月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」の宣伝の一環として、現在、「プロポーズ大作戦」を放送しています。この作品は2007年夏期に放送された作品で、私がブログを書き始め、本格化させた時期でした。
この作品はビデオ撮影作品であり、時間が経過しても画質は劣化せず、きれいなままです。この頃はまだ月9の視聴率は高く、最終回は幕切れの悪さのクレーム電話やメールがテレビ局に殺到したそうです。しかし、ずいぶんと古くなった要素もあり、10年という時間の長さを感じてしまいます。
ドラマとしての感想は概ね当時のままです。
・出演者が生き生きと演じている
・出演者が劇中でいつも同じメンバーで一緒にいて、世界観が狭くなる
・「タイムスリップ恋愛モノ」と素材が面白いために、「自分が脚本家ならこうする」「友人の○君がこの中に登場したら、このように描く」とアイデアが浮かぶ
そんなこともあって、当時のブログには、以下のようなオリジナルプロットを書いたものです。
「ケンゾー、愛に死す(仮題)」
「ああ、我が歴史変わらじ」
「ケンゾー、愛に死す(決定稿)」
(誤字や空白の取り方など、見づらくてすみません。)
一方の、2017年の私が見て古く感じた要素は、以下の通りです。
・女性の眉がまだ細めで、現代の女性と比較して顔がシャープに見える
・AKB48登場前であり、女性の体格が良い
・主人公山下智久を中心に、カラーリングヘアにやや長い髪型など、「ギャル男」文化があったことを思い出す
・登場人物は恋愛ばかり考えている
・王様ゲーム、夏に水風船ぶつけ合いなど、じゃれあいシーンが多い
そんな理由もあり、2007年には良かった要素を持つドラマであっても、そのまま2017年に持って来たからといって、到底流行るとは思えません。
当時の私は、「出演している俳優が劇中で苦労をしないと、見ている方は「この人たち、給料を貰って激中に遊んでいる!」と反感を買うという観点で見ていました。同じ思いをしている人が多かったからなのか、この作品は月9恋愛ものの集大成のようになってしまいました。
2年後に放送された「ブザービート」は社会人バスケットボールチームものですが、「良い年をした大人が高校生感覚の部活動か!」と非難され(いや、私が非難し)、その3年後の「サマーヌード」では、「良い年をした大人が海の家をめぐって恋愛ごっこか!」と非難されたものでした。また、どの作品にも共通するのですが、登場人物同士の仲が良すぎて、視聴者が置いてけ掘を食うことも古いと感じます。
2007年の後、2008年後半には「リーマンショック」が起こって輸出産業を中心に急速に業績が悪化し、2011年には東日本大震災が発生します。2008年から2011年は3年も空いていますが、後の時代、既に後の時代になりつつありますが、「2000年代前半からの陽炎景気が後退し、浮かれた気分が一掃された」と評価されると思います。
ドラマでは「登場人物が番組の視聴者より苦労し」、「人間的な魅力を持ったゲストにより人間的に成長し」、「市井の人より少し立派な姿を見せる」、そういうドラマが受け入れられるような世の中に変わったことを、強く感じさせる再放送でした。
ドラマについて、今更ながら多少評価します。上に書いた「魅力的なゲスト」とは、こういう人物を指します。
マジンガーZ 26話「激突!サムライ甲児対あしゅら機械獣」にしか登場しない、「西城」という男です。孤児で、野良犬を友達にしています。兜甲児を逆恨みしますが、あしゅら男爵の罠と知り、目が見えなくなった兜甲児を誘導して勝利へと導きます。
太陽にほえろ!「戦士よ翔べ」では、ボギー刑事はかつての先輩刑事と戦い、あわや射殺というところまで追い詰められます。
太陽にほえろ!「決闘」では、ドック刑事は胸に銃弾が入ったまま相手と戦い、血みどろになりながらも、相手を逮捕するのでした。
時代そのものを比較すると、当時はこんなことが流行っていました。
・「Can Can」などのファッション誌が流行り、「エビちゃん、モエちゃん、優ちゃん」がもてはやされました
・ブランドバッグが流行り、高校生でも親に買ってもらうような傾向がありました
・大学を中心に「教育はサービス業」とされ、学生をお客さん扱いする傾向がありました
・まだスマートフォンはなく、カメラ付き携帯電話にて絵文字付きメールをやり取りすることで、若者が息苦しさを感じるほどの小集団に別れました
・ジーンズファッションが中心で、ブーツカットは後退しており、ややダブついたスタイル、上はTシャツでした
・女性は普段着にはまだスカートを履いていました
2007年は、かなり古い時代になってしまいましたね。
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Posted at
2018/04/14 23:56:23