
長いですよ(笑) ・・・
「電子制御トルクスプリット4WD ATTESA E-TS」です。
で、久方ぶりに資料室のカタログを引っ張り出してきました(このぐらいのボリュームが良いですね、カタログは)。
1989(平成元)年5月のファーストカタログから ・・・ この時は、裏表紙裏の1頁の予告編でした(GT-R・GTS-4は、8/21発売だったから)。
「強大なパワーでFRドライブすることを基本とし、限界に踏み込んだそのとき、4輪が大地を蹴る。」
この文章がすべてを表してますね。
で、GT-R専用カタログから ・・・
「280馬力という強力なエンジンパワーを有効に路面に伝え、しかも安全確実にドライバーのコントロール下に置くこと。」と前置きし、
「FRの素直な操縦性能、アクセルワークとブレーキングの駆使による独自のドライビングプレジャーを継承しつつ、トラクションによる速さを加えたのが、この4WDシステムの画期的な特徴である。」と続けてます。
故に ・・・
「当然、従来の4WDシステムとは性格を大いに異にする。」とします。
つまりは、FFベースのフルタイム4WDとは違うってことです。
アウトバーンを高速安定走行するアウディのクワトロは、ベンツやベンベーに大きな衝撃を与えました。
「悪路」や「雪道」というイメージの強い4駆車の在り様を大きく変えました。
4つのタイヤに駆動がかかるので、かなりのパワーに対応できるワケです。
ただ ・・・ 徳大寺御大の言葉を借りれば、「面白くない」そうです。
そこで、出てきたのが、BNR32だったんです。
先代R31で「後輪操舵」技術(ハイキャス)も進化させ、
それを新しい足・4輪マルチリンクサスで受け止め、4輪への駆動配分を「電子制御トルクスプリット4WD ATTESA E-TS」が行うというシステムを構築したワケです。
それは何のためか ・・・ グループAレースで「勝つ」ためです。
R31の2ドアスポーツクーペに「GT-R」を与えなかった(当初は「GT-R」のエンブレムがあったらしい)が、
このBNR32で16年ぶりに「R」が復活したのです。
で、1990(平成2)年にホモロゲモデル「GT-R NISMO」を限定500台で売り出し、グループAに参戦していきます ・・・ レースの関心のない私でも知ってる(汗) ・・・ そして、29戦全勝という華々しい戦果を残します。
「ライバルの後塵を拝するスカイラインを見たくなかった」という、開発主管の言葉が泣かせますよね ・・・ 初戦は、ライバルすべてを周回遅れにした完全勝利でしたね(遠い目)。
Posted at 2024/10/25 00:08:19 | |
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