
ついに完成キットが
50機目に到達致しましたっ(汗)
なのにこの罪悪感に満ちた達成感はいったいどうしたことでしょう(笑)
記念すべき50機目は何にしようかとしばし悩んだあげく、特に深い意味もなく、ただ作りたくなった機体にしてしまいました(あれ?笑)
「三菱 零式水上観測機」というマイナーな機体・・・「零式」といえばもちろん「零戦」が真っ先に思い浮かぶのですが、他にも沢山の「零式」があります。皇歴2600年=昭和15年に制定された海軍機にはみんな「零式」が付きます。なので、
零式水上偵察機、
零式小型水上偵察機、
零式輸送機等々日陰の(笑)零式機の代表としてご紹介いたします。(
ギャラリーもどうぞ)
この機体は戦艦や巡洋艦の艦載機として、昭和9年頃から三菱の他に、水上機に経験の深い愛知、川西の2社が試作コンペに参加し開発が進められた機体です。「零式水上
観測機」という聞き慣れない名前ですが、大型艦の主砲の大型化=射撃距離の増大に伴って、着弾の観測を主な任務とした機体です(もちろん、艦隊の前方に進出して敵艦を索敵することも大きな任務ですが)。これよりも一回り大きな「零式水上偵察機」と共に開戦時から多くの艦艇に積まれ、開戦を迎えることとなりました。
一見して分かるようにこの機体は複葉機・・・形式としては古い形なのですが、複葉機の最終形と言っても良い洗練された機体です。胴体は全金属製セミモノコック、各翼も可動翼以外は金属製です。 フロート支柱の大きな一本足は金属製、流線型に整形され、主翼上下を結ぶ張り線もそれまでの海軍の仕様だったダブルからシングルにされ、無駄な抵抗を省く工夫によって、それまでの機体より最高速度は70km/hも速くなったそうです。
格闘性も水上機としては抜群だったそうで、当時配備されていた
96式艦戦との模擬空戦でも、ドッグファイトに持ち込めば優位にたてたほどだったとか。実際最前線の基地に配備された零式水観は敵機の迎撃にも実績を残しています。
しかし、残念なことに、この機体の本来の任務である「着弾観測」という任務はほとんど発生しませんでした。巨砲大艦主義は(はからずも)日本の航空兵力による真珠湾攻撃で開戦と同時に葬り去られ、水平線の彼方の敵艦を戦艦の主砲で砲撃するといった戦闘は発生しなかったのです。
日本海軍最後の複葉水上機として、また、日の当たらない「零式」機として、本来の任務以外で善戦した隠れた名機です。
Posted at 2007/09/24 17:18:25 | |
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