「 ハモンの逆襲　リュウの死 」 宇宙世紀編 #18

タチ　　　「カーゴにはマゼラトップを装備しました。
　　　　　　　　ザクにはマゼラトップの主砲を持たせます。
　　　　　　　　　　兵は16名、すべてランバ・ラル様の息のかかった者です」
ハモン　　「よく準備をしてくれました。
　　　　　　一見小さな作戦ではありますが、
　　　　　　　　　　敵は連邦軍の最新鋭戦艦とモビルスーツです。
　　　　　　ランバ・ラルは私にもったいないくらい実直な男性だった。
　　　　　　あんな心を寄せてくれた人の為によしんば砂漠で散るのも後悔はない。
　　　　　　この作戦に不服がある者は参加しなくとも、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ランバ・ラルは怒りはしません、私もです」
タチ　　　「その心配はございません、ハモン様。全員引かぬ覚悟であります」

ハモン　　『あの坊やが邪魔するような事がありましたら、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あなた、護ってくださいましね』

　ハモンはランバ・ラルの仇討ちを決意していた。ホワイトベースでは再び独房入りしたアムロを、重傷のリュウが訪ねたちょうどその時、ハモンの攻撃が始まった。

セイラ　　「リュウ、大丈夫？しっかりして」
リュウ　　「そ、それよりもア、アムロを独房から出すんだ。責任は俺がとる」
セイラ　　「リュウが開けてくれたのよ。リュウの分も頑張ってね」
アムロ　　「はい。行きます」

リュウ　　「…くそ」
クルーA　「リュウさん、あなたは動いちゃ駄目です。一番の重症なんですよ」
リュウ　　「…ホワイトベースがやられちまえば、病気だ怪我だって言えるかよ」
クルーA　「そ、そうですが。あっ、リュウさん、どうするつもりなんですか？」
リュウ　　「ガ、ガンタンクを動かさにゃならん…」

ハモン　　「…特攻させぬつもりか？小癪な」
アムロ　　「上から？できるか？ええーい」
ハモン　　「ガ、ガンダム、二人のパイロットを同時に討ち取るとは。
　　　　　　　　　　　　　さすが、私が見込んだ坊やだけのことはある。しかし」
アムロ　　「し、しまった」
ハモン　　「いくら装甲の厚いガンダムといってもこれだけ近ければ持ちはすまい。
　　　　　　　　　　　　　　　　　そしてガンダムとカーゴの爆発力は木馬をも」
アムロ　　「ハ、ハモンさんか？」
ハモン　　「　ほんと、好きだったよ、坊や　」

アムロ　　「コ、コアファイターが、だ、誰だ？あっ」

コア・ファイターが１機、ガンダムの真後ろから攻撃せんとしていたクラウレ・ハモンの乗るマゼラトップに特攻し、それを阻止した。そしてコア・ファイターも爆発。

セイラ　　「戦いは終わったわ、アムロ。ガンダムは、アムロは大丈夫？」
アムロ　　「大丈夫です。コアファイターに乗ってたの、誰だったんです？」
セイラ　　「リュウよ。リュウが、体当たりをして」
アムロ　　「…リュウさん、リュウさん」

　リュウの死は、あまりにも大きかった。