2007年11月05日
レコア 「ジャミトフは動くのでしょうか?」
シロッコ 「動くよ。私がハマーンと会うと、
ジャミトフには言ってあるからな。どうした?」
兵 「ジャミトフ准将からの返答がありました。
准将もグワダンに行く、それまで事を起こさぬようにと」
シロッコ 「わかった。ふふふ、はっはっは、堪えられずに動くか、
ジャミトフ・ハイマン。ジ・O、出るぞ!」
レコア 「パラスアテネ、出ます!」
サラ 「ボリノーク・サマーン、出ます!」
ハマーンと会談する為、レコアとサラを伴い重モビルスーツ“ジ・O”でグワダンへ向かうシロッコ。彼からの報告でこの会談を知ったジャミトフも同席することを決める。
一方、ジュピトリスとグワダンの通信を傍受したアーガマもこの会談を知る。
トーレス 「ジュピトリスの出した通信を傍受した。
シロッコがハマーンと接触するらしい」
カミーユ 「シロッコがハマーンと?」
ブライト 「エマ中尉もこのまま待機してくれ」
エマ 「はい」
トーレス 「緊急発進?Gディフェンサーのカツが?」
ブライト 「とめさせろ!」
トーレス 「カツ、止まれ!」
カツ 「カツ、出ます!」
カミーユ 「トーレス、Ζガンダムで出る。カツを追いかける」
エマ 「艦長、カミーユに任せましょう」
ブライト 「他のモビルスーツは待機、いつでも出られるように」
カツはサラをシロッコから開放しようと無断出撃。カミーユはΖで後を追う。
クワトロ 「とてもお上手です。感服いたしました」
ミネバ 「それは良かった。
お前が苦しんでいたようなので、気にしていたのだ」
侍女 「そろそろお時間でございます」
ミネバ 「時間があれば、父上様や母上様の話を、
もっとシャアに聞けたのになぁ」
クワトロ 「どちらへいらっしゃるのです?」
ミネバ 「他の船へ移るのだそうだ」
侍女 「ミネバ様」
クワトロ 「ミネバ様…。(ミネバが動く?)ハマーンめ」
レコアのパラス・アテネを艦外に待機させ、サラとグワダンへ乗り込んだシロッコ。しばらくして、カツもアーガマからの通信兵を名乗り着艦する。カツを追ってきたカミーユのZもグワダンに滑り込むが、強行着艦した彼はアクシズの兵士に捕らわれてしまう。カミーユはそこでシロッコに付き添ってきたサラを見つける。
カミーユ 「サラ!」
サラ 「私はこの船のクルーじゃないのよ。止めには行けないわ」
カミーユ 「放っておいたら、
カツはシロッコとハマーンを殺すかもしれないんだぞ!」
アクシズ兵「何だと!?」
サラ 「嘘よ。カツに殺せる訳がないでしょう?」
カミーユ 「カツが君に何をした?
君をただの女の子として扱っただけだろう!」
サラ 「…カツ」
艦内でシロッコを探していたカツは、ミネバに謁見しに来ていたクワトロに出会う。事情を聞いたクワトロはカツを戻し、シロッコとハマーンを倒しに向かう。
ジャミトフ「ゼダンの門が落ちたとき、お前の姿を見なかったな?」
シロッコ 「心苦しく思っております。
ジュピトリスが好きに動いてくれませんでした」
ジャミトフ「貴公の報告は読んでいる。
多少気がひけて、ハマーンに会う気になったのか?」
シロッコ 「はい」
ジャミトフ「まあいい。青酸ガスの準備が遅れているのか、ハマーン?」
ハマーン 「地球の連邦軍も、そろそろティターンズと
手を切りたがっているという話ではないか」
ジャミトフ「冗談ではない。状況はそう簡単に変わるものではない」
ハマーン 「まあそれはどうでもいい。私は宇宙の力を手にした。
引力に魂を引かれたティターンズなど、恐れるに足らん」
ジャミトフ「大した鼻息だな。
私に組する最後の機会を、与えてやろうと思ったのだが」
ハマーン 「そちらこそ、私に付けば良いものを。
お前はどうなのだ、シロッコ?」
シロッコ 「地球の引力に魂を引かれた人間が、
宇宙の民を率いていけないという君の意見は正しい。
しかし私は、ジャミトフ閣下に忠誠を誓っている。
この自分の血でな」
ハマーン 「このグワダンで、
私を殺したらどうなるか、わかっているだろう?」
シロッコ 「もちろん。しかしお前を生かしておくよりは危険が少ない」
ハマーン 「それも考えようだな」
シロッコ 「ん?」
ジャミトフ「何だ?」
シロッコ 「うっ!」
クワトロ 「うぉ!」
ハマーンとシロッコ、ジャミトフの会談は険悪な状態になっていたが、そこへ乱入したクワトロの射撃でシロッコが右肩を負傷し、シロッコの危険を察知したサラがボリノーク・サマーンで会談場を砲撃する。
ジャミトフ「あ、あぁ…。シャアは。シャアはどうした?ハマーンは?」
シロッコ 「ここには我々しかいませんよ、ジャミトフ閣下」
ジャミトフ「シロッコ、貴様!」
シロッコ 「そういうことだ。すまないな、ジャミトフ」
サラ 「はっ!パプティマス様!」
シロッコ 「サラか」
サラ 「お怪我を?」
シロッコ 「かすり傷だ」
サラ 「でも」
シロッコ 「ジャミトフ閣下がやられた」
サラ 「え?」
シロッコ 「聞こえるか、全ティターンズ艦隊。
これはジャミトフ・ハイマン閣下の遺言である。
ジャミトフ閣下は、ハマーン・カーンの手によって暗殺された。
直ちにグワダンを叩け。これは閣下の弔い合戦である!」
混乱に乗じたシロッコは、ジャミトフを暗殺しサラと共にグワダンを脱出する。ジャミトフ暗殺をハマーンの仕業に仕立て上げたシロッコは、ティターンズ艦隊にグワダン総攻撃を命じ、自らはジ・Oでハマーンのキュベレイと対峙する。
シロッコ 「出て来たか、ハマーン!サラ、レコア、来い。
狙いはキュベレイ1機だ!」
ハマーン 「シロッコめ、来るか!」
シロッコ 「逃げられはせん!」
ハマーン 「このキュベレイ、見くびっては困る」
シロッコ 「いい気になるな、ハマーン!…見えた!」
ハマーン 「シロッコ…。奴がこれほどの男とは…。しかし!」
シロッコ 「うぁぁぁ!ぐっ、なんていうプレッシャーだ。
だが、あれごときのモビルスーツに!」
しかし、そこへカツがGディフェンサーで割って入り、放った砲撃はシロッコを庇ったサラの機体に直撃する。
カツ 「死ね、シロッコ!」
サラ 「カツ、だめ!」
カツ 「サラ…そんな…」
サラ 「カツ、逃げて…早く!うわぁぁぁ!」
カツ 「あ…」
シロッコ 「貴様か、サラを惑わせたのは!…サラ!」
サラの死に激昂し、カツに銃口を向けるシロッコ。
サラ (カツは、私に優しくしてくれた。だから、逃げて。早く。)
シロッコ 「なに?百式?シャアめ生きていたか。レコア、帰艦するぞ」
レコア 「しかし…」
シロッコ 「お前まで失う訳にはいかんのだ」
レコア 「は、はい!」
幻影となって現れたサラがカツを庇い、カミーユのZやクワトロの百式も参戦したことで、彼はレコアと共に撤退していく。一方、戦闘中にグワダンは轟沈し、ミネバ達は大型艦“グワンバン”に移乗する。エゥーゴとティターンズが互いに戦力を削りあう中、アクシズが存在感を増していく。
ハマーンはグワダンを失った。そしてティターンズはジャミトフを。シロッコはサラを。しかしそれは戦いを、さらに厳しい方向へと招いていった。
次回予告
ブライトはメールシュトローム作戦を始動した。
グリプス2を包囲してその機能を殺し利用しようというのである。
カツは悲しみを晴らすように突進し、それを制止する者はいない。
次回、機動戦士Ζガンダム、宇宙の渦。
君は刻の涙をみる・・・
Posted at 2007/11/05 08:05:29 | |
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