C28JA60TAKAのブログ一覧

ブライト　　「アンチミサイル粒子弾、大事に使えよ」
クルーＡ　　「観測班、敵は？」
クルーＢ　　「敵モビルスーツ、後退中」


　ラー・カイラムの管制は、戦闘ブリッジから通常ブリッジに移っていた。カタパルト・デッキと着艦甲板には、次々と帰投するベースジャバーとモビルスーツで混乱していた。アストナージ以下のメカニック・マンもデッキ・クルーと一体となって、ジェガンの収容に狂奔していた

アストナージ「無理に着艦するな、ワイヤーで固定しろ」

　数人のクルーが、接近してきたジェガンにケーブルを発射して、機体を固定する。

アンナ　　　「アストナージ」
アストナージ「なんだ？」

　アンナ軍曹が、上甲板でモビルスーツ収容の指揮をしていたアストナージのところに流れこんで、アストナージに何事か耳打ちをした。

アストナージ「えっ、ケーラが？」
アンナ　　　「行ってやってください」
アストナージ「ああ、ああ」

アンナ　　　「次、収容しろ」

　νガンダムは、帰投していた。ガンダムのマニュピレーターが差し出している前の甲板に、数人のノーマルスーツが、かがんでいるのがアストナージに見えた。

アストナージ「ああっ」
アムロ　　　「アストナージ、こないでくれ」

　アムロが叫んだ。

アストナージ「アムロ、ケーラが」
アムロ　　　「見ちゃ駄目だ」
アストナージ「ケーラ」

　アストナージはアムロを押しのけてケーラのパイロットスーツの方に流れていった。


アムロ　　　「ファンネルが敏感すぎた。ストレートに防御に働いて」


　心配そうに近付いてきたチェーンに、アムロは呟いた。アストナージは、膝を折って、そのケーラが生きているのを確かめようと屈んでいった。

アストナージ「サラダを一緒に食べるんじゃなかったのか？」
メカニックＡ「アストナージ」
メカニックＡ「運べってんだよ」
メカニックＢ「はい」

　メカニック・マンたちは、ケーラのパイロットスーツを抱きあげた。


アムロ　　「僕のファンネルのコントロールも悪いが、シャアがいるからだ。
　　　　　　　　　　　　　　　奴を仕留めなければ死にきれるもんじゃない」
チェーン　「そんな不吉なこと言わないで」

アムロ　　「覚悟を言ったまでだよ」

　覚悟などというものは、所詮、観念的なものなのであろう。


チェーン　　「シャアの存在」