「夢をかたちに」 はどこ行った？

新光電気工業が後場に急伸し年初来高値を更新。一時ストップ高となる前日比７００円高の５６８０円に買われる場面があった。
今日、富士通が保有株の売却を目指す新光電工に関し、米投資ファンドのほか、大日本印刷などが応札に関心を示していると一部で伝わり、売却時に株価に上乗せされるプレミアムを期待した投資家の買いが集まったようだ。
報道によると、富士通は新光電工の株式を50％保有しているが、全て売却する方針。



「夢をかたちに」がかつての富士通の企業メッセージであったが、今やものづくりの会社ではなくなり、DXに舵を切ったばかりか製造にまつわる事業部門、関連会社をバンバン売り払っている。
順不同だが、
・富士通テン→DENSOに売却
・富士通コネクテッドテクノロジーズ→国内ファンドに売却、5/30倒産
・PFU→リコーに売却
・富士通ﾊﾟｰｿﾅﾙｽﾞ→ティーガイアに売却
・パソコン部門→Lenovoに売却
と言った具合だ。
これから売却を目論んでいるのは冒頭の新光電気工業、富士通ブランドの電池メーカーFDK、富士通ゼネラル。
携帯電話、スマホメーカーのFCNTは先月末会社更生法を申請し倒産したので、富士通本体は売り払ったことで被害を免れた訳だ。

私はものを作って付加価値を生み出すことが企業価値で、社会貢献だと思っている。
就職活動も人のカネを転貸しで儲ける金融業は、なんてヤクザな商売だと敬遠してきた。
バブル期は銀行、信金、相銀、信託銀行など山ほどあったが今やメガバンク数行に集約されてしまったな。

「かたちは夢」となってしまった富士通はいったいどこに向かっているのか。