
先日、アイザック・アシモフの科学解説本が素晴らしいとちょっと
書きましたが、その中で一番印象的だったエピソードを1つだけ・・・。
「夜空はナゼ暗いのか?」という素朴な問いに皆さんはどう答えますか?
1.それは明るい太陽が無いから
2.そもそも暗いのが『夜』だから 等いろんな答えはありそうですね。
上記の2の答えはひとまず置いておいて(笑)、
1.についてはどうでしょうか?
・夜空にある星々が沢山あればある程度明るくなりそうです。ではその数が膨大になれば、太陽と同じような明るさにはならないでしょうか?
もし
星や物質がある程度均等に含まれる宇宙(以下単に「宇宙」と書きます)が、無限大の大きさを持っていたとしたら、夜空は暗いままでしょうか?
上の図は地球を中心に
半径rの球と
半径2rの球を表現しています。
Ⅰ)それぞれの球の体積は
・小さい球 r×r×r×π(3.141592・・・) …A
・大きい球 2r×2r×2r×π(3.141592・・・) …B となります。
その体積を比べるとはB-A=7、すなわち、大きい球の体積は小さい球の体積の7倍になり、そこに含まれる星や物質の量も同様に7倍になるはずです。
では、それぞれの球から発せられる光はどうでしょうか?
光りには、
距離の2乗に反比例して弱まるという法則があります。
Ⅱ)大きな球の半径は、小さな球の2倍ですから、それの2乗を分母にした割合で、大きな球内からの光りは弱まります。
すなわち、平均的には光りの量は
1/4 になります。
Ⅰ)で大きな球に含まれる星=光りの量が7倍で
Ⅱ)で大きな球に含まれる星からの光りは1/4倍になるので、
大きな球からの光りの量は小さな球からの光りの量に対して
Ⅰ)×Ⅱ)=7×1/4=
1.75倍となります。
つまり、
半径が2倍の球からは1.75倍の光りが届くということになります。
もし、宇宙が無限であるなら、2倍4倍8倍と半径を広げていくことで、結局夜空には
無限大の光りが溢れることになります。
大変単純化した幾何学のお話ですが、
「夜空がナゼ暗いのか?」という問の答えは
宇宙が有限だから、というのが一番簡単な答えになります。
※星や物質がある程度均等に含まれる宇宙、という意味ですが・・・いや、そもそも星も物質も無い所ってどういう所なんでしょうね?
※もっと説得力のある解説は、アイザック・アシモフに聞いて下さい(笑)
Posted at 2010/02/17 23:24:24 | |
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