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2024年03月22日 イイね!

タイヤ温まり前後左右で感じてる?【オーポリ720Sタイムアタック1分56秒の裏側】

タイヤ温まり前後左右で感じてる?【オーポリ720Sタイムアタック1分56秒の裏側】先日のオートポリスで720Sのタイムアタックを敢行しました。

今迄の子でオーナーさんを乗せて58秒0というのがベストだったので、FSWで言うなら袖森とTC2000が10~11秒差というのと一緒の法則なので47-48秒がFSWで同乗走行のタイムって事になります。

コンセプトはノーマルを維持してパワーとかブレーキとかは弄らず、タイヤの銘柄とサイズだけ前後10mmづつワイドでメーカーと銘柄は前後で変えているというクルマです。

700馬力くらいあると1名乗りと2名乗りの差は重量エフェクトの大きいオートポリスでも恐らく0.5秒内と推測、タイヤを今回はサイズと銘柄は維持して新品を投入、私がアタックをする前に3Lapのみ他のドライバーさんがDriveして58秒台のラップでタイヤの熱入れをしてくれている、、、という状態です。

目標は56秒台、公式記録として残したいというオーナーの意向で主催者さんの了解を得て、レース形式の走行会の決勝の中でピットアウトスタートし、クリアが取れた所でアタックして終了というストーリーで進めました。

タイヤの温まりの図などはFacebookの私の投稿を見て貰えれば分かると思いますが、タイヤの特性的にフロントは温まり易く、ピークのグリップの時間は比較的長め、でもリアは初期の温まりが悪く、ピークに来るとフロントと同等か少し上回る位まで来るけど、ピークの時間が短くて直ぐにグリップダウンをするという傾向です。

これは720Sのリアタイヤ依存の傾向も関係してますが、タイムを出すためのHモードもPモードもT(トラックモード)で電子制御もDYN(ダイナミック)という上手く走らないと暴れるモードを選択して走行しているし、計測2Lap目にはフロントはまだ少し余力あるけど、リアはもう終わっている可能性が高いという検証結果を元に今回アタックするので、実は計測1Lap目にきっちりクリア取って走りを合わせこむという事も大事ですがそれ以上にアウトラップでどうタイヤを温めるのか?が重要な状況でした。

Facebookの映像を見てみて貰うと、、、

ピットアウトの際に2速で軽くホイルスピンしているし、1コーナーなどコース前半はまずフロントタイヤを温める行為をして、リアが来そうなターンインは慎重に言っているのが分かります、そしてW左なんかはまだリアの右が来てないのが分かるので、特にリアはコースのレイアウト上で左が先に暖まり、右は100Rを踏んで出ていくくらいまでは非常に慎重、2ヘアの加速で左リアがある程度右のリアと同等まで来ているのを確認したらコース後半はフロントは使わず、リアの温まりの左右差を補正しつつ、ターンインでリアが軽く成り易い所で登り区間だから、出方がマイルドで少し安全に積極的にリアタイヤのグリップを確認しながら、出口の加速でも温める、W右区間の先のブリッジ下が最後の左リアの温まり確認できる所まで、そこまででキッチリ4輪の温まりを完成させるという作業をしているのが分かります。

計測1に入る時点でのフロントの温まりはMAXに対して9くらいはありましたが、リアは実はまだ7とか8とか、仮にこれを1Lap目に入る時点で前後共に9とか9.5にする事は可能なのですが、それをやると1lap目のコース後半には前もタレ始めるし、リアのタレはそれ以上でタイムを出すのに非常に重要なコース後半の登りセクターでオーバー傾向になってしまう危険性がある、、、だからT-1はまだ入口ちょっとアンダーっぽくて、出口の加速ではリアが暴れる位を想定し、3コーナーから先のテクニカルセクターや100Rから2ヘアに差し掛かる時に前後のグリップが最高状態かつ前後バランスが取れている状態を狙ってました。

Facebookに公開しているのは計測1lap目の前半100Rまでですが、アタックラップはオーナー様のFacebookをご覧頂ければ公開されていますので是非そちらへ。

計測1のブリッジ下では計算しきれないペースで走行していた2台のうちの1台と遭遇してしまい、コンマ2-3はロスしたか?と思いきや、あとでデータを見る限りはそこまででもなく、、、計測1のT-1からT-3は気を付けていたけど予想以上にまだリアが来てなかったので加速でロスしてしまい、そちらのほうがコンマ2以上影響あって、それでも何とか車内のタイム表記は57秒057とかで、クールラップを挟んでの実質計測2Lap目にも挑んだんですが、もう前もグリップダウンしているし、それよりもリアのグリップダウンが予想通り大きく、58秒フラットしか出なかった、、、

悔しいな~、あのブリッジ下さえ無ければ56秒入ったはずなのに、、、と思いつつ戻ってきたらオーナーさんに『公式記録では56秒9が出てました、良かった!!』と言われて安堵、、、という流れでした。

こうした一発入魂のタイムアタックの場合は走らせ方もパチッと合わせる為の下情報や経験も必要だし、セットアップやタイヤの温まりも綿密に計算して温める必要ある(前後だけでなく前後左右に意識を持って、どんな操作をどこですればどこのタイヤが温まるか?暖まりを確認できるか?まで考える)、路面状況や気温や風などもタイムに大きく影響するので、針の穴を通すような行為を重ねる必要がある。

オーナーさんの日頃の研究解析能力の高さも不可欠だって事です。

まだまだタイヤが本当の新品から温められたら、、、とか、登りの加速区間のフロントの浮きを抑える為の方策があれば、、、とかタイムアップのネタはあるようなので、また季節が来たら呼ばれると思う(笑)
Posted at 2024/03/22 12:39:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
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