• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

C28JA60TAKAのブログ一覧

2008年01月06日 イイね!

CCA編 #47「 みんなの命 」


トゥース  「我が艦隊はこのポイントで第二次攻撃をかけるが、
        アクシズはルナ2から運んできた核爆弾を
         地表近くで爆発させて、地球を核の冬にすることもできる」

 ラー・カイラムの狭いビリーフィング・ルームには、メイン・スタッフの他にも、小隊クラスのパイロットチーフ等が、ギッシリと集まっていた。戦闘食を摂る者もいたが、こんな時にしかそれができない状況が続いていた。

アムロ   「だから今度の攻撃で、アクシズのノズルを破壊し、
                      アクシズそのものも破壊する」

 ディスプレー上のアクシズのモデルの動きや、艦隊の動きを示しながら、アムロが作戦の説明を加えた。

ブライト  「ということは艦隊攻撃しかないという事だ。
              我が方には核ミサイルは四発しか残っていない」

アムロ   「だから、その攻撃が失敗した場合は、
        アクシズに乗り込んでこの部分を内部から爆破する。
            ここは坑道が網の目のようにあるので、
                       アクシズの分断は可能です」

 立ち上がったブライトの言葉を受けて、アムロはディスプレーをアクシズの坑道を示す断面図に切り替えて、続けた。

トゥース  「そうすれば、アクシズの破片は地球圏外に飛び出していきます」

 軽食をとっていたクルーも手を休めて、トゥースの説明に聞き入った。

ブライト  「よし、三段構えだ。
              ルナ2から敵の援軍が来る前にけりをつけるぞ」

 ブライトがディスプレーの前に立った。それに応えて参集したスタッフもまた立った。
ちょっとした静寂。そして、


ブライト  「 すまんが、みんなの命をくれ 」


 そのブライトの敬礼に、一同も返礼をした。


      *   *   *


チェーン  「あのサイコフレームは、
        わが社の材料開発部のアイデアではなかったのです。
                  開発部も断定はしていないのですが」

 チェーンはオクトバーからの手紙を読んでいた。


オクトバー 『開発部も断定はしていないのですが、
           あの技術はネオ・ジオンからの提供だということで』


 手紙の内容はチェーンには理解できない事だった。


チェーン  「こんな馬鹿なことないわ。サイコフレームは作動した。
               完全な物が敵から提供されるわけがない。
        オクトバーさん、なんで試料と一緒に
                  こんな手紙を送ってきたのかしら?」

 チェーンがその手紙をしまうのと同時に、ドアの外からアムロの声が聞こえた。

アムロ   「チェーン」
チェーン  「あ、はい」
アムロ   「どうしたんだ?」

 部屋に入ったアムロが心配そうにチェーンに近付いた。

チェーン  「ケーラやアストナージのこと、
                それにアムロの不吉な言葉、気になるわ」
アムロ   「…すまなかった。ファンネル、いいな?」
チェーン  「勿論です。これと大尉のサイコフレームが共鳴して、
         未知数の機能が引き出されるかもしれないって話、
                             信じます?」
アムロ   「オクトバーの話か?それはないよ」
チェーン  「でも」
アムロ   「フィン・ファンネルで勝てるさ」

 アムロはチェーンを抱き寄せてキスをした。

アムロ   「νガンダムは僕が基礎設計をして、
                     君が整備をしているんだから」
チェーン  「そりゃあそうですね」

 チェーンは不安を吹っ切るように、明るい声を出した。


      *   *   *


ミライ   「待っていなさい、様子を見てくるわ」
チェーミン 「はい」

 ミライとチェーミンの乗る車の前後には、同じ難民の乗る車の群が、列を作って停車していた。ミライはチェーミンに声をかけると、車の列の前方の人だかりに向かった。

ミライ   「…」

 人だかりをすり抜けたミライはアスファルト道路が切断された谷を見下ろした。十数メートルにわたってえぐられた道路の下には車が横転していた。当分通行はできない。あたりには渺々たる荒野が続いていた。

男A    「こんな所じゃ、隕石がホンコンに落ちたらやられちまうぞ」
女A    「また隕石が落ちるって本当なの?」
男B    「核の冬なんて来ないよ」

 そんな左右の人々の声に、ミライは身を震わせて、車にかけもどった。

ミライ   「迂回しましょう」
チェーミン 「え?」
ミライ   「戻ることになるけど」

 と、あたたかい光に照らされたチェーミンは、目を見張った。

チェーミン 「太陽」

 雲間からのぞいた太陽に、あきらかに雲とは見えない堅い影が、ゆっくりと太陽面を横切るように入って来るのが見えた。

チェーミン 「ああっ」
ミライ   「…」

 そのシルエットは、縦にした四角形のようだった。

チェーミン 「ママ、何?」
ミライ   「あれ、シャアの隕石? 」

 ミライは、かつて見知った男、シャアが関与している実体を見て、全身がそそけだった。

Posted at 2008/01/06 17:46:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ

プロフィール

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

愛車一覧

日産 セレナ 日産 セレナ
フリード+からの乗り換えです。 人生最後の車になるのかな?
ホンダ クロスカブ CC110 ホンダ クロスカブ CC110
クロスカブ CC110 JA60 プコブルーです。
その他 コーダーブルーム レイル700 その他 コーダーブルーム レイル700
初クロスバイク
ホンダ フリード+ハイブリッド ホンダ フリード+ハイブリッド
2017.5.28 納車
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation