
先週末、土曜日はアウディに行って、その後DVDで「ローレライ」を見ましたが、日曜日は結果的に何もせず、安穏とDVDを2本+CDを駆け足で3枚聞くというコレステロール蓄積に専念したような状況でした。
日曜日に見たのは、「TAXi」と「パッション」。あまりにかけ離れた2本ですが、大体DVDのチョイスは「重め=パッション」「軽め=TAXi」「はずれかも?=ローレライ(笑)」という3枚を借りるというパターンなのでこういう事になるわけです。映画には疎いのですが簡単なインプレッションを。
「
TAXi」
ご存じのようにプジョーが爆走する映画。思っていたほどカーチェイスに派手さがないのですが、そこここに出てくる「アンチ独逸」ネタが個人的には面白かったですね。(悪者役はドイツ人強盗団でベンツに乗っている)結果的にプジョーvsベンツという事になるんですが、ま、いいかな(笑)激しい激突、銃撃戦があっても結局誰も死なない、傷つかないあたりはハッピーで吉。
ちなみに、主人公の彼女が非常に良かったですね。エキゾチックな美人でセクシー、なのに、忍耐強くて性格優良。
ラストシーンにもう一ひねり欲しかったですが楽しめました。(これでやっと、続編2本に取りかかれますし)
「
パッション」
ショック死する観客が出たというこの作品は、残酷なシーンに対する非難も多いようですが、映画というものが、「映像による表現」であるのは自明の理である以上、私は評価します。
この映画はキリストの「受難」を描いていますが、キリストが(逆らう事なく)それを受け入れたのは「自らの受難で全ての人の罪を贖う」ため。新約聖書にあるいくつかのエピソードも非常に丹念に描かれていることを考え合わせると、残酷なシーンも作り手の誠意の表れであろうと評価します。「全ての人の罪を贖う」ほどの受難とはどれぐらいのものだったのか?そう問いながら見ると残酷なシーンにも違った意味を見いだせるような気がしました。目を覆いたくなるような受難というものを、最新のエフェクトで表現が出来るようになった、だから表現したのだ、という作り手の誠意と私はとらえたいと思いました。
と、肯定的な部分は多いのですが、論争になっている「ユダヤ」の描き方については、作為的なものを感じる部分はあります。最後まで悪意と扇動によってキリストを処刑
させようとするユダヤの聖職者達という描き方に対して、(実際に手を下す)ローマ兵は無教養で下品ながらも「無知な乱暴者」という描き方をされています(キリストに畏敬の念を抱くローマの兵士も描かれています)。ローマの総督官に至っては苦悩する人間として描かれていることもあり、そのギャップは大きく、そこに作為を感じます。
この作品についてはまだ消化しきれていない部分もあるのですが、現時点では力作にして名作であると思います。まだご覧になっていないなら、(時間はかかりますが)新約聖書を少し読んでおくとより一層理解が深まるかと思います。聖書に書かれている小さなエピソードをしっかりと描くという部分がこの作品の大きな美徳です。それが評価出来ないと残酷なシーンのみ目についてしまいますので。
それにしてもレンタル料300円くらいで、これだけ楽しませてもらえるなんて、良いですね~。以上、映画に詳しくないのに長文失礼しました。・・・映画ってホントにいいもんですね(笑)
Posted at 2005/10/17 20:24:31 | |
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