
先日会社でダイバーシティの研修を受けました。車椅子に乗っている、目が見えない、耳が聞こえない、外国人など、それぞれの「特性」を持った人から、直接話を聞いたり、体験をしたり。その中で、研修中は聞きにくいことを遠慮なく質問してください、との事だったので、本当に遠慮なく聞いてみました。
耳の聞こえない方には、「音楽は楽しめますか?」と聞いてみました。「メロディーはわからなくてもリズム(ビート)は感じます。耳の不自由な人向けの『抱きスピーカー』もあるんですよ」とのこと。
生まれつき目の見えない方には「『色』はどういうイメージですか?」と。「母に教えられて言葉としてイメージがあります。例えば青は『格好いい色』とか。」とのこと。
ああ、これはすごい。
デザインの仕事では、人にその色を選んだ理由を説明する必要性に迫られることがあります。「青」を選んだら、その理由を「言葉」で説明するのですが、もし、「青」という色の共通認識が分かれば、それを基準に説明が出来るのではないかと。色を言葉に置き換えた辞書のようなものがあれば役に立つのかも知れないと思いました。
その辞書を編纂するのには、生まれつき目の見えない方々に、それぞれの「色」のイメージを「言葉」として聞くのが一番確実かも知れません。親や兄弟や友人や恋人が、目の見えない方に一生懸命「色」を伝えようとした「言葉」を一番多く知っているのは、目の見えないご本人、という事になるのではないかと。
この研修を通じて、様々な障害を持つ人に必要なことは同情ではなく、それぞれの特性を知ることだと気が付けました。有意義な体験でした。
Posted at 2017/12/11 22:07:37 | |
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