
先週、プジョーから初のクロスオーバーとなる
3008の内覧会の案内が届いていたので、久しぶりに試乗に出かけました。3008は(数字から予想出来るとおり)308をベースにした背の高い(正確には最低地上高と着座位置が高い)SUVです。308SWより全長は少し短く、幅は少し広く、重さはほぼ同じ。エンジンも308と同じく1.6Lにトルク重視のターボの付いたもの・・・駆動系で大きな違いは、
当然4WD ではなく(笑)、6ATになったことです(そのうち308もそうなるとのお話でした)
エクステリアとしては、他のチェシャ猫達よりフロント部分に厚みがあり、やや鼻先が丸いので「日本の家猫」系の顔つきです。グリルのカタチも大人しいのでネコバス、チェシャ猫好きとしてはちょっと物足りませんでした(笑)

外から眺めると、写真で見るより全体のディメンションはコンパクトな印象です。頂いたカタログで見ると最低地上高は160mm・・・あれ?ってくらい低いですね。でも実際乗り込むと着座位置は高いです。シート座面がフロアから高さがあって、一番低くセットしてもペダルは踏み落とす感じ。この感じはロールを感じやすい姿勢ですから、嫌な予感がします(笑)

運転席の構成はコックピットという言葉が相応しい囲まれ感が素敵です(好きな人にはね)。助手席との間には高くて幅のある肘掛け?があり、シフトレバーはそれに載っているのでシフトはとても高い位置にあります・・・ちなみにFFですからセンタートンネルの中は巨大な収納になっていました(しかも助手席側からしか使えません(笑))
電磁式のパーキングブレーキのスイッチもここにあり非常に使いやすいです(レガシィもこうして欲しかったw)
蛇足ですが、センターコンソールが高くて幅があるので運転席と助手席を行き来するのは不可能です・・・今後助手席の人を襲う可能性のある方には全く不向きですのでお気を付けて(笑)
走り出すと1.6L+ターボのエンジンは静か且つトルキーです・・・走り出しの一瞬、15km/h位まではちょっと非力感があるのは
308と同様ですね。ただしそれを過ぎれば加速は滑らかです。4ATでも実は充分なのですが、6ATになってこの滑らかさ感は少し洗練されたかなと思われます・・・ただし逆にマニュアルモードでシフトダウンすると、滑らかにつながりますがエンジンブレーキは全く効きませんでした。
で、懸案のサスペンションですが・・・やっぱり良いです。「やっぱりかよ」って自分でも思うのですが、非常に高い着座位置の割にロールを感じることが少なく、かといって固さや尖ったところも感じない、というマジックは素晴らしいですね。いったいどうやってるんだろう、って不思議な気分になります(笑)
→やっぱり、ロールを抑制するデバイスが組み込まれていました。「
ダイナミック・ロール・コントロール」という、リアのトーションバーの左右の油圧をコントロールする機構です。効果絶大でした。

運転席の正面には10cm四方くらいのHUDが設置されて、速度や、安全装備である前車との車間距離警告システムのセット等の情報が投影されます。これのおかげで普通に運転する限り、メーターをほとんど見ることなく試乗を終えました。
総論的に見るとこの3008は大変こなれた印象の車でした。308SWとの価格差は約+20万円で、この数年のデバイスの進化版を積んでいて、と考えるとリーズナブルです。山坂道を軽快に駆け上るというよりも、高速道路を200km楽に走り、目的地での遊びに体力温存する、という使い方には最適かなと思います。
ええと、我が家では、
妻の評価はプジョーがうなぎ登りで、アウディに次ぐ第二位にランクされた、とのこと。ただし3008は内装は最高ですが、トータルすると308SW(+6AT)のほうがいいね、ということになりました(笑)

根本的な問題として、3008はクロスオーバーと言いながら、着座位置、エクステリアやデザイン、リアハッチの開き方、というごく
枝葉の部分しか「クロス」していないという感じがします。駆動方式はFFだし、シート座面が高いだけで視線の高さほど最低地上高は高くないし、前席は全くウォークスルー出来ないし、完全5人乗りだし・・・
・・・
でも良い車だなぁって思っちゃうのがフランス車の不思議なところですねw
あ、あと、RCZの簡単なパンフレットももらって来ました(ハート)
Posted at 2010/05/30 17:53:53 | |
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