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ここは、万葉線の越ノ潟駅。加越能鉄道と言ったほうがしっくり来るのは、エトランゼゆえか。JR高岡駅から越ノ潟までの12.9キロで、ご覧のとおり路面電車スタイルだが、法律上は軌道線(路面電車)と普通鉄道線の両方が混在している。

というのも、元々は鉄道線として、画面奥方向に富山市内まで続いていた。が、掘り込み式の富山新港の建設で道路もろとも分断されてしまい、高岡側だけレールが残っているのが現在の姿。

普通に往来できていた区間が分断されたので、その代替として富山県営渡船が運航されている。これが画面奥の乗り場で、ちょうど船が着いたところ。そして右横には射水市のコミュニティバスも来ている。

何がすごいか、というと、県営渡船は日中30分おき、万葉線は日中15分おき、コミュニティバスは平日1日9便という中で、見事に時刻を揃えて相互の乗り換えができるように合わせてある、ということ。

公共交通をできるだけ使いやすくしよう、という強い意志が感じられる。それでもお客さんの数は数えるほどしかいない。これもまた現実の姿である。

ちなみに県営渡船は、港の建設で必要になった経緯から、今も土木部富山新港管理局の管轄らしい。