに分類することの根本的な限界(上記のプラモ例など)をディレクトリ同士のリンクによって巧みに補いました。(以下の例は唯一現存するディレクトリ型検索エンジン「
ODP」のサイトです)
例えば「
ペット」というディレクトリが(上位に「レクリエーション」を持ちつつ)あります。その下には「ペット用品を扱うオンラインショップ」というディレクトリがあるはずなのですが、もっと上位に「オンラインショップ」というディレクトリがあるため、「ペット用品オンラインショップ」は上位のディレクトリに従って「オンラインショップ」の下に位置してしまいます。それを補うため「関連ディレクトリ」として「ペット」階層の中にリンクを設置しています。
一言で言うと、末広がりに増殖するディレクトリの間に自由にワープルートを作るという手法ですが・・・ややこしいですね(笑)実際ODP(ボランティアのエディター同士の話し合いをベース運営されていましたが)の掲示板はディレクトリの作成やリンクについてケンケンガクガクの議論がありました(私は疲れて、止めちゃいましたw)。
Yahooでも同じ状況でした。しかもすぐに(ODPよりずっと前に)、ウェブ上のサイトの爆発的な増大、に人力による分類作業が間に合わなくなります。そこに登場したのがGoogleです。ウェブ上を自動で巡回するロボット(プログラム)「スパイダー」によって各サイトからキーワードを収集して、それを元に検索結果を生成する、というタイプです。それぞれのサイトにキーワードをポストイットしていくというイメージでしょうか。
ちなみに皆さん今ブラウザのブックマークって使ってますか?ブックマークというのも(ローカルなPCに保存されているだけで)全くのディレクトリ型検索です。私はODPの経験から早くからブックマークを捨て、Google検索を使うようになっています。今では常用するブックマークはポータルサイト(MyYahoo)にまとめ、それ以外は毎回検索(GoogleToolBar)しています。沢山ある自分のブックマークから目的のものを探すより、直接検索しちゃった方が早いはずです。
常に検索対象が増加する対象に対して、ディレクトリ型の分類は根本的に対応出来ない、というのがこのお話の結論です。
(いえ、すでに150個以上あるプラモデルの在庫の話、ではなくてw)
Posted at 2009/08/07 23:32:26 | |
トラックバック(0) |
▽徒然に車以外の話 | パソコン/インターネット